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6)“白地地域”のまちづくり協議会結成−西宮市安井地区

「きんもくせい」20号

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安井まちづくり協議会・発会式(11/29)
 11月29日、 西宮市の安井市民会館で「安井まちづくり協議会」が、 地域市民約100名の参加で発会した。

 西宮市安井地区における被災状況は、 全壊・半壊を合わせて全住宅棟数の半数を超えるという非常に大きいものであった。 被害の大きかった西宮市のなかでも「甲東地区」「広田地区」とともに甚大な被害を受けた地区であり、 何らかの支援によるまちづくりの取り組みが求められていた。

 公費解体による被災建物の除去が急速に進み、 まちに空地が広がっていく状況の中で、 この地域に高層マンションの建設や震災前よりも相当規模の拡大した建替計画が現れてきた。 また、 都市計画道路山手幹線の整備も浮上してきた。 このエリアにはこれまで高層の建物はほとんどなく、 せいぜい5階までの中低層住宅が中心の落ち着いたまちであった。 このような震災前のまちの環境を一気に変え得る整備計画が相次ぐ中で、 住民自らの手で復興を考えようという気運が芽生え、 9月19日には「安井の復興を考える」をテーマに地域懇談会が開催された。

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西宮市の被災状況の概要/町長別住宅被災状況(西宮市)
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西宮市の被災状況の概要
 一方、 都市計画、 建築の専門家等で構成する西宮復興まちづくり支援ネットワークは、 震災直後から西宮の被災調査、 復興課題の抽出、 復興方針の提案等を行ってきた。 このような支援ネットワークの活動もきっかけとなり、 地元懇談会にはネットワークメンバーも参加し、 安井地区の支援を行うことになった。

 安井地区はいわゆる“白地地域”で、 “白地地域”でのまちづくり協議会の取り組みは、 行政の支援が手厚い都市計画事業区域に比べ立ち遅れており、 住民自らが立ち上がるほかはない。

 専門家の支援を得て、 安井まちづくり協議会では、 地区の今後のまちづくりに対するアンケートを実施し、 住民がどのような住環境を望んでいるかを把握するとともに、 望ましいまちづくりを実現するためのルールづくりを進めた。 その結果、 地区計画の都市計画決定が進められている。

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