都市環境デザイン会議関西ブロック

 

2010年度第6回都市環境デザインセミナー記録

「和」の都市デザインはありうるか

〜「和風敷地」の都市に「洋風建築」を納める作法〜

田端 修


趣旨

 あちこちにチグハグ感のある日本都市も、そのうち体をなすだろうと<たか>を括ってきた感がある。しかし、経済の低成長化や人口減少などが進み、どうやらそんな呑気なことは言っていられない。現在の姿で停滞し、固まってしまう怖れがある。抜本的な視点の組み換えが求められているのではないか。
 都市市街地の骨格をつくっている、小規模間口・長大奥行きの「和風敷地」は、今後とも継続していくだろう。歴史の積み重ねの結果であり、日本都市固有の「文化」である、この「和風敷地」という条件を生かし、このなかに「洋風建築」をおさめるという枠組みを構想する必要がある。そこに<「和」の都市デザイン>が展望できるのではないかと考えている。
JUDI関西 田端 修

京都市中京区のマンション化敷地の半数は間口10m以下、15m以下で7割をしめる
敷地を幾つかまとめてできたマンションは2割もなく、大規模敷地を推奨する法制度にもかかわらず敷地の慣性力は強い


記 録

三角印「和」の都市デザインはありうるのか〜文化としてのヒューマンスケール 田端修 三角印質疑応答

田端 修

1939年京都市生まれ。大阪芸術大学非常勤講師。京都工芸繊維大学工芸学部卒業、京都大学大学院博士課程中退。椛蝸ム組、藤川デザイン学院(現、京都造形芸術大学)勤務のあと、1977年より大阪芸術大学に在職。講師・助教授を経て1993年から教授、同年から同大学大学院担当。2010年3月に退職。工学博士。技術士(都市および地方計画)。一級建築士。都市設計・都市デザイン評論などが専門。
1979年から2003年まで都市計画アトリエを開設し、関西一円の都市景観、居住環境や都市施設デザインなどに関する調査・計画策定に携わる。この間、兵庫県生活文化を創る1%システム委員会、大阪市都市景観委員会、各地の景観委員会、都市計画審議会などの委員をつとめる。

日時/場所

 2010年7月21日(水曜日)
    18:15開場  18:30開演  20:30頃まで
 CITE(大阪市都市工学情報センター)会議室

主  催

  都市環境デザイン会議関西ブロック

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