「こども未来 2000年10月号」掲載
「パタパタ」の原理を用い、両開きの紙を作ると、見せ方次第で十分に簡単手品に使えます。しかもそれがその場で簡単に作れるとなると、子どもは大喜びです。
このような玩具は以前からあるのかも知れませんが、今回の目玉は「1枚の厚紙から切り抜いて作れる」ということです。私はこれに説明などを書き加えたシートを作り、何枚も印刷して科学工作教室などで使ってきました。
この1枚紙からできる「いどうくん」は京都市青少年科学センター工場長の多那瀬学氏が実物を作り、海老崎がシート作成その他を担当しました。
- 演示用の丈夫なものです。オレンジにはさんだはずのペンが、一旦閉じて、再び開くとブルーの方に移動してしまいます。
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- 生徒工作用のもの。1枚の厚紙から材料を切り取ります。×印の方にはさんだはずのペンが→→→
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- →→→閉じて開くと×印から脱出して反対側に移動しています。
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作成シート
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- ◇作り方1
- ・シートを黒い線にそって、はさみで切り取ります。黒い部分を残さないように線のやや内側を切ります。
- ◇作り方2
- ・図のように×印の紙と、真っ直ぐな紙を糊で貼り付けます。
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- ◇作り方4
- ・「3」でできたものを図のように折り返します。
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- ◇作り方3
- ・「2」でできたものの上に「ぜんめんのりづけ」の紙を上から貼り付けます。
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- ◇作り方5
- ・「4」の上に図のように紙を置きます。
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- ◇作り方6
- ・「5」を右図のように折り返して糊付けします。
- ◇作り方7
- ・さらにその上に「ぜんめんのりづけ」を糊付けして完成します。
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- ◇使い方
- 使用法は非常に簡単です。
- ・ボールペンなどを上の写真のようにどちらかにしっかりはさみます。
- ・その際、ポケットなどに引っ掛けるフックの部分を紙にしっかりはさむと演示効果は増します。
- ・客によく見せて、一旦閉じます。
- ・そのまま開くと当然、ペンは移動していません。
- ・次にもう一度閉じ、「エイッ!」と気合いを入れます。紙を軽く叩いてもよいでしょう。
- ・逆向きに開くと、ペンが反対側に移動します。開く向きが逆だとばれないように演技します。
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海老崎 功 ebisan@mbox.kyoto-inet.or.jp