混じりあう―仕事が混じりあう
左三角
前に 上三角目次へ 三角印次へ

職住一体が都市居住の原点

DAN計画研究所 吉野 国夫

* * *
生産や交易を含む本当の都市が成立した時、 その主役となったのは商人であり、 職人の親方であった。

彼らは例外なく職住一致の店舗併用住宅に住んだ。

* * *

画像t071-1 薬屋は都市型産業を代表する業種の一つである。

これだけ風格のある職住一体の町家はめずらしい(奈良市桜井本町)

画像t071-2 36通りと呼ばれるこの通りは、 ハノイの最も古い街区であり、 業種、 業態ごとに通りを形成していた。

もちろん職住一体のコミュニティである(ベトナム、 ハノイ36通り)

画像t071-3 ヴィクトリアン調で統一されたこの商店街は、 独立の店舗併用住宅と上層階に共同住宅を乗せたもの、 この写真のように独立の外部階段をもつものなど多彩である(サンフランシスコ、 ユニオンストリート)

 職住一体の店舗併用住宅街区は日本、 アジアだけでなく欧米でも都市を構成する基本単位である。

   

 都心居住というテーマは、 都市の成立と深く関わっており、 都市の生活というものが本来、 都心居住しかなかったという点を忘れてはならない。

その場合、 住居といっても「住む」だけの住宅という概念は貴族か最下層の住宅のものであって、 そこで商売をすることが前提であった。

そして、 家族を含めて、 一日のほとんどの時間は住まいの生産空間や商空間ですごしていたのである。

   

 今でも、 ベトナムやバンコクなどアジアの都市では、 華僑のもたらした街屋や、 これにヨーロッパの影響を受けたショップハウスが健在である。

   

 今、 日本をはじめ欧米先進国では、 路面型の商店街が衰退してきているが、 新たな試みで成功している例もあり、 商住一体の町家を現代に再生すべきだ。

   

左三角前に 上三角目次へ 三角印次へ


このページへのご意見は前田裕資

都市環境デザイン会議関西ブロック JUDI Kansai

キーワード集メインページへ
JUDIホームページへ
学芸出版社ホームページへ