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原始キリスト教世界

語録集(Apophthegmata)1

砂漠の師父の言葉(Ε)
(5/24)



161."35t"
字母Εの初め。
161."36t"
キュプロスの主教、聖エピパニオスについて

161.36
1 聖エピパニオス主教が語り伝えている、— 浄福なる大アタナシオスの前で、数羽の鳥がセラピスの殿の周りを飛びながら、休みなく「クラース、クラース」と叫んでいた。すると、浄福なるアタナシオスを統治していた〔異教徒の〕ヘッラス人たちが叫んだ。「性悪な老いぼれめ、鳥どもが何と叫んでいるかわれわれに云ってみろ」。すると答えて云った。「鳥たちはクラース、クラースと鳴いている。クラースとは、アウソーニアの方言では、明日という意味だ」。そして、こう付け加えた。「明日、そなたたちはの栄光を見る」。次の日、背教者である皇帝イウゥリアーノス[020]の死が告げられた。こうしたことが起こったため、彼らは集まって、セラピスの殿に向かって叫んだ、いわく。「皇帝が気に入らなかったのならば、なぜ彼の供物を受け取ったのか」。

164.12
2 同じ人が語り伝えている、— アレクサンドレイアにある馭者がいた、これはマリアという母親の息子であった。この人物が、戦車競技の終わり間際に落馬したが、すぐに起き上がり、彼を転落させた相手を追い抜いて、勝利した。そして大衆が喝采した。「マリアの子は落ちたが、立ち上がり、勝利した」。この声が起こっているうちに、セラピスの殿の周りでも大衆に同じ叫び声が広がった。大テオピロスが殿に登り、セラピスの偶像を打ち倒して、殿を占拠したからである。

3 キュプロスの主教、浄福なるエピパニオスに、パライスティネーにある修道院の師父から報告された、— あなたの祈りによって、われわれはわれわれの規則を疎かにすることなく、三時課も六時課も九時課も熱心に遂行いたしました」。すると相手は彼らを咎めて、彼らに知らせた、いわく — そなたたちが一日のうち、祈りをしない他の時間をおろそかにしていることは明らかだ。なぜなら、真の修道者は、自分の心の中で間断なく祈りと詩編朗唱とを捧げなければならないからだ。〔主題別12-6〕

4 あるとき、聖エピパニオスは師父ヒラリオーンにひとを遣わした、彼を招待するためである、いわく。「こちらへ、わたしたちが身体を離れる前に対面するために」。そして彼が着くと、彼らは互いに喜びあった。さて彼らが食事しているとき、鳥肉が運ばれて来た。そこで主教が取って、師父ヒラリオーンに与えた。するとこれに老師が言う。「どうかわたしをお赦しください、わたしは修道服を身に着けて以来、肉(qu:ma)を食べたことがないのです」。すると、これに主教は言う。「わたしは、修道服を着て以来、誰であれ、わたしに反感を抱かせたまま、眠りに就かせたことはなく、またわたしも、人に反感を抱いたまま眠りに就いたことはありません」。するとこれに老師が言う。「どうかわたしをお赦しください。あなたの行住坐臥は、わたしのものよりも偉大です」。〔主題別4-15〕

5 同じ人が言った、— クリストスの似姿であるメルキセデクは、イウゥダイオイ人たちの根であるアブラアームを祝福した〔創世記14:19〕。真理そのものであるクリストスは、彼を信じるすべての人々をいっそう祝福し、聖化するであろう。

165.1
6 同じ人が言った。「カナーン人の女は叫んで聞き入れられた〔マタイ15:22〕。長血の女は沈黙して浄福なる者とされた〔マタイ9:20〕。パリサイ人は大声で叫んで断罪され。徴税人は、少しも口をきかずに聞き入れられた〔ルカ18:10-14〕」。

165.6
7 同じ人が言った、— 預言者ダピデは、夜遅くに祈り、真夜中に起き、夜明け前にに呼びかけ、夜明けにの前に立ち、朝に祈り、夕方も、日中も祈った。そして、このゆえに彼は言った。「わたしは日に七たびあなたを賛美します」〔詩篇118:164〕。

165.12
8 彼はさらに云った、— キリスト教の書の所有は、持てる者たちには必要である。というのは、この書物を自ら見ることこそ、われわれに罪を犯すことをひるませ、さらに正義の方へ進むよう促すからである。

9 彼はさらに云った、— 罪を犯さないための偉大な保証は、聖書を読むことである。

10 彼はさらに云った、— 大きな断崖であり、深い深淵であるは、聖書を知らないことである。

11 彼はさらに云った、— 救いに対する大いなる裏切りは、的な諸法を何ひとつ知らないことである。

12 同じ人が言った、— 義人の罪は唇にあるが、不敬虔者たちのそれは、全身にある。それゆえダピデは詩篇朗誦する。「主よ、わたしの口に門守を置いて、わが唇のまわりに戸をめぐらせてください」〔詩篇140:3〕。さらに。「彼は云った、『わたしはわたしの道を守ろう、わたしの舌でわたしが罪を犯さないよう』〔詩篇38:2〕」。

13 同じ人が尋ねられた、「なぜ、律法には戒が10あるのに、祝福の宣言(makarismovi)〔マタイ5:3-11〕が九つなのはなぜですか?」。すると彼が謂った。「十戒はアイギュプトスに対する鞭と同数である。だが、三位一体の三重の似像が、祝福の宣言の数である」。

14 同じ人が、に嘆願するに一人の義人で足るかどうか尋ねられ、彼は謂った。「さよう、なぜならあのかたこう云っておられるからじゃ、『裁きと正義とを行う一人を求めよ、そうすればわたしは、すべての人を憐れむ』〔エレミア5:1〕」。〔主題別16-29〕

265.39
15 同じ人が云った、— は、罪人たちや悔い改める者たちには、姦婦や徴税人に対するように、その負債をお赦しになる〔マタイ18:27〕。しかし、義人たちには、利息さえ要求なさる。そしてこれこそ、使徒たちに言われたことなのである、— 『汝らの義が、律法学者たちやパリサイ人たちよりも大きいのでなければ、汝らは諸天の王国に入ることはできない』〔マタイ5:20〕。

16 これもまた彼が言ったことである、— 熱心に義を購おうとする者たちに、は非常に安く売る。一切れの小さなパンで、安価な外衣で、一杯の飲み物で、1オボロスで。

17 さらににこうも付言した、— 人は貧しさから、あるいは生活の必要のために、ひとから金を借り、返すときに感謝の言葉を口にするが、恥ずかしさからこっそり返す。だが主たるは、反対に、こっそり借りて、天使たち、大天使たち、義人たちの前で返す。


168."16t"
聖エプライムについて

168.17
1 師父エプライムが少年だった〔ころ〕、次のような夢もしくは幻を見た、— 葡萄が彼の舌に芽生え、成長して、たくさんの実を結んで、天の下全体を満たした。そして、天のあらゆる鳥がやってきて、ぶどうの実をついばんだ。食べれば食べるほど、その実が増えるのであった。〔主題別18-6〕

168.24
2 さらに別のとき、聖人たちの一人が幻の中に見た、天使の一団がの命令によって、天から下ってきたが、その一団が手に持った巻物は、内と外とに文字の書かれていた。そして彼らは互いに言いあっていた。「誰がこの巻物を受け取るべきか?」。と言い合っていた。そしてある〔天使〕たちは「この者だ」と言い、他の天使は「別の者だ」と言った。だが、彼らは答えて云った。「真に彼らは聖人であり、義人である。しかし、エプライム以外は、誰もそれを受け取ることはできない」。そして老師は、エプライムに巻物が渡されるのを見た。そこで朝早く起き、エプライムがその口から泉が湧き出るように説教するのを聞いた。そして、エプライムの唇から出る言葉は、聖霊から来るものだと理解したのである。〔主題別18-7〕

168.38
3 さらに別のとき、エプライムが通りがかると、一人の娼婦がひとにそそのかされてやって来た、彼をおだてて恥ずべき交わりに引き込むか、さもなければ、せめて彼を苛立たせるためである、未だ誰も、彼が怒るのを見たことがなかったからである。すると彼が彼女に言う。「わたしについて来なさい」。にぎやかな場所に近づくと、彼女に云った。「さあ、この場所でそなたのしたいことをするがよい」。彼女は群集を見て、彼に言う。「こんな衆人の前で、どうしてそんな真似ができるでしょうか、恥ずかしくないのですか?」。すると相手が彼女に言う。「もし人間に対して恥ずかしいと思うのならば、まして暗闇に隠れていることを吟味する〔1コリント4:56〕の御前では、なおいっそう恥ずべきであろう」。女は恥じ入って、為すところなく立ち去ったのであった。〔主題別10-26〕


168."52t"
平信徒エウカリストスについて

168.53
 師父たちの二人が、自分たちがどれほどの境位に達しているか確信を持たせてくださるよう、に願った。すると、彼らにこう言う声が聞こえてきた。「アイギュプトスのこれこれの村に、エウカリストスという名の平信徒がいるが、その妻もマリアと呼ばれる。そなたたちはまだ彼らの域に達していない」。そこで二人の老師は立ち上がり、その村に赴いた。そうして尋ね回って、彼の小屋とその妻を見つけ出した。そして彼らが彼女に言う。「あなたの夫はどこにいますか?」。彼女が云った。「羊飼いで、羊の群に草を食ませています」。そして彼らをその小屋へ招き入れた。さて、夕方になって、エウカリストスが羊たちとともに帰って来た。老師たちを見ると、彼らのために食卓を設けて、彼らの足を洗うために水を運んで来た。だが、老師たちは彼に言う。「あなたの業をわたしたちに教えてくれなければ、わたしたちは何も食べません」。エウカリストスが謙虚に云った。「わたしは羊飼いで、これはわたしの妻です」。老師たちは彼に願い続けたが、彼は云うことを拒んだ。そこで彼に云った。「がわたしたちをあなたのもとに遣わしたのですよ」。するとこの言葉を開いて彼は恐れを抱き、彼らに云った。「見よ、この羊たちはわたしたちの親から譲り受けたものです。そして、これらから首尾よく得られるように主がしてくださるものは何でも、三つに分けます。一つは貧しい人々のため、一つはもてなしのため、一つはわたしたちに必要な分です。で、わたしが妻をめとって以来、わたしも妻も床をともにせず、彼女は処女です。そしてわたしたちの銘々は独りで眠っています。そして、夜は苦行衣を身に着け、昼はわたしたちの上衣を着ています。今まで誰もこのことを知りませんが」。これを聞いて彼らは驚嘆し、を栄化しつつ帰って行った。〔主題別20-2〕


169."32t"
司祭エウロギオスについて

169.33
 エウロギオスなる人は、浄福なる主教イオーアンネースの弟子で、司祭であり大いなる修行者であって、二日続けて断食し、また一週間続けることもしばしば、パンと塩だけを食べ、人々から栄化されていた。しかし、師父イオーセープをパネポーに訪ねた、彼からさらに厳しい修業を見ることを期待したからである。老師は喜んで彼を迎え、持てるものは何でも願いどおりになるようにした。そこでエウロギオスの弟子たちが言う。「司祭はパンと塩しか食べないのです」。しかし師父イオーセープは黙って食事をしていた。こうして三日間を過ごしたが、彼らが詩編朗唱したり祈祷するのを聞くことがなかった。彼らの業は隠されていたからである。かくて益されることなく、引き返していった。
 しかし、摂理によって暗闇が生じたため、道に迷ったため、老師のもとに戻ってきた。そして彼らが戸を叩こうとすると、詩編の朗唱が聞こえてきた。そこで長い間待ってから、ようやく戸を叩いた。すると、彼らは詩編朗唱をやめ、喜んで彼らを迎え入れた。そして暑さのために、エウロギオスの弟子たちが小さな壷に水を汲んで彼に渡した。しかしそれは海の水と川の水を混ぜたものであった。それで彼は飲むことができなかった。そこで我に返り、彼の生活を知りたくなって、老師のまえに身を投げだした、いわく。「師父よ、これはどういうことですか。あなたがたは、詩編朗唱は前にはせず、そして今、わたしたちが出ていった後にはなさっている。また、今、壺を取ってみると、塩水が入っているのです」。これに老師が言う。「兄弟がうっかりしていて、これに海水を混ぜたのです」。しかし、エウロギオスは真実を知ろうとして、老師に願った。そこでこれに老師が言う。「あの葡萄酒の小さな杯は、愛餐のそれです。この水は兄弟たちがいつも飲んでいるものです」。こうして、老師は彼に諸々の想念の識別の仕方を授け、彼の中のすべての人間的なものを取り除いた。そこで、エウロギオスはさらに思慮深い者となった。それ以来、人が施してくれるものは何でも食べ、自分も隠れてわざをなすことを学び、老師に云った。「あなたがたのわざこそ、本当に真実のものです」。〔主題別8-4〕


172."16t"
師父エウプレピオスについて

172.17
1 師父エウプレピオスが云った。「おのれの内に」と彼は謂う、「が在り力ある方だという信仰を持ち、あの方を信ぜよ、そうすれば、あの方に与れよう。しかし、軽んずるなら、あなたは信じていないのだ。われわれは皆、あの方が力であることを信じ、それゆえにまた、あの方にはすべてが可能であると信じている。いや、あなたの諸々の為業においてもあの方を信ぜよ、あなたのうちにおいても奇蹟のしるしを行われると」。

2 同じ人が、強奪されながら、相手の手助けをした。しかし連中が中にあったものを運び去った後で、自分の杖を彼らが取り残していったので、師父エウプレピオスはこれを観て心を痛めた。そして取って追いかけた、渡したいと思ったのだ。しかし連中は、何かが起こるのではないかと恐れて、受け取ることを拒んだので、同じ道で行き合った人々に、連中の杖だからと渡すよう頼んだのであった。

3 師父エウプレピオスが云った、— 身体的なものらは〔顕きの〕材料となる。この世を愛する者は、蹟きを愛していることになる。それゆえ、もし何かを失ったとしたら、思い煩いから解放されたとして、喜びをもって感謝しつつ受け止めねばならない。

4 兄弟が生き方について師父エウプレピオスに尋ねた。すると老師が云った。「藁を喰え、藁をまとえ、藁の上に眠れ、すなわち、すべてのものを軽蔑し、鉄の心を所有せよ」。〔主題別1-28、21-66〕

5 兄弟が同じ老師に尋ねた、いわく。「どうすれば、への畏れが魂に生ずるのでしょうか」。すると老師が云った。「人が謙遜と、無所有と、裁かないことを持つならば、彼にへの畏れが生ずるだろう」。〔主題別1-29〕

6 同じ人が云った。「畏れ、謙遜、そして食料の欠乏、そして嘆きをして、つねに汝にとどまらせよ」。〔主題別1-30〕

7 自分の初期に、師父エウプレピオスはある老師を訪ね、これに言う。「師父よ、どうしたら救われるか、どうかわたしに言葉をください」。すると相手が彼に言う。「もし救われたいのであれば、誰かを訪ねたとき、そなたに諮問する前には、先に話をするな」。彼はこの言葉に驚倒し、跪いた、いわく。「本当に多くの書物を読みましたが、このような教えを受けたことはありません」。そして、彼は大いに益されて出て行った。〔主題別10-24〕


173."1t"
師父エラディオスについて

173.2
1 師父エラディオスについて言い伝えられている、— ケッリアで20年間を過ごしたが、教会の天井を見るために、眼を上にあげたこともなかった。〔主題別4-16〕

2 師父エラディオスについて言い伝えられている、— 彼はパンと塩とを食べていた。そして、過越祭[021]が来ると、彼は言った、— 兄弟たちはパンと塩を食べる。しかしわしは過越祭のために、少し苦しまねばならない。他の日々にわしは座って食べる。今は過越祭だから、立って食べて、苦しもう。


173."12t"
師父エウアグリオスについて

173.13
1 師父エウアグリオスが云った。「修屋に坐り、そなたの想念を集中せよ。死の日々を憶えよ。そのとき身体の死にざま見よ。災禍に思いを致せ。労苦を受け取れ。この世の虚しさを認めよ。それは、常に静寂の同じ状態にとどまることができ、弱らないためである。さらには、ハーデースにおける今のありさまについても憶えよ。そこでは魂たちがどのようであり、どのような過酷きわまりない沈黙とか、どのような恐ろしさきわまりない呻吟のなかにあるか、いかほどの恐れと戦い、あるいはどのような不安のうちにあるかを思量せよ、休みなき苦悩と魂の際限なき涙を受けとりながら。しかしながらまた、復活と、の前に立つ日々をも憶えよ。
 身の毛もよだつあの恐るべき裁きを幻視せよ。罪人たちに用意されたこと、、天使たち、大天使たち、すべての人々の前での恥辱、すなわち、責め苦、永遠の業火、眠ることなき蛆虫ども、奈落、暗闇、歯ぎしり、恐怖と拷問とを思え。さらにまた思え、義人たちにささげられる諸善、つまり、父なると、その子クリストス、天使たち、大天使たち、聖人たちの全会衆との気易さ(parjrJhsiva)をも、諸天の王国と、その賜物たる喜びとその享受をも。次の各々の記憶をおのれに思え。すなわち、片や、罪人たちの裁き涙し、嘆け、そなた自身までが彼らの群に加わることを恐れて。片や、義人たちに備えられたことを喜び、楽しめ。そして、後者からは享受に与れるよう熱心に求め、前者からは無縁であれ。そなたの修屋の中にいても、どこか他所にいても、汚れた有害な想念を逃れるために、これらのことの記憶を決して失わないようにせよ」。〔主題別3-2、3-5〕

2 彼はさらに云った。「多衆との関係を断ち切れ、理性をめぐるそなたの闘いが、危機に瀕したり、静寂の在り方を乱したりしないようにじゃ」。〔主題別2-14、ドゥラース2〕

3 彼はさらに、気を散らさずに祈るのは、大きなことだ。しかし、気を散らさずに詩編朗唱をするのは、さらに大きなことである、と云った。〔主題別11-17〕

173.51
4 彼はさらに云った。「つねにそなたの〔俗世からの〕脱出を憶え、永遠の審判を忘れるな。そうすれば、そなたの魂において過ちはなくなるであろう」。〔主題別11-18〕

176.1
5 彼はさらに云った。「諸々の試練を取り除いてみよ、そうすれば救われる者は一人もいないであろう」。

6 彼はさらに云った、— 師父たちのひとりが言った。「無味乾燥だが不規則でない暮らしは、愛に軛でつながれていれば、修道者を無心(ajpaqeiva)の港へと導く」。〔主題別1-4、10-193〕

7 あるとき、ケッリアで、ある事件についての集会が持たれ、師父エウアグリオスが発言した。これに司祭が言う。「わたしたちは知っています、師父よ、あなたの国にいるならば、あなたが主教となり、多衆の頭になったであろうことを。しかし今は、異邦人としてここに坐っているのです」。相手は仰天し、動揺こそしなかったものの、頭を振って、これに言う。「そのとおりです、師父よ。わたしは一度は口をさしはさみましたが、二度とは繰り返しません〔ヨブ40:5〕」。


176."16t"
師父エウダイモーンについて

176.17
 師父エウダイモーンが、スケーティスの父、師父パフヌゥティオスについて云った、— わたしは若いころ、そこへ下ったが、彼はわしに、わしがそこに留まるのを許さなかった、いわく。「わしは、女のような顔の者がスケーティスに留まるのを許さない、敵との戦いゆえに」。

2016.01..

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