私たち阪神グリーンネットは、 「緑のまちづくり」をテーマに96年2月16日に発足しました。 これまでにやってきたことを整理すると三つに分類することができます。
2 阪神グリーンネット
林まゆみ+室賀泰ニ
これまでの活動テーマ
室賀:ステージその1
「ゲリラ的無差別緑化」です。 天川さんのやっておられた、 「ガレキに花を咲かせましょう」という活動がありますが、 私たちもそんなふうに「こんにちは、 生け垣を作りませんか」と突然個人のお宅にお邪魔してお願いする押しかけ緑化を行ないました。 とにかく緑でまちづくりをしていこう、 という意気込みでした。ステージその2
「対個人的緑化推進」です。 花の苗を配布したり、 神戸市の生け垣緑化の助成をサポートする、 あるいはコンテナガーデンの講習会を開催するなど、 個人宅レベルでの緑化を支援し、 充実させて行こうというものです。ステージその3
「まちづくり指向公共的緑化推進」です。 まちづくり・公園づくりのワークショップを推進したり、 未利用空地の緑化・広場化整備、 共有地空間の緑化・花壇化整備、 さらにフォーラムやフェアなどの主催、 協賛などをやってきました。
砂場を花壇に・南本町コレクティブハウス |
99年10月24日第5回花と緑のフェア・深江 |
また深江の「花と緑のフェア」には第1回から99年10月24日の第5回まで協賛などの形で阪神グリーンネットも参加しています。 ただ第5回目から、 まちづくり協議会が単独で開催されるようになりました。
実は今(2000年3月)も第6回フェアが開催されていますが、 阪神グリーンネットは参加しておりません。 市民による自立した活動を目指すという意味では、 ここは良いまちになってきたのではと喜んでいます。
この阪神グリーンネットは、 立場の違う方々が参加してやってきたボランティアですが、 室賀さん、 コンサルタントとしてどうですか。
室賀:
自分の専門、 能力をボランティアという形で活かせて、 勉強にもなるという意味では良いことだと奇麗事の部分では思います。 本音の部分ではやはり何か仕事につなげたい、 と思っているんですが……。
林:
もちろん、 継続的に技術を提供していく場合、 いつまでもボランティアでは有り得ないですね。 ところが同じ仕事でも、 お金をもらわずにされている行政の方たちがおりまして、 こういう立場の違いが難しくなってきます。
勢いのあった初動期の復興支援とは異なる形で、 これからは継続的に、 また立場を超えて、 例えばNPOとしての活動方法を模索中です。 経済的に自立し、 かつ地域の活性化に繋げて行くことが課題になります。
活動内容の緑化推進についても、 きっかけづくりとしてのイベント以外に、 自然の循環の中に身を置きながら町に暮らすということ、 その意味を考えられるような、 掘り起こし的な活動を目指していきます。
室賀:
そうですね、 うまくお金を生む形を作っていきたいですね。 しかし、 これからどのくらいのメンバーが活動を続けていくのか、 不安な面もありますが。
林:
緑に詳しい者でしたら私たちの中にいくらでも居ますので、 先ほどの若手ネットワークの方々とも、 またなにかご一緒に出来たら……。
室賀:
いろいろなところでネットワークを広げていけたら良いですね。
発足当初
小田南
移動生け垣
相談室の人が寄せ植えを教える
駅前花苑をつくった
当初プランターを置いていた
淡路島北淡町の野島、 震源地
アメリカンファミリー社の寄付でできた園芸クラブによる花壇
これから
阪神グリーンネットとして、 これからどのような形で活動していくべきか、 様々な意見を出しあいながら探っているところです。 今考えられている展望は次の三つです。
展望その1:NPO法人化の必要性有りや無しや
―活動の社会的スタンスの確立を
展望その2:みどりのまちづくり支援団体とのネットワーク形成
―公共団体、 研究機関、 民間グループ等との連携体制
展望その3:グリーンネット会員相互の連携強化
林:
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