私は市民の立場から、 むしろ住む側・利用する側の専門家としてお話しさせていただきたいと思います。
私は「おんなの目で大阪の街を創る会」という会で活動しております。 会では平成8年から約2年かけて地下鉄の駅111駅を対象に、 人にやさしいまちはどういうまちかという視点で、 74名の障害のある方や高齢者の方にお話を聞いて調査しました。 膨大な資料が上がってきたものの、 その資料をどのようにまとめるかで途方にくれてしまいました。 そんな時、 あるコンサルの方と知り合い、 その方がアドバイザーとファシリテーターという役を引き受けて下さり、 ようやく冊子にまとめ上げることが出来ました。
そのコンサルの方がおっしゃった言葉のなかでとても印象に残っているものがあります。 私たちがつまずいて「私たちには能力がありません」と言っていた時に、 「能力がないのではなくて、 経験をしていないだけなんだ」と励ましていただいた言葉です。
私が専門家のみなさんにお願いしたいのは、 どうぞ良い専門家であって下さいということです。 そんなふうにサポートして下さったら、 成熟していない市民も潜在能力としてはいろんなものを持っていますので、 その能力を発掘することが出来ると思うんです。 そうやって、 本当の意味での参加のまちづくりが出来上がっていくのではないかと思います。
市民から専門家に期待すること
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