16日の宵山には、鷺舞などいにしえに京の祭で舞われた踊りが八坂神社に奉納されました。
素朴で仕草のかわいい踊りを、女子大生たちが汗だくになって舞っていました。
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古の人々は、病気や飢えなど不安で厳しく生きていかなければならぬ短い人生を、おおらかに受け止めしなやかに暮らしていたのではないでしょうか。 |
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駒方提灯にやわらかな明かりが灯る頃、コンコンチキチンコンチキチの祇園囃子に誘われてそぞろ歩く宵山です。
路地の奥からお守りを売る子供達の声が流れて来ます。当てものの並ぶ屋台で、夜泣き封じの根付の鈴を思わず手に取り鳴らしてみました。占出山では、「吉兆あゆ」を売る浴衣姿のかわいい女学生に会いました。
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ユーモラスなかまきりのからくりが楽しい蟷螂山も、厄よけの粽を売ってるのは娘さん。娘さんたちの浴衣姿が、みずみずしく朝顔の花のようです。
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休み山の鷹山は、天明・元冶の大火で大部分が焼失したと伝えられています。現存する御神体は、古さを感じさせないほど愛らしい表情の、白黒のブチ犬を連れた犬飼・鷹匠・樽負の三体の人形。よくぞ、戦争もあった長い長い年月を町衆の力で守り伝えてきたものだと、その心意気に感動しました。町内のメガネ店でお披露目です。皆川月華の筆による見送り「染彩猛禽之図」とともに展示してありました。美術館のように気取ってはいませんし、さりげなく展示してあります。でも、最善を尽くして保存し伝えてこられたものです。今夜は、青天井の美術館です。心の栄養をいっぱいもらいました。 |
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玄関に厄よけの粽が飾られた町家では、祇園祭りの宵に、代々伝わる“お宝”の屏風や美術品をギャラリー風に飾り、お客様を迎えます。
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なりわいの中で文化や芸術も大切に守り伝えてきた京の町衆こそが、真の都人だと納得しました。山鉾の提灯の灯火を受けてすべてが気品を帯びて瞳に映る宵山でした。
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動画紹介540kb |
日本三大祭の一つ祇園祭のハイライト山鉾巡行、十七日は快晴。梅雨の終わりを告げていました。町家の小路を、豪華絢爛・優雅に山鉾がゆったりと進みます。
豪快な辻回しで十数トンの山鉾が向きを変える技は圧巻です。まわりの観客から感嘆のどよめきと拍手。「動く美術館」である山鉾は、また威風堂々と進んで行きました。
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