一写生俳句
作句上のコツ

一、俳句の道の学習

俳句は誰でも子供の時に一度は習っていると思いますが、それからは殆どの人が無縁になっていて、それだけに俳句を安易に思っている人が多い様です。俳句と言う言葉を知らない人は先ず無いと思いますが、それでは俳句とはどう言うものかと言う事になると、知らない人の方が多いと思えます。マスコミ等が俳句と言うと、どの様なものでもそれが俳句だと思ってしまいます。そこで自分も俳句でもやろうかと思う人が、安易にどんな物でも十七字にさえすれば俳句だと、迷句珍句を書いてしまいます。始めはそれでも良いのですが、マスコミと言う大量媒体は変な事を言っていても、信頼性が高いのでそれが先入観となっていて、幼稚園の様な事を言っているのに気付かない人が多いのです。これは私はマスコミの重大な責任だと思っています。少なくとも俳句を作ろうと思えば、最初は指導者について俳句の道の手引きをしてもらう必要があると思うのです。それは俳句の道は素晴らしいものですが、反面難しいものでもあるからです。そして俳句を作るためには、俳句とは何かを知る事と、どうすれば良いのかと言う事を順番に教わり、それを自分の物にして行く道筋を知ることです。順番に作り方を覚えてそれに従って作って行くと、自分でも納得出来る作品が作れる様になり俳句の妙味を楽しめる様になります。何回も言っている事ですが、学習の第一歩は写生です。印象深かった景色の一瞬をとらえて、何処にどんな物が有ったかを書けばよいのです。そして沢山作って行くと十七文字がうまく操れる様になります。何を言っているのかが書ける様になったら次のスッテプへ進みま。俳句は雑多なもので無く、すっきりと深味のあるものですから、そこら辺りが我流では中々分かりませんので、自発的に教えを乞う位の気持ちを持ちたいものです。今回は俳句の組立を生花になぞらえてお話してみましょう。お花は先ず中心になる花があり、それを芯と言い次の花を添え、そしてその次を留と言いますが、(流儀によっては天地人とか)俳句も一番印象の強いものを中心にして、それを助けるものを添えます。そして三ッ目の留めですっきりと仕上げればよいのです。俳句すっきりと書くのがコツです。

 

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