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アデルポス(ajdelfovV)

 ギリシア語で「きょうだい」の意味である。この語の起源は、さかのぼると、母権制社会の時代に行き着く。当時は、血族関係というのは母の系統だけであった。この語の字義は「同じ子宮から出た者」である[1]


[1]Briffault 1, 405.

Barbara G. Walker : The Woman's Encyclopedia of Myths and Secrets (Harper & Row, 1983)



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 ギリシア語の「きょうだい」ajdelfovVは、連結・並列の意を表すαと、δελφυσとに分解できる。δελφυσは、子宮の意味である(サンスクリット語のgarbhas、ケルト語のgalbaなども同族)。
 海のイルカを意味するdelfivV、豚(子豚)を意味するdevlfax、胎児を意味するbrevfoVなど、みな同根の言葉であることを言語学は教えている。
 古い神託所のある地名デルポイDelfoivもそうだとバーバラ・ウォーカーは主張する。