JUDI関西 「能勢街道のまちなみ・らしさを考える」 久隆浩
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3 グループ討論を通じてみた
能勢街道の特性
以上4グループの討論を振り返ると、 そこに共通点がいくつか見いだせる。それをまとめるとつぎのようになろう。
まず、 能勢街道の良いところとしてあげられたのはつぎのような点である。
- 原田神社が歴史と緑の核となっている。
- 緩やかに曲がった道路線形や道路の起伏が景観に変化を与えている。
- 自動車通行が少なく歩きやすい。
- 職人が多いまちである。
- 生活感がただよい、 下町の風情がある。
逆に、 現在の問題点としてはつぎのような点が指摘されている。
道路の舗装や建物の立ち上がり部分が味気ない。
建物のデザインがばらばらで、 古いたたずまいに合っていない建物も少なくない。
ブロック塀や看板、 自動販売機などのデザインが雰囲気に合っていない。
アーケードが神社の緑を遮っている。
今後の空間整備にあたっては、 こうした点を考慮しながら整備をおこなうことによって「らしさ」をさらに高めていくことになるわけであるが、 しかしながら多くのグループが指摘していたように、 現状では歴史的な雰囲気が十分に残っているとはいえず、 必ずしも古いたたずまいを強調する形の整備が望ましいとはいえないという課題もある。とくに、 当地区は、 人々の暮らしが生きており、 現代的なライフスタイルと歴史的な空間の不整合の問題も考慮すべき点である。
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