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25)事業決定にむけて−野田北部地区
計画・設計研究所PPI 三好 庸隆
「きんもくせい」10号
鷹取東地区復興計画案、 西端の公園が大国公園 |
第11回野田北部まちづくり協議会(95.5.13) |
地区の震災復興本部は、 地震後3日目には看板があげられ、 復興対策会議は月3〜4回のペースで5月末までに12回開催されている。 また、 個別の議題に関する勉強会・ヒアリング等も間断なく開催されている。 主な内容としては、 震災後の現況模型による状況把握、 計画決定された区画整理事業案の模型による検討、 共同再建イメージの検討などが行われた。 また、 現在区画整理事業に含まれている海運町2,3丁目(約2.3ha)については、 具体案について大づめの段階にまで成果が実りつつある。 そこでの減歩率の目標は10%未満を目指しており、 案検討と並行して住民から共同再建、 土地売却などの意向をきめ細かく把握するよう努めている。
「市は今後、 地元協議会を進めて、 8月にも事業計画決定したいとしている」状況である。 また、 「街なみ誘導型地区計画」も導入する方向でその検討も進めつつある。
一体的なまちづくりを目指すという考えから、 区画整理事業区域外の野田北部地区住民に対しても、 地区計画等によるまちづくりの重要性を訴えかけている。 また、 野田北部に隣接する地区についても、 状況を見つつ声がかけられている。
最後に、 野田北部地区のまとまりの良さ、 復興に向けての復元力の強さとして、 (1)まちづくりに対する熱心な住民リーダーの存在と、 リーダーを信頼してまちづくり活動を行える若手・中堅メンバーの存在、 さらにそれらの人々の活動を支える集会所の存在、 (2)復興対策会議等における問題意識、 議題の組み立て方として大上段に構えた都市計画の説明の仕方ではなく、 あくまで“個人の利害、 納得”に訴えかける徹底した姿勢、 (3)各方面からのヴォランティアの受け入れ、 行政担当者との接触をはじめとして、 まちづくりに良い意味で生かせるあらゆる契機を取り込み得る姿勢(ポジティブ・シンキング)、 (4)野田北部地区の震災前道路パターンが、 すでにきれいなグリッド・パターンであったことが(ただし幅員は狭い)、 区画整理の議論を判りやすく、 明快なものにしていることをあげることができる。
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