(3)「象徴」〜らしさをつくる(Permanent-Hard)
ここでは京都市の御池シンボルロード整備を例にお話しします。御池通は2002年に全線の整備が完了しました。御池通のデザインを3年ぐらいかけて行いました。 コンセプトは「みち」「にわ」「ぶたい」です。「みち」とは京都の幹線道路としての一貫性、機能性、「にわ」は歩道部分で歩く人が空間を楽しめる回遊性、アメニティ、また「ぶたい」とは御池通が祇園祭などの主要な舞台にもなること、この3つの要素を念頭に置き、デザインを進めていきました。
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御池通から細街路に入る道標(みちしるべ)サインです。細街路と交差点の部分には、通り名を表記したアルミ鋳物で出来たものです。自転車通行帯を示すサインも鋳物で出来ています。素材感や風合いに趣向を凝らしました。
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これはシビックステーションです。バス停とベンチです。
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円形の木製ベンチです。
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グーグルから引っ張ってきた御池通を上空から見たところです。御池通の道路パターンでは、町家の燻し瓦をイメージした色遣いや、素材感をコンセプトにしていました。こうやって上空から見ると、昔ながらの町家の屋根瓦の色と近いものが表現できており嬉しく思います。こういう視点で町を見ることはないのですが、そういったものをイメージしてデザインしていきました。
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城陽市総合運動公園サインゲートサインと案内サインです。単なる公園ではなくて運動公園ですから、スポーティな感じとか心地よい緊張感を表現してみました。
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園内の誘導サインです。
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宇治市サイン京都府下で歴史街道サイン計画のお手伝いを5年ぐらいしたときのものです。この時も、市とか町レベルでの地域らしさを出そうと努力しました。これは、宇治市のサインです。サイン板面は京都府下で共通のデザインやモジュールを用いますが、躯体の部分で地域らしさや個性を出そうというプロジェクトでした。板面は600角のものが3枚セットとなっており、広域・中域・解説サインに分けています。
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宮津市・加悦町サイン宇治市と同様の手法を用いて、宮津市と加悦町(現与謝野町)のサインも手がけました。現地にある石をそのまま躯体に使ったサインや、古墳で有名な町は古墳をイメージしたサイン(表面に子どもたちがワークショップで手づくりの陶板を張ったもの)などを作りました。
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