ミステリー
スフィンクス、祇園に現る!
(5.28. 1998)

 五月半ば。
 祇園の小さな小路をふと覗き込んだ時、車作治(仮名。三九歳。下京区在住)の心臓は驚きのあまり凍り付いた。
 小路の奥に、見なれない犬のような生き物がこちらを見て、じっと座っていたのである。

 人の顔、獅子の身体、鷲の翼がはっきり見えた。スフィンクスだ!



人面犬では、ない。


 車さんは必死に思い出そうとした。スフィンクスが出すと言われる、死を呼ぶ謎かけの答えを。だが、思い出せない。
 パニックしてわけもわからないままにカメラのシャッターを押した車さんに、スフィンクスは意外な一言を残して、路地の向こうへ駈けて消えた。
 「ポン・デ・ザールが完成したら、次は私の像を京都御所に築くように。さもないと、祟るぞ!」

 ポン・デ・ザールの完成と祟りに怯える車さんの毎日は今も続いている。


キーワード

ポン・デ・ザール?
 京都市は、鴨川の三条大橋と四条大橋の間に、フランス風の橋をかけるのだそうだ。
 パリにあるポン・デ・ザールなる橋を真似て。
 歴史ある都市同士、仲良くやろうよ、とのことらしい。
 もともと京都の人間でない私には京都人の趣味の悪さとしか思えない企画だが、どうせそんな悪趣味なことをするのなら、他にもいろいろ作ってほしい。
 スフィンクスだけでなくピラミッドも欲しい。
 タージ・マハルだって欲しいし、ナスカの地上絵も、自由の女神も京都に欲しい。
 上の画像みたいに、スフィンクスは意外と似合うかもね。


車さんの運命はいかに?


参考ページ

桜の名所 
鴨川念力魚釣り大会
鴨川・河童出現
デス・スターと京都


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