海外都市の密集市街地に学ぶ
左三角
前に 上三角目次へ 三角印次へ


空間の使われ方(公と私)

画像els030 改行マークカンプンの中の私的、 公的な空間の壁は非常に薄いものです。 例えば、 道路の上で洗濯物を乾かしても誰も文句を言いません。 これは日本と似ているんじゃないかと思います。

画像els031 改行マーク広場に、 個人的な物を置いてもかまいません。 これが夜になるとバトミントン場になったり、 ピンポン場になったりします。

画像els032 改行マーク結婚式とか葬式とかがあると、 道路を使います。 カンプンのリーダーの許可をもらって、 色々なものを建てたりします。 それは、 カンプンのルールになっています。

画像els033 改行マークカンプンの家を色々研究している人がたくさんいます。 プライベートスペースとか、 パブリックスペースとか、 セミパブリックスペースとか、 そういう分析がよくでているのですが、 これを見たら、 そういう分析が本当に合っているのか疑問になります。

改行マークインドネシアは非常に暑く、 外で活動した方が楽です。 あるいは、 家が非常に狭いのに人が多いので、 例えば、 ある人は夜仕事しているので逆に昼間に寝たり、 そういう交換とかをしたりしています。 そういう人たちは、 非常に融通の利く人たちといえるかもしれません。

画像els034 改行マークカンプンの中では、 個人よりもコミュニティが大事です。 困ったときにも、 うれしいときにも、 すぐにコミュニティが集まります。

画像els035 改行マーク狭い路地ですが、 数え切れないぐらいの使われ方があります。

画像els036 改行マーク家も、 バラックみたいなものばかりではなくて、 こういうふうに立派なものもあります。 インドネシアにも結構ニュータウンがあるのですが、 ミドルクラスでもカンプンに住んでいる人がいます。 そういう人たちは、 カンプンのコミュニティから離れられないからだと思います。 カンプンの方がいいという人たちがやっぱりいます。

左三角前に 上三角目次へ 三角印次へ


このページへのご意見は前田裕資

(C) by 都市環境デザイン会議関西ブロック JUDI Kansai

JUDIホームページへ

学芸出版社ホームページへ