|
最初のスライドは再建した事務所の屋上から撮った写真です。 震災前は瓦屋根が多かったのですが、 ガラリと変わっています。
このような3階建の建物が多く、 手前から2軒目はかろうじて残っていますが、 建替えられたものはすべて3階建という状況が至るところで見られます。
|
|
もう一つの大きな特徴として、 住宅が道路際いっぱいに建てられ、 玄関が道路に直接面している住宅が各所で見られるようになってきました。
|
|
これも同じような例です。 元々は文化住宅が建っていたところで、 文化住宅としての趣がありました。 道路に面して廊下があったり、 階段がついていたり、 いろいろな表情がありました。
建替えられたところも賃貸アパートなのですが、 どちらかというと無表情な家並みに変わってきています。
|
|
そういうなかで震災後、 通りの中心線から2mセットバックして住宅再建が進んでいます。 この事例は事務所の近くの通りですが、 従来の道は3mもなかったのが、 セットバックして建った結果4mの道路になりました。 これについては、 いろいろな評価があろうかと思いますが、 震災後新たな通り空間が生れているとは言えます。
|
|
これもそうです。 右側は震災前からの生垣が残っています。 左側の部分は、 塀が震災で壊れて、 従来は左の側溝のあたりに多分あったのだと思うのですが、 新しい塀はそこから数10cmさがっています。
|
|
それに対して、 こういう形でさがったところと前のまま残っているところが混在している例もあります。 しかも下がった部分には従来のアスファルトと土の部分が混在しています。 そういう奇妙な空間が生まれました。
これはまちの更新段階の1つの断面だと見るべき面もあると思います。 いずれにしても、 下がったところと向こうの方に見えているように残っているところがあり、 いろいろな段階のものが生まれてきているという状況もみられます。
|
|
これもセットバックの例です。 震災前は、 石積みと何らかの塀で構成されていたと思うのですが、 建物も含めて再建され、 塀自体はさがって石積みはそのまま残っています。 そういう意味では奇妙な道路断面が路地の中に生まれてきています。
ここの場合は、 石積みの上の部分がコンクリートで覆われていますが、 そのあたりの修景をどのように考えていくのかというのも一つの課題です。
次に、 こういう街のなかで、 最初に伝統的町並み、 そして空間を構成する要素について、 どのような状況にあるかを今からまとめていきます。
|