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ラケシス(LavcesiV)

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 「測定する者」の意で、ギリシアの宗教に登場する「運命の三女神」Fates(すなわち、三体のモイラ)のうちの2番目。ラケシスは、女神カーリーの第2のペルソナである「維持者」に相当した。すべての被造物に一定量の寿命を計り与えるラケシスは、死期が訪れるまで命を維持してくれる女神に等しかったからである。ラケシスのあとを、「断ち切る者」の意のアトロポスが引き継いだ。


Barbara G. Walker : The Woman's Encyclopedia of Myths and Secrets (Harper & Row, 1983)



 ラケシスの語源は、動詞の"lagcavnw"(「籤を引いて定める」)の意である。そこから、高津春繁の『ギリシア・ローマ神話辞典』では、「配給者」の意としている。

[画像出典]
ゴヤ「運命の女神たち」
(Las Parcas (El destino))
1821-23年
123×266cm | 油彩・画布 | プラド美術館(マドリッド)