プロダクト

刺し子の製品化に関わったのは、モノづくりを通して、いにしえの人たちが伝えてきた「生活に身近な文化」を、未来に残してみたいと考えたからでした。 ここでは刺し子の表層の形態ではなく、もっと大切な精神的な部分を意識し、独自の解釈で製品開発をおこないました。
効率を優先した大量生産によって、安価に布製品が得られる時代のなかで、過去の様式や模様のみにとらわれるのではなく、自由な素材や配色によって表現される、手工芸ともいえるこの生活用品は、刺し子の精神を継承できたといえるかもしれません。
さまざまな材料のなかでも竹材は、木材に比べて成長期間が短く、環境に負荷の少ない素材としての可能性を持っています。
しなやかで美しく、かつて私たちの生活に身近な存在であった竹の魅力を再評価する意味でも、この材料を集成材として加工し、金属と組み合わせるというデザイン手法を通して、新たな日本のアイデンティティを表現するプロダクトを紹介いたします。
▼ 刺し子 花音(カノン)
▼ 竹集成材によるテーブル
▼ フロアランプ
▼ 竹トング
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