脳内麻薬好き好き野郎の超B級体験記 これまでの体験記

幽霊の少年 体外離脱  2004/03/24

自室の座椅子で仮眠中、フト気が付くと体脱フリー状態だったので、ごく普通に立ちあがるように体脱した。

視界は非常に鮮明で、自室の様子もとてもリアルだった(と感じた)。

“抜けた!”という強い自覚があったので、私は現実世界に体脱したのかも?と思い、寝ていたはずの座椅子を見たが、私の姿はなかった。

私は階段を滑るように降りて居間に行った。

居間には、見たこともない10歳くらいの少年がいた。

少年は“えなりかずき”をちょっと陰気にしたような顔で、短く刈り込んだ髪に白いポロシャツと青い短パンという姿だった。

“こいつは幽霊かも!?” 私は思った。

少年の姿は自分の脳の創作だとは思えないくらいリアルだったし、それに、このときの私は“ここは幻覚ではなく現実かもしれない…”と強く感じていたので、そこで出会った人間もまた、私と同じ肉体を持たない人種だと思ったのだ。

少年と目が合った。

だが、少年は私の視線から逃れるように、部屋の隅の方へそそくさと移動した。

私は少年から目を離すことなくその姿を追い、そして少年の眼を睨みつけた。私の家に勝手に上がり込んだ少年に、ちょっとムカついていたからだ。

だが、少年は私のコワイ眼を見ても怯えた様子はなかった。むしろ私の視線に驚いている感じで、その表情からは“ボクのことが見えるの?”という感情が見て取れた。

“ワハハ!オレは体脱者だから幽霊だって見えるんだよ〜ん!”と心の中で勝ち誇りつつ、私は少年の腕をガシッ!と掴んだ。

もしこの少年が幽霊なら、住所や氏名を尋けば身元が判るかもしれない…。そう考えた私は少年に尋ねた。

「おぅ!名前はっ?」

だが少年は答えなかった。

というか答えられないようだった。どうやら名前を思い出せないようなのだ。少しうつむいて考え込んでいたが、どうにも思い出せないらしく、私を見上げて哀しそうに笑った。

「アホゥ!思い出せ!お母さんお父さんに会いたいやろ!」

このとき、私はすでに少年のことをほとんど幽霊だと信じ込み、身元が判れば両親にも会えるし、両親と会えれば自分が死んでいることを自覚して成仏もできるはず!と勝手に決めつけていた。

打撃のショックで思い出すかも!?と思った私は少年の頭をポカポカ殴ってみたが、それでもダメだった。生きている私でも、体脱中は意識の明晰度は非常に低いし、記憶力も極めて低下する。死んで永く肉体を離れた少年が、自分の名前も思い出せないのは仕方ないのかもしれないと思った。

「ほな住所はわかるか?」

私が尋くと、少年はまたもしばらく考え込んでいたが、小さな声でポツリと言った。

「あいだでんし…」

“あいだでん市?”…そんな変な名前の市町村があるのかどうかは判らなかったが、とにかく忘れないように、私は紙に書き記そうと思ってペンと紙を探した。ペンはすぐ見つかったが、紙はなかなか見つからなかった。

テーブルの下に、何かの保険料明細みたいな紙が落ちていたので、私はその紙の裏に書き記すことにした。

「え〜とあいだでん市やのぅ?(漢字は)どう書くねん?」

私が言うと、少年は私のペンと紙を奪い取り、紙に「会田電子」と書いた。

“なるほど!市じゃなくて少年の実家(父親経営の会社)だったのか!”

少年の身元がやや判明し、私は嬉しくなった。

しかし、結局思い出せた住所の情報はそれだけで、私はまたも落胆しつつ、ダメモトで電話番号も尋いてみた。

すると少年の眼がキラリと輝いた!

少年の眼が“ボクこれ判るよ!”と言っていた。

少年は歓喜の表情を浮かべながらスラスラと紙に数桁の数字を書き、それを私に見せた。

確かにそれは電話番号(っぽい数字)だった。

私は“これで身元が確認できる!ヤッター!”と思った。

だが、このときの私は意識の明晰度がかなり低下していたため、そのような紙を現実に持ち帰れるはずがないことに、全く考えが及ばなかった。

「あっ!オレもう目ェ覚めそうやし行くわ!」

私はそう言って覚醒した。

もちろん、覚醒後に電話番号を書いた紙が発見されることもなく、私は電話番号もスッカリ忘れていた…。

念のため“Google”で『会田電子』を検索するがヒットせず…。

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いま、こうして覚醒時の明晰な思考で考えるなら、これらの体験は、やっぱりタダの脳内現象(夢)だと思う。でも、やっぱり体脱の醍醐味はこういう神秘(っぽい)体験だとも思う。

体験してみれば解るが、現実(っぽい)世界に体脱して、同族(体脱者や死んだ人)に出会うというのはホント楽しいのだ!

神秘体験度 ★★    『会田電子』実在度 


顔面バット 体外離脱  2003/12/27

就寝中、ふと気が付くと体脱フリー状態だったので体脱した。

視界が非常にリアルだったので、はじめは目覚めて立ち上がってしまったのかとも思ったが、その場で浮いてみると浮けたので、これは体脱なのだと確信した。

リアルで抜けにくそうだったので窓抜けはせずに、私は窓を開けて外に出た。

飛行しながら下を見ると、中学生ぐらいの女のコが見えた。襲おうかと思ったが、近所の娘さんに似ていたのでやめた。万が一共有夢だったら困るので、ウチの近くでは襲わないことに決めているのだ。

道路に沿ってしばらく飛行していると、下校中の男子高校生と思われる集団と出くわした。以前から、明晰夢中に何人ブッ殺せるか実験したかったので、こいつらにケンカを売ることにした。

私は宣戦布告もせず、先頭の生徒に殴りかかった。殴られた生徒はグラリとよろめいたが、追い討ちをかける間もなく、別の生徒が私に殴りかかってきた。生徒たちは、不意打ちを喰らったという動揺はなく、戦闘意欲満々であった。

私は、次から次へと襲い来る生徒たちに、素早く軽やかなワンツーパンチと蹴りの連打をブチ込んだ。現実の私では絶対不可能なスピーディーで軽やかな攻撃であったが、攻撃力も軽やかだったようで、私の攻撃を受けた生徒たちはよろめいたり倒れたりはするが、すぐにダメージは回復しているようだった。

1対1なら必殺の目潰しで追い討ちをかけるトコだが、次から次へと生徒たちが襲ってくるため、それもできなかった。一人に追い討ちをかければ、その間に別の生徒達のタコ殴りに遭ってしまう。

そこで、私は得意の接近戦に持ち込むため、一つの賭けに出ることにした。相手の攻撃はすべて受けて、攻撃に専念する作戦だ。生徒達にタコ殴りにされても、どこ吹く風で受け流し、一人ずつ地道に片付けるという戦法である。

しかし、いきなりタコ殴りされるのは怖いので、まずは相手の攻撃を受ける実験をすることにした。ちょうどイイぐあいにバットを振りかざした巨漢の生徒が殴りかかってきたので、その攻撃を顔面で受け止めることにした。

しかし、夢とはいえ顔面バットはさすがにビビッたので、つい右手を上げて防御した。

バシッ!と大きな音がして、バット受けた橈骨のあたりに軽い痛みが走った。現実にバットで殴られればこんなモノでは済まないだろうが、それでも一瞬たじろぐほどの痛みが感じられたのだ。

これではさすがにすべての攻撃を受けきることはできない…と考えた私は、もっと狭い場所に生徒達を誘い込み、そこで一人ずつ片付ける作戦に変更した。

私は走って近くにあった4階建てくらいのマンションに逃げ込んだ。生徒達もワラワラと追いかけて来たが、思った通り、マンションの中の通路は狭く、生徒達はいっぺんにはかかってこられなかった。

私は通路に一列に並んだ生徒達を一人ずつ相手し、パンチと金蹴り(これが効いた!)でひるんだところを目潰しの繰り返しで、一人ずつ片付けていった。

生徒の中には、中学、高校時代のクラスメートの顔なども混じっていたが、特に親しいわけでもなかったので、気にすることなくソイツらも片付けていった。まさに言葉通り、機械的に「片付ける」という感じだった。

十人ほど片付けたところで覚醒…。

視覚が非常にリアルだったので、かなり面白い体験だった。

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反省点。

バットを防御する際に痛みが生じたが、これは自らの恐怖心が作り出した痛みだろう。あそこは、ニカッ!と笑って顔面バットを受けきるべきだった。相手の攻撃を無効化すれば、戦いの展開も大きく変わっていたはず。

攻撃力が低いのも今後の課題だ。複数の相手をまとめて倒せる破壊力のある攻撃が欲しいところ。“かめはめ波”のような飛び道具があれば理想的なのだが、「手からビームなんて出るわけないじゃん!」という先入観のある私にはナカナカ難しいワザだ…。

しかし、掲示板には“かめはめ波”を使いこなしているという人の体験談もあったし、私も非明晰夢や半明晰夢ではときどき手からビームが出たりするので、明晰夢でも自由自在に使いこなせる可能性はあるはずだ。今後の体脱で、重点的に練習してみようと思う。

かめはめ波修得急務度 ★★★★★★★★


美少女ヤモリ 半明晰夢  2003/12/06

かなり長い夢だったが、前半は普通夢だったので略。

誰もいない自宅に帰ると、居間のエアコンがつけっぱなしで、部屋の中がムッとした熱気に満ちていた。エアコンを止めようと停止ボタンを押したがとまらない…。あわててコンセントを抜いたが、抜いた瞬間火花と煙が出た。このままエアコンをつけっぱなしにしていたら火事になったかもしれない…と思うとホッとしたが、エアコンの修理にいくらかかるだろう…と思うと気分が滅入った。

エアコンの横にある窓のカーテンが開いていたので閉めようとしたが、なぜか上手く閉まらない…。原因を突き止めようとカーテンをよく見ると、カーテンの面積が窓の半分くらいしかなかった。なぜ!?と疑問に思った瞬間、すぐにその理由を悟った。なんやコレ夢やん!

視界は鮮明だった。周りを見ると、ちょっと幻覚っぽいアバウトさはあるが、居間の様子がかなりリアルに再現されていると感じた。誰もいないと思っていたが、居間の隅には私の母親の姿もあった。だがその母は、直感的にニセモノだと思った。

「おまえナニモンや!」

私が問うと母が答えた。

「ナニモンって…見て判らんの?」

ホンモノの母親だったらそんな答えはしないだろう。私の口の聞き方について怒るか、あるいは私の気が狂ったと思って心配するはずだ。

「オマエ妖怪やろ!」

私が叫ぶと、ニセ母は走って逃げようとした。私は追いかけてニセ母の首を掴んで床に組み伏せ、そのまま両手でぐいぐいと首を絞めあげた。

ニセ母が半泣きの声で言った。

「母親(の姿をした者)を殺せるのか…」
「アホゥ!オカンの姿しとるから(よけいに)ムカつくんじゃ!」

ニセ母の姿は見るのも不快だった。まるで母親のソンビを見てるような…母の死を連想させる極めて強い生理的嫌悪感が湧き起こるのだ。それに、母親に化けていたということは、私を騙したり陥れたりして、私を傷付けようとしていた可能性もある。このようなヤツは、さっさと殺して災いのモトを断つのが一番だと思った。

おまけに苦痛にあえぐニセ母の姿は、カエルみたいに目玉が飛び出し、すでに母とは似ても似つかない醜悪な面容になっていたので、私は殺すことにナンの罪悪感もなかった。

「もうしない(母親に化けない)から殺さないで…」
「アカン!なんで化けてたか言え!」
「(人間に)化けるの面白いから…」

そのとき、私の脳裏にウチに住むヤモリ(トカゲに似た爬虫類の一種)のイメージが浮かんだ。どうやらそのヤモリ(の精)が、人間に化けて遊んでいただけのようだった。

「ほかの人間にもなれんのか?」
「はい…」
「ほななってみぃ!」

私がそう言うと、ヤモリは若い女性の姿になった。かなりの美人である。私は激しい性欲に襲われた。

「おいっ!オレの理想の女になれるか!?」

私が問うと、美女は更に若返り、グラビアアイドルのような美少女になった。

「もうチョイ、ボーイッシュな感じで…」

今度はドタキャンで有名なロシアの女性デュオの片割れみたいな顔になった。

「ボケーッ!んなケバイ顔にすなーっ!もっとカワイクカワイク!」

今度はだいぶカワイイ感じになり、かなり私の理想に近付いた。だがプロポーションが理想よりはちょっと太めだった。

「もっと細ぉ!スレンダーに!」

プロポ−ションの微修正が終わると、ついにほぼ理想通りの美少女が完成した。グラビアアイドルのようなハデな美しさはないが、どこか少年っぽくて中性的な感じのする、無垢で清楚な美しさを持った美少女である。いつのまにか、服も薄い布地の白いサマードレスに変わっていた。

私はさっそくドレスのすそをたくしあげ、美少女のショーツを脱がしにかかった。キラキラと美しい光沢のある純白のショーツは手触りがスベスベで、おそらくはシルクだと思われた。ヤモリのくせにシルクのパンツとは贅沢なヤツだ…と思った。

私が美少女の両脚を開いて、いざナニを挿入しようとすると、美少女が目に涙を浮かべながら小さな声で言った。

「おねがい…やめて…、はじめてなんです…」

私はこのセリフはヤモリのホンネだと直感した。つまり、姿かたちは美少女に変わってはいるが、ヤモリはホントに処女で、演技ではなく本当にイヤがっているのだと…。

そう思った私は、なんかカワイイぞ〜ヤモリ!と思った。もちろん見た目が理想の美少女だから…というのがデカいが、私は爬虫類のヤモリに対し、ホンキでいとおしく感じたのである。

そうなると、ヤモリとはいえ、さすがに処女にイキナリ挿入はカワイソウだな…と思えたので、まずはきちんとした前戯をすることにした。

私は、ヤモリなのにこんな綺麗なアソコでええのか…と思いつつ、やや濡れて淫靡にテカる美しい桜色の肉襞に舌を滑り込ませた。

私は舌を上下に激しく動かしながら陰核包皮を嘗め廻したのち、包皮の中に舌を滑り込ませ陰核を露出させた。陰核を舌の先で嘗めたり押したり小刻みに突ついたりすると、私の舌の圧力に負けない固く弾力のある感触が返ってきて、ソレが非常に心地よかった。

私の唾液やら美少女の愛液やらで、だいぶ濡れてきたと思われたので、私はそれらを舌で拭い取るとゴクリと飲み干した。瞬間、もしかしてコレってヤモリの体液?…などと想像して少し鬱な気分になったが、幸い、僅かに塩辛いだけの無味無臭で、爬虫類臭さは皆無だった。

…と、そのとき、急激に視覚や触覚がアバウトになりはじめ、覚醒間近の兆候が現れはじめた。

舌を使うと覚醒が早まることは経験で知っていたので、普段(意識が明晰なとき)は舌を使わないように心がけていたのだが、今回は明晰度があまり高くなかったこともあり、舌の感覚を酷使し、急激な覚醒度の上昇を招いたようだった。

「わりぃ!目ぇ覚めそうやから(前戯をやめて挿入)するで!」

私はそう言うと挿入を試みたが、あと5cm…というところで覚醒してしまった。

かくして、ヤモリの処女は守られたのであった…。

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ちなみに、このような夢を体験したのは、先日、ウチの家の中の壁を這っているヤモリを見た影響だと思われる。ウチの家は造りが粗雑なので、ヤモリとかトカゲとかゴキブリとかがよく這っているのだ(ヤモリは1年に2〜3回は見るな〜)。今後ヤモリを見かけるたびに、この夢を思い出しそう…。

よくヤモリは家の守り神だなんて言うが、ヤモリの命を助け(?)処女を守った(?)私に、昔話みたいに現実世界で恩返ししてくれたら嬉しいな〜などと思ってみたり…。

恩返しじゃなくて怨返しならあるかも…度 ★★★★★


体脱者の少女 体外離脱(半明晰)  2003/11/21

就寝中、ふと気付くと体脱フリー状態だったので体脱した。はじめは視界が暗く不鮮明だったが、窓を抜け、道路に沿って飛行していると、視界が鮮明になってきた。

しばらく行くと、電線の上を歩いている高校生ぐらいの少女を発見した。私は直感的に体脱者だと思った。夢の住人は空を飛べないし、死者の霊にしては血色も良く、リアルな存在感があったからだ。

少女は茶髪のショートヘアで、黒いショートパンツにオレンジ色のジャケットを着ていた。ちょっとハデめの今風の女子高生という感じだった。

電線に触れると感電しそうな気がしたので、私はホバリングしながら少女に接近し声をかけた。

「ナニしてんの?」

私の声が辺りに響いた。結構大きな声だった。しかしその声がリアルすぎて、覚醒度が随分と上昇し、すぐに目覚めてしまいそうな気がした。 そこで私は、口で喋るのをやめ、会話をテレパシーによる念話に切り換えた。以下の会話はその念話を意訳したモノである。

有栖:「ナニしてんの?」
少女:「忘れ物したから取りに帰るところ」
有栖:「忘れ物ってナニ?」
少女:「え〜とこんなヤツ」

私の頭に、木の小箱に入った赤い宝石のようなモノが浮かんだ。

有栖:「とりあえず忘れ物は置いといて、オレとエッチせえへん?」
少女:「忘れ物とってきてくれたら、してもいいよ」
有栖:「よっしゃOK!」

なぜか忘れ物の場所は解っていたので、私は最速飛行でその場所へと向かった。そこは7偕くらいのマンションだった。私は4階の通路に着地した。

マンションの中は、コンクリートが剥き出しになった完全な廃屋だった。なんとなく、階上のあの部屋にあるぞ…というイメージがあったので、私はらせん状になった幅広の階段を飛行しながら登っていった。

目当ての部屋に着くと、たしかにコンクリートが散乱した床の上に小箱はあった。開けてみると、うずら卵大の、ルビーのような赤い宝石が入っていた。しかしよく見ると、タダの色付きガラスのようにも見えた。

あとはコレを少女に届けてエッチするだけ!というところで、私は自分が覚醒寸前であることに気付いた。とても元の場所に戻って少女とエッチする時間はなさそうだった。

私は、コレを持っていればまた少女と会えるんじゃないだろうか…と思い、宝石を手に握ったまま覚醒した。もちろん宝石を現実に持ちかえることはできなかったが、宝石はまだ夢の中の自分が持っている…そんな気がした。

それって泥棒だろ!度 ★★★★★★★


廃工場でのバトル! 明晰夢  2003/10/09

就寝中、フト目覚めると体脱フリー状態だったので体脱した。体脱というよりは、夢の世界へ入り込む感じだ。

私は、今は使われていない廃工場と思われる薄暗い建物の中にいた。板金や溶接をする工場だったらしく、周りには放置された鉄骨やら鉄パイプやらが散乱していた。

ちょっと薄気味悪い場所だったので、私は僅かに恐怖心を抱いた。その恐怖心に反応するかのように、いつのまにか私の周りを、殺気を放つ数人の人影が取り囲んでいた。

人影は15〜16歳くらいの少年達だった。みんなニヤニヤと薄ら笑いを浮かべていた。もちろんソレは友好的な笑いではなく、狂暴で残酷な意図を持つ笑いである。皆、獲物を前にした野獣のように瞳をギラギラさせていた。どうやら私が獲物のようだった。

私は一瞬恐怖したが、“これは夢だ”ということは自覚していたので、恐怖心はすぐに消えた。それどころか、バトルを楽しむには最高に美味しいシーンだと思ったので、気持ちがワクワクしてきた。

私は少年たちにビビッてないことを示すため、さわやかな笑顔を浮かべて言った。

「ヤメとけ!オレはなぁ〜オマエらなんか簡単に殺せるんやゾ!」

しかし少年達はニヤニヤ笑いをヤメなかった。私の強がりだと思ってるようだった。

そのとき、私の右側頭部に、何かが激しくぶつかったような衝撃を感じた。かなり大きくて質量のあるモノが、凄いスピードで飛んできて私に当たったという感じがした。

私の足元を見ると、コブシ大の白い石のカタマリが落ちていた。どうやらソレが当たったらしかった。

モノが飛んできたと思われる方向を見ると、少年の一人が右腕を突き出してこっちに向けていた。右腕にはボウガンのような器具が装着されていた。構造はよく解らなかったが、投石器のようだった。

ひどいヤツだ!これが夢でなかったなら死んでたかもしれない!

そう思った私はキレた!

たまたま足元にあった長さ2mほどの鉄パイプを拾い上げると、それを素早く振りまわして投石器を持つ少年の側頭部にブチ当てた。

クワーン!という金属音と共に少年の頭は弾き飛ばされ、少年はそのまま倒れて動かなくなった。私は鉄パイプを持つ右手に、ブルル〜ンと震える金属特有の振動を感じていた。鉄パイプで人間の頭を殴ったら、きっとこんな振動だろうな〜と思えるリアルな振動だった。

私は手を休めることなく、また別の少年の側頭部めがけ鉄パイプをブチ込んだ。少年が避けようとしたため、僅かに頭頂部をかすっただけだったが、それでも鉄パイプの威力は凄まじく、少年はガクンッと膝をついて前のめりに倒れた。

私はトドメを刺すべく、倒れた少年の後頭部に鉄パイプを打ち下ろした。やや狙いが逸れて少年の首筋に当たったが、ガシュッ!と骨の砕ける感覚があったので、トドメは刺せたと思う。

私は次の獲物を探したが、獲物はいなかった。私のキレっぷりを見た少年達は、恐れをなして逃げたようだった。周囲を見渡すと、何人かの少年が、吹き抜けになっている2階の通路から私を見下ろしていた。さすがにその高さでは、鉄パイプを振りまわしても当たらない。

だったらこの工場ごと壊すまで!

そう考えた私は、鉄パイプを振りまわして工場の柱を折りにかかった。実際には、鉄パイプごときで鉄骨の柱を折るなんて芸当はできないだろうが、さすがにそこは夢!、鉄パイプで簡単に鉄柱が“斬れ”た。私は、鉄パイプをブンブン振りまわして、鉄柱を次から次へと斬っていった。

何本か鉄柱を斬ったところで、2階が崩れて少年達が落下してきた。彼等は一緒に落下してきた鉄柱やら鉄骨やらに埋もれてしまった。皆死んだか、生きていても瀕死の状態だろうと思われた。

工場は広いので、まだどこかに隠れている少年がいるはず!

そう思った私は、さらに鉄パイプを振りまわして工場を破壊し続けた。すると、とうとう工場全体が崩れはじめた。屋根から鉄柱や鉄骨がバラバラと落下してきた。当たったら自分まで死にそうで、けっこう怖かった。

しかし、“ここは夢の中”という自覚は失っていなかったので、私は工場が完全に崩れ落ちる前に、頭上高く飛び上がり、壁抜けと飛行の複合ワザで、崩れかけた屋根を抜け、空へと飛び立った。

外はスカッ!と澄み渡る青空が広がっていた。

野獣のような少年達を一掃した私の気分も、青空のようにスカッ!と爽快だった。その後すぐに覚醒したが、スカッ!と爽快な気分は持続していた。

すぐにキレそうな少年達より、私が先にキレてしまったのはややカッコ悪かったが、久しぶりに爽快なバトル夢であった。

キレ度 ★★★★★★★  スカッ!度 ★★★★★★★★


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