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4 市街地再開発事業


〈事例29)〉

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表2 主要な震災復興市街地再開発事業区域6
 市街地再開発事業は、 土地利用の用途の適正化を進め、 建築物の整備にあわせて、 オープンスペースや公共施設の確保を行い、 それによって住環境の改善、 都市機能の向上、 そして良好な住宅の供給を行うことを目的とするものである。

 震災後、 神戸市ではJR六甲道駅南地区とJR新長田駅南地区の2地区が、 震災復興市街地再開発事業区域に指定された。 2地区については、 (1)神戸市のマスタープランにおいて副都心として位置づけられている、 (2)都市計画上も容積率が周辺の地区より高く設定され土地の高度利用が見込まれている、 また土地利用が細分化し権利関係も輻輳している、 (3)副都心の機能整備として、 避難広場となる公園整備を含めた防災支援拠点の整備が必要であることから、 公共施設と建築物の整備を同時に行うことができる市街地再開発事業が選択された(安藤:神戸市都市計画局再開発課)。

 市街地再開発事業には2種類がある。 第1種事業は権利変換による事業であり、 第2種事業は施行者による用地買収方式(この場合施行区域の面積が1ha以上)によるものである。  被災地での市街地再開発事業は、 JR六甲道駅南、 JR新長田駅南ともに第2種事業である。 これは、 区域が大規模でまとまった地区で個別的に段階的な施行が可能であることと、 税制面での有利さからの選択であった(安藤)。 また、 「被災市街地復興特別措置法」によって土地区画整理事業ほどではないものの特例が設けられた。 その一つが施行区域の要件緩和(いわゆる震災バージョンによる再開発)である。

 JR六甲道駅南地区・JR新長田駅南地区ともに平成7年3月17日に都市計画決定がされた。 計画案の縦覧中には両地区から数多くの意見書が提出され、 その後、 権利者との協議を重ねて、 計画内容の変更を行い、 現在では、 いずれの地区でも、 いくつかの工区において、 事業計画の内容が決定がされ、 一部ではすでに着工している。 さらに、 震災前から再開発の計画があった地区においても、 震災からの早期復興をめざし、 事業化が促進されている。

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