参加型都市環境デザインをさぐる
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都市環境計画研究所 長谷川弘直/村岡政伸

ファシリテーターという仕事

当対池公園ワークショップ
大阪府箕面市

 

改行マーク「自分たちが使う公園やから、 自分たちでデザインしたい」このような市民からの呼びかけに、 行政が応えるかたちで当対池公園ワークショップは実現した。

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フィールドワーク グループ案の発表 「もも組みチーム」の夢プラン
 

改行マーク当社の役割は、 行政と一般市民の中間的な立場となる「ファシリテーター」というもので、 分かり易くいうと「赤ん坊(当対池公園)が生まれる(新設される)時に、 お母さん(ワークショップ)を手助けする産婆さん(ファシリテーター)」と思っていただければよいであろう。 また、 当社がその「ファシリテーター」から実施設計までと、 トータルに関わることが出来たのは、 ワークショップにおける計画案を具現化するという目的を達成するのに大変有効であったと思う。

改行マークワークショップが始まった当初の頃は、 我々も慣れない役目に戸惑い、 参加者の皆さんにとっても、 見慣れぬ顔ぶれに対する多少の警戒感をともなっての滑り出しで、 進行方法などについて、 時に激しい議論を交わしたこともあった。 しかし、 回を重ね、 参加者の方々や、 行政の方々と議論し理解しあう中で、 自分たちもワークショップの一員であることが、 実感として得られ、 ワークショップでの様々なアイデアや、 語られた公園への想いを、 設計という専門技術において何とか汲み取ろうという一途な想いへとつながっていった。

改行マークワークショップから半年後には、 当社でまとめたマスタープランが、 発表会というかたちで、 参加者の皆さんに発表され、 概ね賛同は得られた。 それは、 その間の作業が、 ワークショップで出された「アイデア」や「想い」をただ体裁よくまとめただけでなく「共にワークショップをつくってきた仲間」としての「熱い気持ち」の表現であったことを計画図から読み取っていただけた結果だと思う。

改行マーク当対池公園は平成11年3月完成した。 永遠に市民に愛され、 可愛がられる公園になることを確信する。


補足:

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