人間と社会の関わり、 都市との関係を考えますと、 ヨーロッパなどの都市では市民が政府をつくり、 日本は上から都市や行政のシステムがつくられたという違いがあります。 しかし、 いずれにしても巨大化した社会システムの中で、 直接民主主義と間接民主主義の関係性、 相関性に金属疲労、 制度疲労が出ていると言われています。
ワークショップは直接民主主義の一つの形態ですが、 かといって間接民主主義を軽視するわけではありません。 私たちと社会、 都市との関係性をもう一度見つめ直そうという社会的な現象、 時代潮流だと捉えています。
日本では道路を造る場合、 反対派は反対派で、 賛成派は賛成派で集まって気勢をあげ、 違った意見を排斥するということがままありました。 お互いの意見をたたき合わせて本当にアウフヘーベン(止揚)するということがなされていなかったのです。 そういう排斥の文化を改めるためにも、 ワークショップでは違った意見をお互い大事にする、 尊重し、 たたき合わせながら新しいものを見つける可能性を持つことが大切だと考えます。
できるだけ皆が参加して突っ込んだ話し合いもできるという意味では、 一般的には8名前後のグループが適切と言われています。 日本では10名前後でもよいでしょう。 これはお客さんをつくってしまう、 そういった環境を見直すということです。
ワークショップの心得
「住民は絶対だ」はとんでもない
まず、 住民参加において「住民は絶対だ」なんて言うのはとんでもない嘘だということです。 住民がすべて善ではないことは我々の日常の仕事でまま体験することですし、 皆さんの中にも大いに体験してらっしゃる方もおれるでしょう。 私も住民を絶対視しようとは思っていません。
自主性が原点
ワークショップの心得として、 一つは強制されての参加には楽しさも何も生まれないし、 あくまでもワークショップは自主性を尊重するものであるということがあります。
排斥の文化から議論の文化へ
そして、 お互いを尊重し合うと言うことです。
全員参加
これは全員参加、 お客様をつくってはならないと言うことです。 どんな方でも自分なりの意見を語り、 参加する、 そういう場となるように、 ファシリテーターは工夫し、 習熟していくことだと思います。 今回御三方にファシリテーターになっていただきますが、 午後のワークショップはいろいろ配慮していただけると思います。
共通認識をつくる
これは、 公開性という小林さんのお話とも共通しますが、 情報提供なり共通認識をもって議論をはじめる。 あるいは、 実際に街を歩いたり、 事実から出発して実感しながらイメージを出し合うといったことが大事だと思います。 ワークショップのプロセスの中で、 最初に街を歩きましょうということで、 タウンウォッチングといった催しも取り入れられていますが、 要は五感、 感性を大事にしながら、 そこから出発することが大切だと思います。
双方向性
五点目には双方向性です。 一部の人がお互いの議論を二者だけでたたき合わせるのではなく、 できるだけすべての参加者の思いを引き出していく。 参加する住民の方がお互いの関係、 考え方など、 いろんなことに触発を受けて何かをつくりだしていく、 そういう進め方も大切ではないでしょうか。
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