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back.gif病者たちの星々の説明は、天宮図と質問のために述べられた星々の諸力とは反対でさえあるが、ムゥグゥネーにおいては以下のごとくである。

ギリシア占星術文書目録4350_188

モハメットに基づくウゥアレンティノスの判定





[底本]
TLG 4350 188
KrivsiV OujavlentoV dia; to;n Moucou:met (e cod. Vat. gr. 1056, fol. 151v)
Astrol.

Date of manuscript = A.D. 14
J. Heeg, Codices Romani [Catalogus Codicum Astrologorum Graecorum 5.3. Brussels: Lamertin, 1910]: 110-121.



5.
(110)

モハメットに基づくウゥアレースの判断

 ウゥアレースは、ペルシア人たちの王に質問され、ホーロスコポスが双魚宮、天頂に人馬宮、第3トポスに土星が続き、昇交点が第4トポスに、月が第5トポスに、金星と火星が処女宮の第7度に、太陽が (111) 天蝎宮の第9度に、木星と水星と降交点が人馬宮の第10度に〔あるのを〕見出した。
 そこで、われわれはこのような質問を考察し、木星のホーロスコポスの宿が、その区界において、天頂にある水星と同道しているのを発見した。しかも両者とも上昇中であった。またその日の主星も木星であり、刻限の主星は水星、降交点はそれらとともにあり、天頂に昇交点が、7度に火星が金星とともに、木星は兄弟に関する第3トポスに、また第3トポスは人間の形をした宮であった。また、この質問の中に、木星以上に有力な星をわれわれは見出さなかった。で、水星がこれ〔木星〕と同道しているのを見たのでわたしは云った、この人はロゴス的な人だ、と。しかし、昇交点を根拠にわたしは云った、〔この人は〕諸行事のこのようなロゴス性を頭で働かせる、と。だが、〔水星が〕天頂にもあったので、わたしは云った。このような人は、大いなる権限を有するか、有するだろう、と。だが、木星の中に火星があるので、諸々の戦争や反乱や恐怖を有する。だが、これ〔火星〕とともに金星があるのでわたしは云った、〔この人は〕淫蕩者であり渇望者である、と。また、両者とも水星の宿にあったので、わたしは云った、このような人は嘘つきである、と。また、覇権を握る信念も惑わしい、と。

 ペルシア人たちの王がわたしに云った。「いったい、彼の何を観ているのか?」。そこでわたしは云った、この人は高慢になり、諸々の地方に君臨し、多数の人間どもから祝福されんとする、と。しかし、昇交点が水星の宿である第4トポスにあるが、その主星が下方にあって木星と同道しているのを発見したので、わたしは云った、この〔者の〕最後は、その権限が悪しき穢れた人間ども — 高慢になり、固有の知と信を示す者たち — に与えられる。しかし真実ではないだろう、と。しかし、土星が兄弟のトポスにあるのを発見したので、わたしは云った、彼の兄弟たちは<……>、それは彼らが彼から言われたことを台なしにし、彼を嘘つきとして罵るからである、と。しかし、木星が磨羯宮 — 磨羯宮こそは土性の宮である — に入座するのを発見したので、わたしは云った、このような人は、力能で大地を屈服させ、これに君臨するだろう、と。しかし、天秤宮を出てゆこうとしている火星が木星の内にあったので、わたしは云った、このような人は恐れて逃走するだろう、と。

 このように、この質問を受けて、他者が云わないことをわたしは云った。しかし、この質問がモハメットに基づくことをわたしは知らなかった。そこでペルシア人たちの王は立腹して云った。「こやつを牢に閉じこめよ、もし言うことが真実なら、害されるために、しからずんば、亡き者にされるために」。

 実際、そのとおりになった。しかし神がわたしを助けてくださり、わたしは (112) アラビア人たちのもとに逃れ、当時ペルサイ人たちに戦争を仕掛けたモハメットの義理の息子に謁見した。そして彼にこのような判断を云い、彼は驚嘆し、自分自身についてわたしに質問した。そこでわたしは彼に知るところを云ったのである。

ウゥアレースの功労

 ウゥアレースは言う。質問に際しては、ホーロスコポスと天頂にある星々を凝視せよ、そして、仮に質問が明らかなら、それら〔の星々〕から、とりわけ、それらの内にある星々や、それらの宮の主星が、それらの内にあるより多くのロゴスを持つ場合や、それらから凶星が流出する場合には、現在について言え。しかし星位へ退場する場合には、未来について言え。これはまた、流出して、内在するあの宮内で星位をとる場合である。もし退場して、その上でそのように星位をとる場合は、力能はない。

<ドーロテオスの〔功労〕>

 ドーロテオスは云った。「もし汝が質問を質問され、その質問が善望についてであり、月が吉星と等しい星位にあるが、そのような星が基本方位に<あり>、そのような基本方位にロゴスを持っているか、あるいは、基本方位とともにあるかするが、ホーロスコポスの最初の三合の主星が力能のあるトポスにあり、ホーロスコポスの度数が吉星と同じ星位にあるが、光をもたらす主星たちも固有のトポスを 凝視する場合、とりわけ、ホーロスコポスの宮が不動宮ないし二重身宮であって斜行していない場合は、このような希望は美しく且つ短期間に満たされると判定せよ。また、月の十二分の一をもアスペクトで支持すると書け。そこでもし、その主星がこのような十二分の一を凝視するなら、生まれるだろうと言え。ここから、もし汝が、このような行事の程度をも、種類をも見ようとするなら、???

ペルシア人たちの〔功労〕

 ペルシア人たちは言う、もし、ひとが希望するこの善が生じるかどうか汝が質問され、月が付随する惑星を持たないか、凶星と同道するかし、そこに受け容れのロゴスをもたないか、光をもたらすものらの主星や、その三合の支配星が、基本方位ないし次に昇るものらの中になく、第12トポスないし第6トポスにある場合か、あるいは、諸々の凶星がホーロスコポスの部分と部分的に等しい星位にあり、もし、ホーロスコポスの区界の (113) 主星が凶星の区界にあるか、太陽の15度以内にあるか、逆行するか、留になるか、影の部分にあるなら、そうして、ホーロスコポスの区界の主星が凶星で障弊されるなら、知れ、このような行事が充足されることはないことを誤解の余地なく明らかにする、ということを。さらにまた光をもたらすものらの主星と、ホーロスコポスの主星とを凝視せよ、そうしてもし、それらのトポスを凝視し、障弊されるか、あるいは転換宮にあるか斜めであるなら、生じることはないと知れ。
 しかしウゥアレースは言う、「わたしはペルシア人たちの判断を受け容れ、そのような質問にはそのように判断する」。

インド人たちの〔功労〕

 インドイ人たちは言う、質問は、これが関係する行事を明らかにし、その結末はホーロスコポスの主星と月の主星が〔明らかにし〕、基本方位か基本方位に続くトポスにあって吉星である場合には、これを凝視する星々からも〔明らかにする〕、と。そこでもし、質問が、悪ゆえに?いったいいかなる行事<であるか>であり、吉星がホーロスコポスの主星とともに基本方位にあり、月がこれらと同じ星位にあり、光をもたらす星々の主星が美しいトポスにあるのを汝が見出したら、言え、命終することはない、と。しかしもし質問が美ゆえなら、命終するだろうということを知れ。

ヘッラス人たちの〔功労〕

 ヘッラス人たちは言う。もし汝が、美しい希望ないし恐怖について質問され、月が凶星と同じ星位にあり、この人が基本宮点にある不動宮に<あり>、月の十二分の一がその主星とともにあるか、それを凝視するのを見出したなら、知れ、そのような悪が生ずるだろう、と。だがもし、質問が善望についてなら、成就されることはないだろう。とりわけ、望まれた善が有害と破滅に陥るのではないかとわれわれは恐怖する。

アイギュプトス人たちの〔功労〕

 アイギュプトス人たちは言う。われわれの言説を信じよ。もし、善き希望とか悪しき〔希望〕とかの諸質問のなかに、諸々の基本方位にある諸々の凶〔星〕とともに諸々の吉星を、どうようにまたその諸トポスと同じ星位をとる月を汝が見出したら、より多くの力能を有する〔諸星〕を見よ、そして知れ、もし凶星がホーロスコポスにロゴスや証明や力能を月とともに有するなら、このような〔星〕が、質問の対象であるあの行事を打ち壊しにすることはない、と。だがもし吉星がそういうふうであるなら、知れ、このような行事は可能であり、大いなる利益を成就する、と。だがもし (146) 凶星が、内在する宮とかホーロスコポス内にロゴスをもたず、諸々の吉星がこれを凝視するなら、固有の悪を止め、しばしば善へと方向転換する。そこで凝視せよ、諸々の吉星が基本方位に落ち、諸々の凶星が基本方位に落ちる場合、諸々の凶星が内在する基本方位はどのようなものであり、また諸々の吉星が内在する別の基本方位はどのようなものであるか、を〔凝視せよ〕。そうしてもし諸々の凶星がホーロスコポスと天頂に<あり>、他方、諸々の吉星が第7トポスと第3トポスにあるなら、言え、初めは悪いが、結末は美しい、と。だがもし逆なら、汝も今度は逆を言え。

質問は何を明らかにするかについて、ピュータゴラースは言う。

 質問において数々の力能を有する星々と、月と、諸々の基本方位から落ちるその主星を汝が見出したなら、知れ、その探究物は、諸々の要塞出身の者たちの逃亡ないし脱出ゆえである、と。

インドイ人たちの〔功労〕

 もし本当に、質問においてロゴスを有する星々と、月と、基本方位に<ある>その〔星の〕主星を汝が凝視し、その質問が脱出に関係するものなら、知れ、このような脱出は起こるが、すぐにではない、ということを。

バビュローン人たちの〔功労〕

 バビュローン人たちは言う。あらゆる質問において、ホーロスコポスと、天頂と、第9トポスと、それらの主星がどのようであるかを凝視せよ。そこでもし、基本方位においても美しい情態にあり、退場の最後である第4トポスの主星とともに障弊されていないなら、知れ、その質問が関係することについては美しく完成する、ということを。そこでもしそれらのうち2星が障弊するが、2星が吉星であるなら、知れ、このような行事は達成する、ということを。だがもしそれらのうち1星は吉星だが、残りは、それとそのトポスの力能に応じて、これらに臨む諸星の星位を言え。

ペルシア人たちの〔功労〕

 ペルシア人たちは言う。質問の成就ないしその失敗の機会は、次のように解される。ホーロスコポスと第7トポスを逍遙せよ、そうして諸々の吉星が同じ星位を占める場合は、言え、美しさが生じる、と。だが諸々の凶星が〔占める〕場合は、その逆を言え。(146) だがもし、美しさないしその逆がどこから出来するかを汝が見ようとするなら、凶星ないし吉星を見よ、そして内在する土台のトポスから判断せよ。

ヘッラス人たちの〔功労〕

 ヘッラス人たちは言う。あらゆる質問において、次の3つのこと、〔つまり〕過去、現在そして未来を探れ、そうしてもし行為ないし顔によって??汝が質問されたら、恐るべきトポスからか、諸行事の否認について移動し、その質問において、諸々の基本方位からホーロスコポスに落ちるより多くの諸星がロゴスを有するのを発見したら、知れ、このような行事は移動したか、顔が滅んだ???、ということを。

アイギュプトス人たちの〔功労〕

 アイギュプトス人たちは言う。もし、ひとが誰かから貰うことを希望する行事によって汝が質問され、質問におけるより多くのロゴスを基本方位に有しているのを汝が見出したら、知れ、このような〔行事〕は成就されるか、成就する、ということを。

インド人たちの〔功労〕

 インド人たちは言う。もし、探求されている行事が生じるかどうか汝が質問され、その質問のなか、ないし基本方位のなか、あるいは次に昇るものらのなかにより多くのロゴスもった星々を汝が見出したなら、言え、このような行事は成就する、と。

ドーロテオス

 ヘッラス人ドーロテオスは、その『神秘』の中で言う、もし汝が、その質問が何に関してか考えようとするなら、ホーロスコポスの最初の三分の主星を見よ、いかなる宮、いかなるトポスにあるかを。そうしてそれらの〔星々〕からその質問を言え。

ペルシア人たちの〔功労〕

 ペルシア人たちはバビュローン人たちとともに言う、もし汝が、質問が関係する当人の観想が何か見ようとするなら、諸々の星から、その質問におけるロゴスを有する〔星〕がいかなる宮にあるかを見、そのような宮の主星と、区界と三合の主星と昂揚の主星とを把握し、それに基づいて発言すべきである。

(116)

アポマサル

(116) アポマサルは言う。もし汝が、質問を充足させんとする〔星〕の退場の時機を見ようとするなら、ホーロスコポスと、月と、太陽を見よ、そうして、これら2つの光もたらすものらのうち、質問とホーロスコポスにおいてより多くのロゴスを有するのはどれか、また、それが内在する宮の主星ないし質問の主星がこれを凝視するかどうかをを考察。そうして、吉星ないし合と同じ星位を占める場合は、生じると言え。だがもし、いかなる顔ないし行事を原因とするかを汝が考えようとするなら、凝視せよ、このような第11トポスの吉星の主があるなら、言え、友たちの原因で、残りのトポスに等しい、と。だがもし、同じ星位を占める〔星〕が凶星でもあるなら、同様に、何らかの顔ないし行事の原因から壊れると言え。
 しかし、次のこともアポマサルが言っている。あらゆる質問において以上の事をなし、知れ、成就的術知の神秘は以上であり、以上の事を忘れてはならない、と。

ヘッラス人たちの〔功労〕

 ヘッラス人たちは言う。知れ、星々は、吉星たちと凶星たちとの2つに分けられる。そうして汝が吉星たちを凝視したら、そこに善があると云え。しかし凶星たちを凝視するところには、そこに悪があると云え。

(116)

<ドーロテオスの〔功労〕>

 ドーロテオスは言う。もし、質問におけるホーロスコポスが二重身宮であり、月が転換宮にあるなら、知れ、その質問は、多くの力能と、諸々の吉星の証言を伴わぬかぎり、成就することはない、ということを。またもし、ホーロスコポスが転換宮であり、月が二重身宮の内にあれば、知れ、このような〔行事〕は、苦難と多大な必然性とともに成就されるだろう、ということを。だがもしホーロスコポスと月が不動宮内にあれば、知れ、このような行事は満たされるだろう、ということを。ただし、諸々の吉星の証言を汝が汝が認めないなら別である。だがもしホーロスコポスと月が転換宮にあり、行事を成就することを明らかにする諸々の吉星の証言を汝が見るなら、知れ、このような〔行事〕は多大な必然性を以て満たされるが、満たされないこともしばしばである、ということを。だがもしホーロスコポスと月が二重身宮内にあり、諸々の吉星の諸証言が、質問が関わるその行事が成就することを明らかにしているなら、知れ、探求をもっているそういう人がそれを満たす前に、別の〔行事〕がこの〔行事〕に付け加わる、ということを。

(146)

インド人たちの〔功労〕

 インド人たちは言う。もし汝が、ホーロスコポスから第2のトポスに二重身宮内にある月を発見したら、知れ、汝が着手しようとしないかぎり、質問より先にその行事に着手することはあるまい、ということを。だがもし月を第12番目の二重身宮内に汝が凝視したら、知れ、質問より前に行事に着手するだろう、ということを。

ウゥアレース

 ウゥアレースとバビュローン人たちは言う。質問の終わりはいつか、もし汝が知りたいと望むなら、太陽と月とホーロスコポスを見よ、また、それらのうちいかなるものが質問においてより多くのロゴスを有するか、また、いかなる〔星〕がその質問に近いかを見よ、そうすればこれが退場の時機を明らかにするだろう。そして知れ、これらよりもより真実なのは、ホーロスコポスと同じ星位を占める〔星〕であり、その質問により多くのロゴスを有する場合である、ということを。

アイギュプトス人たちの〔功労〕

 アイギュプトス人たちは言う。もし、ホーロスコポスを占める度数が、いかなる星とも同じ星位を占めていないなら、仮にもし太陽か月を、あるいは質問が関係する当の宮内に、凝視するなら、質問により多くのロゴスを有する〔星〕を見よ。そうして、諸々の吉星と凶星におけるこのような星の逍遙をなせ、あたかも、誕生図において汝がなすように。そうして、吉星内に現れる場合は、言え、その日に行事は満たされるだろう、と。

ウゥアレース

 ウゥアレースは言う。バビュローニアの学問から多くの人々が生まれ、質問により多くのロゴスを有する星を彼らが凝視した。そうして、光をもたらす2つの〔星々〕のうち、このようなものにより多くのロゴスをもち、善き星位そのものと同じ星位を占め、またこのものから退場の終わりを得るものはどれかを、彼らは考察した。そうして彼らは言った、このような星が、より多くのロゴスをもつ〔星〕が内在する区界と同じ星位を占めるとき、成就が起こる、と。しかし、わたしがそれはそうだとわたしが判断したのは、行事が成就するのは、とりわけ諸々の星の証言も共働することをわたしが知った場合である、と。そうして、インド人たちの神秘の書の中に〔次のように〕書かれているのをわれわれは見つけた。「諸々の質問においてホーロスコポスとその主星を見よ。なぜなら、太陽が内在する宮と同様、(118) これらはどの星々よりも力能があるからである。〔太陽は〕あらゆる星々を超えて力能を有するからである。そこで知れ、諸々の誕生図や諸々の質問や諸善やその反対のものらは、ホーロスコポスと光輝の内に横たわる、ということを。そうして、太陽が地平線から離れるときに光をもたらし、影を消すように、刻限のホーロスコポスも同様である。そこで、その刻限によって??、それらから退場をも理解せよ。そうして、吉星においてと凶星において諸々の逍遙を実行し、もしそのような星がホーロスコポスの主星とともにある、あるいは月ないし月の三合ないしその区界の主星とともにある、あるいは刻限の主星とともにあるなら、そのような星の逍遙をホーロスコポスなしになせ。そうして、吉星と一致する場合には、その行事は満たされる。が、凶星と〔一致する〕なら、崩れる。

<ペルシア人たちの〔功労〕>

 ペルシア人たちは言う。もし、汝がどの〔星かの〕退場によって質問されたら、月と、これが内在する宮と、これと同じ星位を占める星々とを見よ。そこでもし、これら〔の星々〕が三合ないし六合の星位からこれを凝視するなら、言え、このような〔星〕は退場するだろう、と。だがもし四合からなら、知れ、退場しないだろう、と。だがもし衝と合からなら、知れ、このような証言は嘘であり、このような人は、内在するトポスから退場しないだろう、ということを。だがもし基本方位にあるなら、知れ、このような星が内在する宮を通過しないかぎりは、このような人が出郷することはない、と。だがもし基本方位から外れたら、知れ、このような人は出郷する、ということを。

バビュローン人たちの〔功労〕

 バビュローン人たちは言う。月が火星と同じ星位をとるとき、あらゆる星位で退場を明らかにする。そこでもし三合と六合なら、間もなく退場することを明らかにする。だがもし四合と衝なら、ゆっくり遅れるだろう。

ヘッラス人たちの〔功労〕

 ヘッラス人たちは言う。星がホーロスコポスの1/3ないし1/4対座から同じ星位をとる場合、とくに火星ないし金星があって、逆行とか留とかをしない場合、知れ、間もなく退場が明らかになる、ということを。

(119)

アイギュプトス人たちの〔功労〕

 アイギュプトス人たちは言う。月が吉星から流出し、吉星と同じ星位をとるのを汝が凝視し、その月が諸々の吉星とともに基本方位にあるときには、知れ、このような〔星〕は退場する望みをもっていない、ということを。

ペルシア人たちの〔功労〕

 ペルシア人たちは言う。ホーロスコポスと月と幸運の箭を見よ。そこでもし吉星が同道しているか、それらと同じ星位にあるのを汝が見出したら、知れ、このような人間は、とくに諸々の吉星が第1トポスや第9トポスや第11トポスに君臨する場合には、退場しようとする、ということを。だがもしそれらとともに凶星がある場合には、その逆と知れ。

インド人たちの〔功労〕

 インド人たちは言う。もし汝が人間について、牢屋に閉じこめられるか、何か別の悪をこうむるか<どうか>質問された場合。もし諸々の吉星が基本方位やホーロスコポスにあり、月がそれらと同道しているが、諸々の凶星は外れているのを汝が見出したら、知れ、このような人は、何か恐るべきことをしばしば被ることはなく、彼の悪しき希望は反転する、ということを。

<バビュローン人たちの〔功労〕>

 退場についてバビュローン人たちは言う。知れ、もしホーロスコポスにある度が同じ星位にあるか、あるいは、つきが凶星の下にあるか同道しているなら、明らかに、このような退場は起こらない、ということを。だがもし、ホーロスコポスにある度も、あるいは、月も、諸々の凶星の星位を通過するなら、明らかに退場するだろう。

ペルシア人たちの〔功労〕

 ペルシア人たちは言う。もし、恐るべき〔星?〕がその宿にあるかどうか、あるいは、恐るべき行事がどこかにあるか否か考えようとするなら、第7〔トポス〕の主星を凝視せよ。もし、基本方位から第12トポスないし第9〔トポス〕に向かうなら、知れ、その人かその行事は、そのトポスにない、ということを。だがもし、このような星を基本方位に汝が見たら、知れ、彼が内在すると汝が知ったそのトポスにある、ということを。

(120)

アイギュプトス人たちの〔功労〕

 アイギュプトス人たちは言う。質問が恐るべきものの退場について生じる場合、知れ、ホーロスコポスとその主星と月[とその主星]が、その人間の身体と魂について、また道について明らかにする、ということを。だが第7トポスとその主星が明らかにするのは、おむむかんとする地だが、運の箭とその主星が明らかにするのは、出かけてゆく先のその地の人間どもと、(学ぼうとするかどうか)、〔彼らが〕彼を美しく受け容れるか否か、ということである。だが天頂とその主星が明らかにするのは、その者が何を望むか、なにゆえにその地方へ赴くのかであり、第4基本方位とその主星からは、退場の終わりを受け取れ。そこでもしホーロスコポスとその主星と月が、その主星とともに善行するなら、そのような人は身体的に健康でもあるだろう、

<ヘッラス人たちの〔功労〕>

 折り返し(uJpostrofhv)とその時機についてヘッラス人たちは言う。折り返しを明らかにするのは、2つの光もたらすものであるホーロスコポスとその主星と、第4〔トポス〕の主星である。そこで、それらのうち、このような質問により力能あるロゴスを有するのはどれかを見よ。そうして、吉星や凶星におけるこのような星の逍遙をなし、吉星にもたらされる場合には、言え、このような人は転向する、と。だがもし凶星に〔もたらされる〕場合には、言え、このような人は転向を望むが、不可能である、と。

インド人たちの〔功労〕

 インド人たちは言う。質問により多くのロゴスを有する〔星々〕を、いやむしろ太陽と、右と左におけるその〔太陽の〕(121) 矩を凝視せよ。そこでもし、凶星をその矩に汝が見出し、出郷からの帰還について汝が質問されたら、このような人がその場所から出てゆくことは不可能である、凶星の矩の〔星の〕〔帰還が?〕内在する宮において太陽が出てゆくときに、あるいは、凶星が内在するそのトポスにおいて太陽が到着するときに、諸々の吉星までが、帰還が起こるその場所で凝視するのでないかぎりは。

ペルシア人たちの〔功労〕

(121) ペルシア人たちは言う。もし、通過する人間によって人の住まいする〔世界〕のいかなる部分を立ち去るのかを汝が質問されたら、ホーロスコポスの主星と月の主星からその質問により多くのロゴスを有する〔星〕を見よ。そうして、それがいかなる宮の内に横たわっているかを見出した後で、[そうして]その宮が上昇宮であるなら、言え、日の出の方角に立ち去る、と。だがもし沈む〔宮〕であるなら、日の沈む方角に、と。だがもし正中宮なら、正中に、と。だがもしこのようなトポスの明白な星をも太陽の右の矩に汝が見出したら、言え、このような部分に最もよく立ち去る、と。

アイギュプトス人たちの〔功労〕

 アイギュプトス人たちは言う。もし月の主星とホーロスコポスの主星を宮の中に汝が見出したら、知れ、出てゆく者が立ち去るトポスと部分がここから明らかになる、ということを。
 ウゥアレースは言う。真面目なアイギュプトスの学者たちのひとりが言った。質問により多くのロゴスを有する星が、いかなる宮に横たわるかを見よ、そうして、このような宮から、彼がどこへ立ち去ったかというその部分を判定せよ、と。

ペルシア人たちの〔功労〕

 ペルシア人たちは言う。質問に力能と諸々の証言を有する星々を凝視せよ。そうして、もしホーロスコポスと天頂という2つの基本方位の転換点にあるなら、知れ、この質問が関与するその前提に、この質問の日の前に着手しなかった、ということを。だがもしこれら2つの基本方位の下降点にあるなら、知れ、質問の日の前に着手した、ということを。

2019.05.17. 訳了


[ウゥアレース]
 OuavlhV あるいは BavlhV(Valens)。

 ウェッティウス・ウァレンス(Vettius Valens)は占星学者。後2世紀。アンティオキア出身で、152年から162年の間にギリシア語の詳細な占星学の手引き書『詞華選』を著したこと以外は不明。(ダイアナ・パウダー『古代ローマ人名事典』)
point.gifテキストは、ウェッティウス・ウァレンスを見よ。

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