発泡入浴剤の実験を室内でやる方法 


 発泡入浴剤(花王のバブなど)のかけらをフィルムケースに入れ,少量の水を入れてフタをして,炭酸ガスの圧力でフタ(あるいは本体)を飛ばすという実験が広く行われています。この実験はまわりがびしょびしょになるので室外で行われるのが普通です。室内実験の時はビニルシートを敷いたりしなければなりませんでした。今回紹介するのは,この実験を,室内で「汚さず,しかも安全に」行う方法です。  この手法は東京の科学技術館で行われた,科学の祭典全国大会2000の大ステージ「爆発ステージ!」で紹介しました。 

「おもしろ実験・ものづくり事典(東京書籍)」掲載

◇発泡入浴剤の実験とは?

 花王のバブなどの発泡入浴剤のかけら(パチンコ玉1個程度の大きさのかけらで十分)をフィルムケースに入れ,水をフィルムケースの約半分の高さまで注ぎます。ブクブクと炭酸ガスの泡が出ますので,すぐにフタを閉めて地面に置きます。内圧が高まるとフタがポン!と勢いよく飛び上がります。・・・しかしまわりはバブの溶け込んだ水が飛び散りびしょびしょです。実験自体は大変簡単で面白いので,何とか室内実験である「爆発ステージ!」に取り入れられないかと考えました。

 ある方から「ティッシュペーパーをフィルムケースに詰めてやると飛び散らない」と聞きましたので,さっそやってみました。結果,失敗。。。ティッシュペーパー自体も飛んでいくこともあったし,フィルムケースが倒れたらやっぱりまわりは濡れます。

 そこで「なぜ飛び散るのだろう?」という根本から考え直してみました。ビデオ撮影の結果,水がこぼれるのはフィルムケースが傾いた瞬間からであることがわかった。これは以下のように図を書いてみればわかりやすいです。

 フィルムケースの中における炭酸ガスの圧力

バブから出た炭酸ガスはフィルムケースの上部にたまっていき,圧力を増すが,パスカルの原理によりその圧力は等しい大きさで「フタ」「側面」「水面上部」を押す。

この状態でフタが上向きに飛んでも,水は下方に押さえつけられるだけで,フィルムケースからこぼれるはずはない。

そこで,こんな器具をつくってみました。

 フィルムケース傾倒防止器具

厚さ5×100×100mmのアクリル板に径の合う塩ビ管を高さ20mmに切った物を貼り付けただけ。

塩ビ管の切断が難しければ右図のようにフィルムケースを取り囲むように高さ20mmほどの柱を4本接着すればよい。

 なお,室内ではフタが蛍光灯などに当たると危険なので,必ずゴムひも等をつけておきます。フィルムケースのフタには接着剤はつきにくく,ひもの取付には苦労するのですが,必殺技を伝授します。(本邦初公開!)

 それは,「まずフタの中央部分全面に薄手の両面テープを貼っておく」ということです。そこにゴムひもをのせ,上からセロハンテープ等で止めると,簡単に,しかも強力に止まります。念のためゴムひもは折り返してさらに上からセロハンテープ等で止めておきます。なお,本体の方もこの方法でOKですが,セロハンテープを1周以上巻くと両面テープ無しでも結構止まります。もちろんフタに油分等が付着していると両面テープは着きませんので,製作前にエタノールなどできれいに拭き取っておいて下さい。

 これで実験すると,フタが飛んでも本体は傾いたり倒れたりしませんので,周囲は全く汚れません。フタも天井まで飛ばないので物が壊れる心配もありません。ただし,不発の時に絶対に上からのぞき込んではいけません。近づいた途端に「ポン!」と行くこともあります。必ず雑巾などを持ってそれでまずフタを押さえるようにします。その後フタを雑巾越しに開けます。

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海老崎 功 ebisan@mbox.kyoto-inet.or.jp