海外都市の密集市街地に学ぶ
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カンプンに住んでいる人について
次に居住者の特徴です。 まず、 家族のタイプですが、 特徴的なのは、 大家族で住んでいることです。 日本でいう大家族とは違って、 例えば、 子供が何人かいて、 それぞれ結婚して、 子供が産まれてもずっと同じ家に住んでいるとか、 親戚とか知り合いの人が移住してきて、 住むとところがないから一緒に住んでいるとか、 色々な形があります。 あとは、 出稼ぎに街にでてきた単身者が集まって、 一緒に住んでいる場合もあります。
それから、 人間の関係は、 田舎の人間関係に近いものとなっています。 助け合い、 ジャワ語で“ゴトンヨロン”というのですが、 お互いに強く結びついていて、 そういうことが一番重要なものとなっています。
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図10 ある地区でのHome-based Enterprisesの分布図
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図11 カキリマ(惣菜とかき氷)
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収入は、 大きくインフォーマルな収入と、 フォーマルな収入があります。 図10は、 ジョクジャカルタのカンプンのインフォーマルな仕事を調べたものです。 “Home-Based Enterprises”といって、 呼び方は格好いいのですが、 非常にシンプルなビジネスです。 家をホームベースとして使って、 商売をしているものです。 屋台とか、 靴の修理屋とか、 美容室とか、 マッサージとか、 色々なものがあります。
図11は、 カキリマと呼ばれているものの例ですが、 こういったものを使って非常にシンプルな商売をしています。 日本にも昔あったと思うのですが、 インドネシアのカンプンの中では、 今でもうこういった風景が見られます。
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