参加型都市環境デザインをさぐる
前に 目次へ 次へ
ジーユー計画研究所 後藤祐介/アルデンテ建築計画 織田豊石
「ルールづくり」による街なみ景観の誘導
新在家南地区まちづくり協定+街なみ環境整備事業 神戸市灘区新在家南地区 |
新在家南地区は、 神戸市灘区の臨海部に位置し、 旧西国浜街道沿いの歴史ある灘五郷の酒造りのまちであり、 まちづくり委員会では、 歴史と伝統を生かした「清潔で住み良く働き良いまち」を目指して活動している。 これを実現するため、 平成8年6月に「新在家南地区まちづくり協定」を神戸市と締結し、 この中で、 旧西国浜街道や酒蔵の道を建築意匠配慮道路に指定し、 新在家らしい景観形成を図るべく誘導している。
|
(写真1)旧西国浜街道沿いの共同建替ビル:
|
このルールを守り、 参加型デザインを実現するための支援策として、 まちづくり協議会サイドでは、 「まちづくり協定運営委員会」や「街なみデザインアドバイザー制度」を設け、 行政サイドでは、 「街なみ環境整備事業」の導入や「景観ルネサンス・まちなみ保全事業」による技術的、 資金的支援を行い、 参加型デザインの実現を後押ししている。
旧西国浜街道に面した共同建替ビル(写真1)では、 震災前からの居酒屋と酒屋に和風のまち並みデザインづくりに参加してもらい、 格子戸と瓦葺きの下屋庇を街角の特徴とした。 また、 丸瓦付きの修景塀は旧西国浜街道沿いの景観形成に貢献しており、 建設費の一部は街なみ環境整備事業助成を受けている。
|
(写真2)旧西国浜街道沿いの建売住宅:
|
|
(写真3)酒蔵の道沿いの個人住宅:
|
(写真2)は、 同じ旧西国浜街道沿いの間口の狭い建売住宅で、 「街なみ環境整備事業」の助成を積極的に活用している。 タテ格子のバルコニー手摺や瓦葺の付庇、 玄関前とガレージ横の隣地境界に配した小さな丸瓦付き修景塀など、 小規模な建売住宅でありながら新在家らしいデザインに参加している。
(写真3)は、 「酒蔵の道」沿いの一般的な構えの個人住宅だが、 外周に配置された丸瓦付き修景塀と黒色の縦格子は、 協定締結前からの新在家の街なみの原型といえるデザインで、 ここでは「景観ルネサンス・まちなみ保全事業」の補助金を受けている。
■新在家南地区参加デザインの進め方
(1)みんなで街なみ景観を誘導するための「ルール」をつくる。 (まちづくり協定等)
(2)一人一人が「ルール」を守り、 街なみデザインを実現する。 (住民の街なみデザインの参加)
(3)行政と専門家が、 技術的、 資金的支援を行う。 (街なみ環境整備事業等)
前に 目次へ 次へ
このページへのご意見は前田裕資へ
(C) by 都市環境デザイン会議関西ブロック JUDI Kansai
JUDIホームページへ
学芸出版社ホームページへ