間歇日記

世界Aの始末書


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96年10月上旬

【10月10日(木)】
[今日の目の保養]『らくごのご』の酒井ゆきえさんの膝。

【10月 9日(水)】
▼朝、電車の中でなにやら一心不乱に本を読んでいる女子大生風のコがいたので、気になって覗きこむ。他人が夢中で読んでいるものが気になるというのは本好きの悪い癖だ。見ると、“インクワープロ”がどうのこうのという文字と図解。ザウルスのマニュアルなのだった。最近の学生は金持ちだなあと思うのはいつものことだけれど、ザウルスのマニュアルだけをただただ読んでいる人は初めて見た。ふつう、いじくり回しているうちにわからないところをマニュアルで調べるものだが、いるんである、あの手のものを“読破”しないと気がすまない人が。ザウルスくらいならともかく、同じ調子でパソコンと対決したりしようとすると挫折するのだ。私はといえば、マニュアルを読みながらひとつひとつ機能を試してゆくタイプである。さすがにパソコンソフトのマニュアルを読破する気にはならないが。
▼パソコンを使っている友人・知人にぼちぼちとホームページ開設のお知らせをメールしているのだが、アメリカでCGの研究をしている小学校時代からの友人が、さっそく見たと返事をくれた。なんでも、“書道家”とやらを使って日本語ページが見られるようにしてあるんだそうだ。が、依然、メールのやりとりは英語である。最初のころはローマ字でメール交換していたが、かえって読みにくいのだ。ドブ川で一緒にカエル釣りしながら関西弁で騒いでいたような相手と、二十数年後には太平洋挟んで英文メールを交換するようになろうとは想像だにしなかった。なにやら不思議な気分である。SFだ。いまから二十年後にはどうなっていることやら。

【10月 6日】
▼ようやくホームページを立ち上げる。地味なページですが、立ち寄ってくださった方、今後ともよろしくお願いします。
 といっても、世のため人のためになるようなコンテンツが提供できるわけもなく、いまのところ日記を除いてはパソ通で公開したネタの使い回しだ。目を見張る画像も度肝を抜くしかけもないから、軽いことにかけては自信がある。背景画のトンボは、ペイントブラシで一ドットずつ描いたものを透過GIFにしただけという、すさまじいローテクぶりだ。文書のソースでファイル名を見れば、Windows3.1を使っているだろうことが推測できる。インターネット接続にあたっては、店で買ったものといえばモデムくらいのもので、ブラウザもFTPもTCP/IPもすべて電話線を通じて入ってきた。支払いもすべてオンラインである。ものぐさにとっては便利な時代になったものだ。
▼それにしても、昨夜テレビでやっていた『ジャイアント・ロボ』は懐かしかった。どうやら関西だけらしい。ユニコーンに入隊した大作少年に隊長が言う。「君の身分は絶対に秘密だ。このことはお父さんやお母さんにも言ってはいけない」って、学校はどうするんだ、学校は。現代であれば、親に内緒でユニコーンにだろうがショッカーにだろうが入れる子供もいるだろうが、当時では考えにくい。大作君の両親はよほどのボンクラなのであろう。


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冬樹 蛉にメールを出す