まず、 8つの基本的なテーマをあげてみました。
1つめは、 これは、 阪神間全体についてもいえることですが、 山から海への見え方とか、 海から山への見え方とかを、 空間的にも活かしていくということです。
2つ目が、 公共的な空地空間をまち全体で豊かにつないでいくことです。 例えば、 このスケッチにあるように、 敷地内で作った空地空間が、 まち全体としてどういう構造を作っていくのかということを構想しながら作っていくということです。
その次は、 復興住宅ゆえに求められたことなのですが、 短期で、 しかもPC工法でやるということなので、 早く作れて、 システマチックで、 分かりやすくて、 簡単な構造でありながらも、 空間的には豊かであらねばならないという難しいところです。
その次は、 マリーナ型環境構造というふうに結果的に名付けたものです。
この様にして模索してきた配置がスライドのものです。 駐車場棟を北側に1階建で配置し、 6階と9階建の中高層の建物が交互に、 横方向に、 隙間を持ちながら並んでいきます。 それに対して、 12階建の高層住棟は、 縦方向に配置しています。
南側から見たときには、 六甲山のスカイラインがほとんど残っています。
南側にある、 ヨットの着くマリーナの、 ピアとヨットのかたちに非常に酷似した形になったので、 結果的にマリーナ型と名前を付けました。
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