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2001年近畿ラリー日程の載ってるページ、御紹介

SS1:ラリーを楽しむために〜ドラとナビのコンビネーション〜

ラリーは、1台の車にドライバーとナビゲーターの2人が搭乗して行われるスポーツである。
ドライバーはステアリングを握って運転するのだが、ナビゲーターは何をするのか?ラリーを体験したことのない人にはあまり具体的なイメージがわきにくいだろう。

実は要領さえ分かってしまえばナビの仕事はごく簡単である。ラリコンの操作などは、ボタンを押してメモをすることのくり返しである!
しかし、慣れないうちはどこで力を抜いていいかわからずに酔ったり、不必要にドライバーと喧嘩したりして、つまらないラリーをすることになるかもしれない。ラリーはあくまで公道上の競技だから、下手なナビゲーションでは危険なことにもつながりかねない。

ここでは楽しくラリーできるように、国内(初級)ラリーのナビゲーターの仕事を簡単に解説する。ラリコン(ラリーコンピューター)を正しく操作するには、ラリーの知識がないとなかなかスムーズにできない。
また、ドライバーを目指す人も(ラリコンの操作ができなくても)最低限これくらいは知らないといけない(お金を払ってただの疲れる、しかも危険な!ドライブをすることになる)。
以下ナビゲーターのことをナビ、ドライバーのことをドラと略す。

SS2:コマ図 〜道を迷わず楽しいラリー〜

まずラリーはスタート地点からゴール地点まで無事に走ることが基本である。
その通過する道は、オフィシャル(主催者)によって当日配られるコマ図を見るまではわからない。
コマ図は、スタートからの距離や矢印と線による枝道の図が毎ページ6個ずつくらい書いてあり、「1,2,3,...」と続き番号が書いてある。
エントラント(出場者)はその順に従って進んでいく。
1番目のコマ図をMAP1という風に呼ぶ。
 右の模式コマ図をみてみよう。MAP1はスタート地点、MAP2は十字の信号付き交差点を左に曲がる3.201キロの地点、MAP3はT字路(ドンつきと言う)を右に曲がる5.658キロの地点、という意味である。
 MAP2〜3間の距離は「5.658-3.201=2.457」キロだが、これはラリースタート前に計算してコマ図に書き込んでおく

 スタートしたらまず、
「次のMAP、十字左。信号あり。3.201キロ先」
という風にドラに指示する。ラリーコンピューター(以下ラリコンと略す)には距離が表示されるので、ドラはその距離(目)とナビの指示(耳)に従って運転する。ナビは常にコマ図を見れる状態にしておく。ドラが不馴れだったり、ラリー開始間もないうちは、ナビも距離を見つつ、
「次のMAPまであと2キロ,1キロ,もうすぐ・・・」
等と指示するとドラもリズムがでてくるだろう。
 MAP2の手前に来たら
「十字左ね」
等と進む方向を確認する。ドライバーの中には右と左がパッと出てこない人もいるので指で差し示すとより確実である。
 そしてドラが交差点をまがる時にラリコンの処理をする(ボタンを押してメモするだけ。ラリコンの詳しい操作は後述する)。慣れないうちは交通の妨げにならない範囲で一旦停止してから操作するとよい。
 ラリコンの操作に自信がついたらドラに掛け声をかけてもらって車を止めずに操作するとよい。
 そして、必ず
「次はドンつき右。2.457キロ」
次の指示をする!
 とにかく、ラリーはミスコース(道に迷う)しないことが一番大事!である。
 ミスコースすると元の道に戻るのに手間取ったりして(ミスコースする様な道は狭くわかりにくい。他のエントラントもミスコースして狭い道で立ち往生することもある)大量減点や、最悪はリタイヤにもつながってしまう。
コマ図の例(あくまでも模式図)
0.000
スタート
3.201
十字左
5.658
ドンつき右


SS3:減点の計算 〜CP間の所要時間で勝負が決まる!早くても遅くてもダメ!〜

日本のラリーはブラインドチェックと言って、チェックポイント(以下CPと略)の位置があらかじめわからない方式である。
また、オフィシャル(主催者)から渡される指示書には指示速度(アベレージスピード:以下アベと略す)が指示される。例えばスタートからのアベが40H/hとすると、その速度を維持したまま走行すると減点が0になるようになっている。かといって、公道を走るラリーでは、40キロの速度を常に保って走ることは不可能である。どうしても速くなったり遅くなったりするだろう。この進み遅れの時間をファイナルと言う。
ファイナルは、アベを正しく入れればラリコンが自動的に計算して表示してくれるので、ドライバーはこの表示を見ながら、もう少しゆっくりとか速くとかを調節すればよい。

例えば1CPが20.000キロの地点にあれば、アベ40の時はスタート時刻から30分丁度後に1CPに着けばよい。普通は、早く着いても遅く着いても正解時間とのずれが(1秒1点の)減点になる。CPに着くまでは多少進もうが遅かろうが関係ないから、もしCPの位置が分かってさえいれば減点0は楽勝である。

しかしながら、実際にはCPの位置が分からないため、減点を減らすためにドライバーはファイナルとニラメッコしながらオンタイム走行はせねばならず、非常に大変である。こんなしんどい走行を100km以上も続けないといけないとしたら、それはただの疲れるドライブである。
実はCPが現れないと分かっている区間がある。これをノーCP区間と言う。
ノーCP区間は、オフィシャル(主催者)によってあらかじめ指示される箇所もあるし、少なくともCPを出てから3kmは、ノーCP区間である。また、その前のCP間距離が10km以内だったら、その次のCPは少なくとも10km以上先にある、などという原則がある(本当はもう少しややこしい)。
ナビは特に、オフィシャル(主催者)の指示によるノーCP区間を積極的にドラに知らせて、ドラの負担を軽減することが安全で楽しいラリーにつながる。ノーCP区間はなるべく先行して、終了地点で待機するのが原則である。

一般的には、CPは車の少ない山中にあって、白線とCP看板で示される。
チェックラインには笛を吹くオフィシャル(主催者)がいて、計時のオフィシャルがその時刻を記録する。
ナビはチェックライン通過時にラリコンのCPボタンを押し(最初の内は何が何だか分からず、押し忘れることがある。注意!!)、少し進むと計時の車が止まっているので、オフィシャルからチェックライン通過時刻が書かれているチェックカードという小さい紙を受け取る。チェックカードはラリー又はステージが終わってからコントロールシートに貼って提出しないといけないので無くさないこと!
チェックカードを確実に受け取ったら、ラリコン処理の続き(ボタンを押してメモる)をし、すぐに出発しないといけない。次のラリー区間が始まっているからである。
CPを出た後は、新しいアベに従って走る。新しいアベ(出アベ)はチェックカードに書かれている場合や、最初に受け取っている指示書に書かれている場合がある。

最も簡単なラリーの例
┌─────┬────┬──────┐
│ 地点名 │ 出アベ│ 距  離 ├──────┬────┐
├─────┼────┼──────┤ 区間距離 │ 所用秒│
│ スタート│30.0│ 0.000├──────┼────┤
├─────┼────┼──────┤15.000│1800│
│  1CP│20.0│15.000├──────┼────┤
├─────┼────┼──────┤ 8.000│1440│
│  2CP│38.0│23.000├──────┼────┤
├─────┼────┼──────┤17.800│1686│
│  3CP│52.0│40.800├──────┼────┤
├─────┼────┼──────┤ 3.400│ 235│
│  ゴール│    │44.200├──────┴────┘
└─────┴────┴──────┘
所用秒はアベと区間距離がわかれば計算できる
例えば2〜3CP間で計算すると
区間距離は「40.8-23.0=17.8」Hで、
アベが38だが、これは1時間に38H進むのだから、
17.8H進むには「17.8/38=0.468421...」時間かかる。
1時間は「60*60=3600」秒なので、これを秒に直すには3600倍して、
「17.8/38*3600=1686.3...」秒となる。
所用秒は普通小数点以下切り捨てなので、1686秒が正解となる。
他の区間も同様に計算する。
所用秒=区間距離(H)×3600÷時速(H/h)
この式は何度も計算してみてラリー中に自然に使えることが必要である。


SS4:パスコン〜指示速度が変わる変化のあるラリー〜

日本の道路は変化に富んでいる。これをずっと同じ速度で走り続けるのは不自然である。
また、道路には制限速度があり(当然アベは制限速度以下である)、多く夜中に行われるラリーであるが民家の近くをやむを得ず(静かに!)通過せねばならないこともある。
そこで、色々な場所に速度を変更する地点(パスコン:以下PC)が設けられる。
例えば「MAP4からアベ25」とか、「青山村の看板からアベ40」とか、「スタートから15.000km地点から前のアベ−5」とか、目印や距離によって指定される。
これも指示書に書かれているので、忘れないように正確に処理(ラリコンのボタンを押してメモる)しないといけない。
ここには(当然だが)オフィシャル(主催者)はいないので、通り過ぎてしまわないこと。
PC見落としは、初歩的だが、よくあるミスの1つである。ナビが目印を正確に指示してドライバーが発見するのが基本である。


また、初級ラリーでも、林道などを占有して(例えばアベ55キロなどの)ハイアベ(ハイアベレージ)区間が設けられることがある。
この区間では、ドラがファイナルを見る余裕がないので、ナビがファイナルを読み上げることになる。最も楽しめる(ヒヤヒヤすることもあるが・・・)区間だ。

「0秒、1秒遅れ、・・・、8秒遅れ(頑張れ)、・・・、-2、-1、オンタイム(やった!)・・・」
などである・・・。
(細かいことを言うとハイアベではインカットしたりホイルスピンしたりして、距離が狂うことが多い。だからファイナルが0でCPインしても減点を食らうこともある)
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