名刺タイプ分光カード 


日本全国の研修会や実験教室,各種イベント等で多数紹介・配布。(ピンホールとパンチ穴,分光シートを使った名刺タイプの分光器は私のオリジナルです。)

 分光シートの中で,もっとも安価な「ホログラムシート」というものがあります。これは物理の実験で使う「回折格子レプリカ」の代用にもなる優れもので,細かい溝が縦横に刻んであるプラスチックシートです。(教材会社や東急ハンズなどで購入できます。) これを使用した分光筒などの工作が盛んに行われています。これで見えるスペクトルは1本ではなく,スリットのまわりに数本できます。

 この分光実験の「究極の簡単版」として平成15年に考案したのが,名刺用カードに6mm角の分光シートを綴じ穴シールで貼り込み,さらに,これまでのスリット(光を取り込む細い穴)の代わりに1mmのピンホールをパンチで開けた「名刺タイプ分光カード」です。

 この分光カードは,下の作り方にもあるとおり,いろいろな試行錯誤の結果,ピンホールやカードの形状・寸法などを決めています。真似されるときは,(安易に作るのではなく)できれば寸法までもしっかり真似して欲しいです。

 私はこれを授業でもよく使い,黒画用紙を200×100mmに切った物を配布して筒を作らせ,この分光カードに組み合わせて簡単分光器の工作をさせています。

「穴」は6mmほどのパンチで開けます。

そこに6mm角程度に切った分光シート(ホログラムシート)を裏から綴じ穴シールなどで貼り付けます。

綴じ穴シールがないときは丸シールや適当な形に切ったテープに6mmのパンチ穴を開けたものでも良いです。

ピンホールは1mmパンチ(東急ハンズで購入。500円前後)で開けます。ピンホールはキリなどで開けるのではなく,エッジがきれいなように必ずパンチなどを用います。これはこの分光カードの「命」です。

そしてこのピンホール側の紙は,できるだけ光源を隠せるようにできるだけ大きなサイズになるようにします光源がピンホール側の紙からはみ出るとスペクトルがきれいに見えないのです。

最後に「切り取り線」のところをミシン目カッター(丸刃でところどころ切れ目が入っているもの。文具屋などで購入できる)でミシン目を入れます。これによりこのカードは配布するだけでOK!となります。

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海老崎 功 ebisan@mbox.kyoto-inet.or.jp