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いま考えていること 62(2001年01月;2002年2月)
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もう一つの道は、終戦の時のように、根本的に頭を切り換えて国民の数の半減を前提にして新しい設計図を描くことです。経済は縮小を前提にしこれまでの対外蓄積をも基盤の一つとしてカウントし、取り崩しながら設計するのです。わたしの青年期は終戦後という特殊な事情はありましたが、鉄道運賃はただ同然で、国立大学なら学費も極めて安く、奨学金をもらい授業料の免除を受ければ、お金のない私でも大学へ行けたのです。おそらく今よりも経済的には楽でした。経済発展は必ずしも生活の向上を意味しないというのはこういう経験からいうのです。住宅問題でも国民の数が減ればおそらくもっと良い住居で住めると思います。土地の値段も下がっていくでしょう。最近小学校の1クラス定員を20名に減らしていくことが発表されています。これなど少子化のプラス面の走りになるでしょう。人口面からの国力の衰退をカバーするために教育の良質向上を図り、能力のある人にその能力を発揮させ,使える英語教育にも力を入れて国際的にも活躍する人材の育成に力を注ぎましょう。後進国なみの意識で、危機に追い込まれた日本人が高度の技術水準を確立するように励めば、国際的にも尊敬され、固有の高い文化も保持できて精神的にも豊かな生活が確保できるでしょう。I T 化という強力な手段も20世紀の末に持つことができています。人口面での衰退はかっての日本のような他国侵略の野望も持てなくするでしょうから近隣諸国の見る眼も変わってきます。おそらくアジアでは中国が巨大な発展を今世紀は実現するでしょうが、軍事力を始めとする国力で中国に対抗しようとするのは自らを危うくするもとです。軍事力がなく軍需産業を基盤としなくても科学技術や産業を発展させうることは敗戦後50年の経験が実証しています。発想をこれまでの経済発展を是とする思想から切り替えて、人口減少を大前提とした新しい設計に経済専門家も尽力して欲しいものです。
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いま考えていること 64(2001年02月)
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民主主義を基盤とする国だというのなら、ごく普通の優秀な学生が外務省に入り、外国ででも手腕を振るえるように、財産や閨閥から自由になれることが必要なのかも知れません。ある国ではストラディバリウスが優秀なヴァイオリニストに生存中貸与されるように、外務省でイミテーションでない宝石を保有し、外国在任中は貸与し、帰国すれば返還させるようなシステムもいるのかも知れません。
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いま考えていること 65(2001年02月)
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G7の結論を自分の都合の良いようにねじ曲げさせないで、まともな形で不良資産を精算させ、痛みと出血を伴っても思い切ったリストラ策を実行に移していかないと、出口は永久に閉ざされてしまうでしょう。政治の目的の重点をこのリストラに伴う“ひずみ”へのセイフティネットを用意することに転換させることです。そのための社会政策実施の為への一時的な赤字の増大は仕方がないでしょう。
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いま考えていること 66(2001年03月:4月)
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追記:3月11日とうとう野垂れ死にという例を見ない終末を森さんは迎えることになりました。村長クラスの森さんでしたから、こういう最後も当然でしょう。いよいよ後をどうするかという段階です。先にも書いたように有効な解決の目途はないのですが、下馬評にも上っている小泉氏はあまりにもエクセントリックですし、野党も含めみなさん“人間が甘い”という点では合格の方は見いだせません。苦労人で実力でたたき上げてきた方という点だけから考えると、さしあたっては野中氏というところでしょうか。天皇制への回帰とそれを前提とした改憲論者石原慎太郎氏は、この点では推せない人ですが、データの豊富さと判断力の素晴らしさという点では余人の近寄れないものが見られます。ただ、もはや政党人ではありませんから今の制度では首相にはなれません。
再追記:4月12日森首相があまりにも無能だったので、国民の間にも自民党総裁選での後退に期待を持つ空気があります。しかし冷静に考えるとこれは幻想にすぎません。橋本、小泉、亀井、麻生の四氏が自民党総裁選に立候補しました。これを受けて今夜はNHKでも、ニュースステーションでも四氏の討論が聞かれました。明日は立会演説が聞かれます。今夜の話を聞いた率直な感想。橋本氏はかっての総理時代とやはり人柄は変わられてはいません。やはりボンボンで独りよがり。自分の意見を説教調で押しつける癖は変わっていません。その意見というのが妥協的で明確な哲学は窺えません。小泉氏は調子は良いが、緻密な分析とその上に立った緻密な立案能力がなく、亀井氏は旧態依然として旧雷の利権勢力の擁護と無意味な財政の投入しかできない経済政策で、頭を振るわせながら熱弁を展開しますが、この人には問題の根元をつかむ能力は見られず国の再生は任せられません。麻生氏は未知数の要素が大きいのですが、実務家らしい現実味があります。総じてこの程度の人々しか総裁=総理の候補が見られないのが自民党の現状であり、寂しいことです。少なくとも橋本・小泉・亀井の三氏では先も暗いことで、正に自民党政治の末路を感じさせました。