健康

今朝(1998.05.11)のラジオ深夜便、「心の時代」は名古屋の89歳の医師毛利孝一さんの「老病死を考える」でした。心筋梗塞、脳梗塞、膀胱結石、脚の静脈瘤などで苦しまれた先生は、78歳にして自分の病気は確かに幼児期からの生活習慣から出てきたものだと自覚されたそうです。成人病ではなくて生活習慣病という概念を厚生省が導入したのも、うなずけると仰っていました。 次をクリックされると生活習慣病のあらましは、厚生労働省のホームページで知ることが出来ます。

食事、運動、睡眠こそは健康の源です。公衆衛生審議会の提言中にもあるように、小児期からの生活習慣が老後の健康を左右するのです。幼児期からの暖衣飽食、脂肪の多い食事や車に馴染む生活は、将来の不健康を招くと思うと特に現代日本のおかあさん方や若い人の注意を喚起したいのです。明治生まれの人が、そんなに恵まれた生活をしてこられなかったのに、意外に体力があるのはよく見聞きすることです。近い将来日本人の平均寿命も短くなる方向に向かうかも知れません。成人病ではなくて、生活習慣病なのだとすると、よい生活習慣を作って、それを怠けずに維持することが大切だということになります。かかりつけの病院から配られてきた「いつも生き生き 北健康便り」には、生活リハビリテーションという言葉が書かれていました。”24時間の生活行為すべてをリハビリテーションそのものと考えること”だそうですが、医者任せにしないで、自分自身でその気になることが大事だと思うこの頃です。

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近頃しきりに頭に去来するのは、人間の体というものは実にもろいものだということと現代はどうすれば楽ができるかに頭を使っていますが、人間は動物だから運動、少なくとも歩くことは欠かせないものだということです。若いときはごく当たり前に考えていた健康というものは、振り返ってみると本当に貴重なものであり、その時期に与えられていた特権ともいうべきものだったのだなあとしみじみ思います。病気の家内の状態に日々接し、友人達の早すぎる病臥と死に出合うのが日常の事柄になってきますと、このような思いが去来するのです。

いよいよ老人医療の仕組みも基本的に変わってきています。一言でいうと、慢性疾患は自宅で療養しなさいということです。自宅で療養しなさいといわれても自宅に介護スタッフがいない家では大変です。私たち老人にとっては危機的ですが、健康保険会計の現状を見るとやむを得ないのかも知れません。ともかく大変な時代に入ったことだけは否定できません。2005年まで毎月1万円弱だった保険料も、2006年には毎月3万7000円、2007年には昨年の株式処分の影響か5万3000円になり年額53万円を払いました。2008年8月からは昨年の所得に応じた額となり後期高齢者医療保険料として30,600円、年額275,805円になりました。家内は所得がありませんので年額45,110円です。
このほか介護保険料として2009年は私は年額81,180円, 家内は年額48,700円を支払いました。

さて、ここからは私のことをお話しましょう。

若いときから病気のデパート。印象に残るのは4歳の時のジフテリア。これは元気のない私の喉を診た母が、白い膜があるのを見て直ぐに小児科へつれていってくれたことです。本当に母は命の恩人です。高木小児科へ直ちに入院し、たくさん注射を受けました。看護婦さんに唾を吐きかけて怒っていた自分を思い出します。それでも遂に駄目だと宣告され、家に連れ戻されました。祖母がそれじゃ“拝み屋さんだ”と今度は護摩を焚いて煙で燻されつつ祈祷してもらったことも思い出です。高木小児科で受けた注射が、その頃になって効いてきたのか奇跡的に命を取り留めたのです。爾来、我が家ではお地蔵さん、太郎坊・次郎坊を仏壇とは別にお祀りし、幼時毎朝礼拝するよう父に言われて以来77歳を過ぎた今日まで習慣になっています。12歳では肺門リンパ腺炎を宣告されました。これは肺結核ということで当時は多くの子供が結核で亡くなり、国民の平均寿命が低かったことの一因にもなっていました。小学校の同級生も数人は結核で卒業後まもなく亡くなった時代です。両親にとっては心配なことであったと思います。紹介者を得て父は秩父宮の侍医、蓑和田益二先生の診察を受けさせてくれました。特効薬の無かった当時、大気自然療法を指示されて療養。夜も窓を開けて寝床につき、また今の医学からすれば誤りでしょうが、表の間の屋根に布団を敷いて臥し、日光浴をしたのもこの自然療法の一つでした。夏の林間学校に級友とともに行くことは禁止されました。中学時代、半田市で勤労動員中に再発して京都に戻され、同職場の級友13人が犠牲になった昭和19年12月の東南海地震による死を思いがけずも免れたのです。結核は戦後イソニコチン酸ヒドラジド、パス、ストレプトマイシンが入ってきて私もほぼ完全に回復することができました。30歳過ぎで急性肝炎を患い、医師から「このままでは死ぬぞ。絶対安静」といわれて臥し、チオクタンやグロンサンの注射を受け、家内の作る人参葉の“青汁”を飲んだこともあります。振り返れば今こうして永らえているのが不思議ですが、父母や医師を始めいろんな方たちの支えのおかげとしか言いようがありません。

いまの高血圧と糖尿はもう30年以上も医師の管理を受けており、定期的に病院に行っています。私の経験から申しますと、この二つの病気の重要な指標は体重です。

高血圧については医師に処方してもらった薬を飲み続けています。薬についてその解説書面を薬局で付けてくれますが、更に信頼できるのは「医薬品医療機器情報提供ホームページ」の「医療用医薬品の添付文書情報」です.これは薬局の人から教えてもらいました。糖尿については薬の世話にはなっていません。

療養にとって大切なのは食事の質と運動です。運動といっても取り立てて運動らしい運動、老人にとって過重な運動をいうのではありません。これから書きますように習慣的な歩行がまず第一です。もう一つ軽く見られないのが、こまめに体を動かすことです。家内が元気であった頃は、やれ新聞、やれ牛乳と何かにつけて家内に命じていたものですが、家内が臥してその世話をしなければならなくなってからは、一本の空の牛乳瓶でも“後で”ではなくて“直ぐに”表の牛乳箱に戻します。そういうように心がけますと一日の運動量にかなりの影響があるものです。

血圧は10月半ばから翌年5月半ばまで高めです。年中、高血圧の薬4種類を服用しています。医師から毎日定時に血圧を測定するよう指示がありましたが、なかなか便利なものがなく、手間取ったり、腕に巻くときにいやな摩擦音が出るなどでいつとはなく中断していました。最近テルモのアームイン血圧計(テルモ電子血圧計P2000)が現れ、腕を通しスイッチを押すすだけで正確に測定できるようになったのを知りました。インターネットショッピングで定価よりもかなり安く購入でき、ACアダプター・税・送料共で21,000円ほどの買い物でした。これで私の血圧測定も毎日復活、軌道に乗りました。

糖尿病の恐ろしさは病気そのものではなくて、免疫が低下するので、たとえば2倍も発ガンしやすくなるといわれます。また国立循環器病センターで冠動脈バイパス手術を受けた人のうち40%近くが糖尿病であるとか、糖尿病患者の6〜7割が健常者よりも動脈硬化が進んでいることも知られています。血管のしなやかさを保つ血管内皮細胞が糖化タンパクによって傷付くのです。糖尿病が悪くなると、網膜出血が起こり失明したり腎臓の機能が低下して人工透析をしなければならなくなったり、歌手村田英雄さんのように末端の神経が衰えて足の切断をするような大変な病気を引き起こすのも同様の例です。高血圧も脳や心臓の絶望的な血管障害を引き起こしてしまうことが怖いのです。軽く見てはなりません。
糖尿のHbA1c値は2002年後期は一時7.9になりましたが、現在は7.0前後です。これは急激な改善なのですが私は体重の減少がどうも関係しているように思えてなりません。余分に体内に取り入れられた糖や脂肪、タンパク質は脂肪の形で脂肪細胞に蓄えられますが、脂肪細胞はアディポカインといわれるホルモンを分泌し、動脈硬化症を促進したり、インシュリンの働きを阻害する−−つまり糖尿病を進ませる悪玉アディポカインが増えてくるらしいのです。糖尿・肥満・高脂血症・高血圧の4兆候が見え始めたら動脈硬化も急速に進むという危険信号が点ったと捉えるべきものらしいです。()。毎夜のお酒の量も増えこそすれ減ってはいませんし、糖質の量を減らしたのでもないのです。糖尿の薬は2009年1月からアマリール1mg錠を一日1錠呑んでいます。月に一度糖尿外来を訪ねて指導を受け、年に一度のペースで眼底検査を受けて、動脈硬化と白内症の進行状況を監視しています。2000年5月26日朝のNHK健康ライフの時間は「生活習慣病は一つの病気」と言うことがテーマでしたが、糖尿・高血圧・体重増加は別々に起こっているのでなく生活習慣病という一つの病気の異なった兆候だということでした。私もこれを聴いて、そうだ!と言う思いでした。生活習慣病をケアすれば確かに糖尿も高血圧も肥満も一緒によくなることは私も経験しているところです。体重が増えてくれば、高血圧・糖尿も同じ習慣病の現れですから検査数値が悪くなるよと受け取らなければならないのです。2,3年前、一度体重が54kg台から55.6kgに増えました。するとどうでしょう!とたんに糖尿の方の指標、腎臓の指標が検査の結果ではガタンと悪くなっていました。最近は食事は節制しているのですがやや体重は増え気味です。2010年1月14日検診を受けたのでBMIを計算してみましたが23.7でしたからまあいいかと思っています。日常、もっぱら運動と食事に気をつけていますが、体重が生活習慣病管理上よい指標になります。2005年4月日本内科学会はメタボリック症候群(内臓脂肪症候群)の診断基準を発表し内蔵型肥満への注意を喚起しています。雑誌やテレビでいろいろの健康法が次々と魅力的に紹介されていますが、一番大事なことは自分に適した方法を早く見つけて、それを疑うことなく続けることです。いくら良い方法でも、思いついたようにたまに実行してもあまり効果はないと思います。

糖尿については近頃私は血糖の値よりもどちらかといえば腎臓関係の指標−−クレアチニン、BUNの方が関心があります。腎臓は悪くなっても自覚症状が出にくく、腎臓透析を受けなくてはなりません。私は家内の看護という仕事があるのでとても透析にいけないからです。腎臓は良くなることはないようです。たかだか現状維持が出来れば良さそうです。血清クレアチニンというのは本来尿中に排泄されるものですが、それが血中に存在しているのがいけないのです。クレアチニンに関連してGFR(糸球体透過率)があります。この値は日本慢性腎臓病対策協議会のホームページを利用して計算出来ます。この値は腎臓の基本的な働きを示すもので60以上なら良いのですが、働きが悪くなるとどんどん小さな値になり腎臓の機能が衰えていることを数値で教えてくれます。

健康を保つ上で、もっとも大切なことは、よいことを続ける意志の強さです。禁煙の実行に何よりも「止める意志」の強さが必要だということを経験した人も多いはずです。それと同様、健康法を守り実践する意志の強さが決め手です。

コーヒーとU型(インスリン非依存)糖尿病の関係がアメリカ医師会雑誌に掲載されました(Journal of American Medical Association 291,1213,(2004)。コーヒーの消費量が世界で一番多いフィンランド人についてコーヒー飲用量とU型糖尿病の調査結果です。注に要点を記しておきます。また近頃糖尿病にシナモンが効くとテレビで紹介があったようですから、昨年12月のアメリカ糖尿病学会誌に出た論文を読みました。要点を注に紹介します。この論文をどう受け取るかは慎重でなければならないとは思います。わたしは一時期朝起床時と就寝前にシナモンを少量ウコンとともに服用していましたが、取り立てて効果があるようではなく今はシナモンは止めています。

わたしは糖尿病は一度発症したら直らないものと、聞いてきたのですが、順天堂大の河盛隆造先生の見解では食後の一過性血糖値上昇という初期の段階ですと、正しく治療すると糖尿病も治療可能だと述べておられます(毎日新聞2004年2月23日朝刊)。さらにインスリン注射を必要とする段階まで進んでも早めにインスリン注射を短期間実施するとインスリン分泌が回復して注射を必要としなくなる例も少なくないとのことです(同紙2004年3月22日朝刊)。新しい発見でした。

現在2006年12月では身長158cm,体重56.1kg、運動は毎朝6時半になると、ラジオ体操の歌にあわせて、寝床の中で膝を曲げてから、エビのような形に足を上に挙げて静かに降ろす動作を10回程度繰り返します。これは腰に良く、少々腰が痛くても治ります。また年を取ると腹筋が弱くなって排便しにくくなるといいますから、その予防にもなります。はじめは脚を上に挙げるだけでも大変でしたが、今ではそうでもなくお腹の弛んだ出っ張りはなくなりました。そのあとラジオのかけ声に合わせるような、しかし自分勝手な寝たままでの膝の屈伸と、肩の上げ下げ運動。第一体操が始まると脚を広げ、両足首から先を内・外に開閉します。第一体操と第二体操の間では体を起こして、首の運動を指示通り行います。首というのは頭部と心臓や肺臓を結ぶ大事な血管や神経が走っていますからこの体操は深い意味を持ちます。以前は第二体操に入るとまた横臥して先よりも一層足を広げて両足首の運動をしていたのですが、就寝中に足が痙攣することが増えてくるようなので、現在は止めています。その代わりこの第二体操の時間に腹式呼吸をしてたくさん空気を鼻から吸い込み、いったん溜め込んで停止してから、出来るだけゆっくりと口から充分吐き出すことを数回繰り返しています。昔から謡曲は身体によいと言われますが、この呼吸法は謡曲を謡うときの呼吸法なのです。また、体操を終わると不思議に尿意を催すので、起きてトイレに行き、帰りに水かお茶をコップに一杯飲みます。また寝そべってビジネス展望(頭が回転を始める!よい話を聴かせてくれる!)を聞き、そこで起き上がって寝間着を着替えるついでに、素っ裸で体重を計ります。増えておれば今日は少し食事を軽くしようと考えます。少し気を許すとすぐに体重が増える体質なのですが、逆に少し空腹を我慢する気になると、2,3日で次第に体重が減り、体調も良くなります。体重測定は私の健康管理の指標として本当に非常に大事なのです。天気予報を聞きながら自分の夜具を片づけ、次は空気が乾いておれば加湿器に水を足し、台所で家内用に番茶を一日分調合します。その後私の前立腺肥大に対応したハルナールというクスリを呑み、梅エキスをお湯で薄め、これで春ウコンの粉末を服用します。家内の鼻からの注入食(テルモ製エンテルード)の調合もします。家内の病室に戻って家内の歯茎の損傷部分にイソジンを塗布し、舌苔を掃除し、つづいて体温を測り、オムツや尿パッドを取り替えるついでに陰部の清拭をしてやります。仙骨部は清拭時に軽く20回マッサージしており今のところ床ずれはありません。続いて私自身の歯の手入れと洗顔。ひげそりを終え、8時前には聴診器を家内の胃に当てて注射器から空気を送り、管(マーゲン ゾンデ Magen Sonde )が正しく胃に届いていることを確認の上、栄養剤点滴注入を開始します。
一月ほど前までは朝夕の散歩で月平均1万1000歩程度毎日歩いていたのですが、急に膝が痛くなって歩いたり曲げたりが出来なくなり、便器に腰を上げ下ろしするのも苦痛になりました。近くの病院でX線で調べてもらいましたら、軟骨の減少で変形性関節炎との診断を受け水を20ml抜いてもらい、ヒアルロン酸の注射をしてもらいました。治療用にモーラステープをこのところ貼っています。消炎鎮痛作用は期待出来ますが、やはりもう少し根本的な治療をと思い、筋力訓練を毎日しています。これは椅子にすわった状態で片方の脚を伸ばし、そのまま10秒ほど支える方法でひざ関節を支える筋肉として1番重要な大腿四頭筋の力を鍛えるのです。背もたれから体を離し椅子の前の方に腰掛けて行います。目下、3000歩程度の夕方の散歩だけ復活させました。少し使わないと歩けなくなると思うのです。

勤めていたときの同僚、中原イネ先生は、若いときから良く歩いて居られたそうです。年を取られてもお元気で颯爽と歩かれましたが、あれはやはり若いときからの歩く習慣の結果であったにちがいありません。家内の持つ障害者手帳には『廃用性萎縮による・・・』と書かれていますが、廃用性とは『使わなくなった筋肉が萎縮して・・・』ということです。この頃は自動車が普及して近いところに出かけるのも車という人が少なくありませんが、多分或る年齢を迎えられると足の筋肉や関節の衰えに悩まれることでしょう。正に『廃用性萎縮』の結果です。老年期に足腰が弱いと立つことはもちろん、トイレにも一人で行けなくなります。建築業者は老人のいる世帯を対象に“バリヤーフリー”を売り物にした売り込み宣伝をしていますが、まず年寄りにとって一番大事なことは足腰の衰えが起こらないように自ら努力をすることでしょう。年を取るともっぱら現在の体力、特に筋力の維持が大事になります。筋肉は使わないと急速に『廃用性萎縮』してしまいます。若いときから歩くことをもっと習慣に取り入れられるようにお勧めします。何といっても生きていることの原点は歩くことだと思います。休日には出来るだけ歩く努力をしているという運転手さんのタクシーに乗ったこともあります。私が高校生だった1945年頃は、京都の街の中でオートバイ、スクーターを走らせる若者の姿もなく、まず自家用車というものは見かけることはなく、アメリカでは自家用車が街に溢れると聞いて、いつになったら日本にもそんな時代が来ることかと夢のように空想したものです。それがどうでしょう。いまでは日本でも普通のこととなって、排気ガスの公害が問題になる時代です。アメリカでゴルフが昔から盛んなのも、車のもたらす健康への弊害をうち消すための歩行努力と言えないこともないでしょう。近頃エコノミークラス症候群(肺塞栓(ハイソクセン)症)という言葉を時に聞きます。国際線航空機エコノミークラスの乗客に目立つということから付けられた名前ということですが、ファーストクラスの乗客にだって見られるのです。脚の運動と水分の不足から下肢静脈の鬱血を起こし、血栓を生じてこれが肺に達して血管を詰まらせ、肺塞栓(ハイソクセン)を起こすのだそうです。結果として心臓停止による急死です。歩くことはこの点でも健康にプラスしますね。私のもう一つのホームページ「三高私説」の例えば 続思い出 伊藤 英三郎を読まれれば、昔の人がどんなに良く歩かれたか納得していただけるでしょう。明治の人が病床で示される驚くべき心臓の強靱さも良く歩かれたことが関係しているのでしょう。また散歩すると腸にも刺激を与え、腸の調子もよくなってオナラが出、便通を促進するのも効用でしょう。今の人は車中心の生活ですが、歩かないと筋肉の廃用、肺塞栓、脳血栓、心臓血栓、便秘を起こすことをおそれたいものです。

1949年、私は当時京都岡崎にあった駐留軍(占領軍)のクラブKyoto Cabanaで働いていました。そのとき床を滑るように歩き、クルッとターンする一人の兵士に出会いました。軽やかで身ごなしがスマートで美しく見事でした。それまでダンスといえば男女が抱き合ってイチャツクもの位にしか考えていなかった私のダンス観は完全に覆されました。彼はアメリカ本国では社交ダンスの名手ということでした。以来私は後頭部で天を突き上げるつもりで姿勢をとり、腰を水平に移動するように歩き、それに足と上体を伴わせることを心がけています。首だけ前に出したり、お尻を後ろに残したような姿勢で歩きたくはありません。別の表現をすれば、「残心」の気持ちで歩くと言っても良いでしょう。これは前に進むことばかり考えないで、後ろから何時斬りつけられるようなことがあっても対応できるように、後方に心を残しつつ歩くということです。私は散歩の時に朝日や夕日が眩しいので鍔の広いアメリカ製のカウボーイハットを四季に応じて取り替えつつ愛用しています。この帽子はいずれもシェプラーズから買っています。この帽子ですと腰を曲げて歩くのは似合いません。出来るだけ颯爽と歩きます。ほら、「肩で風切る小粋な姿」とも言うじゃありませんか。歩いている時は「俺は50代なのだ」と言い聞かせます。実際その瞬間ふと「俺は本当に75歳になってるのかな」と思うこともあります。15年前には膝が痛くて湿布をしていましたが、近頃は散歩の時に精々膝と膝とを摺り合わせるようにし、O(オー)脚の反対にX(エックス)脚にするような歩き方を心掛けています。O脚になると膝の内側の骨と骨とが擦れ合って痛くなるのだと思ったからです。やはり歩くことを治療の一つと考えて歩き方に工夫し、意識は歩くことに専念する事が、治療の一環としては大事だと思います。朝の散歩に履いている靴の踵の減り方が、最近まともになっていますから効果はあったのでしょう。歩くことの効果にもう一つ整腸も挙げられそうです。歩いているとガスが出て、それにつれて腸の調子がよくなるように感じます。

朝の体操と歩くのが作用して、近頃からだが締まってきたように感じています。脂肪と筋肉では、筋肉の方が消費されるエネルギ−が多くなるので、あるいは基礎代謝量が少し増えているのかもしれません。糖尿の糖に関係した指標も安定してきましたし、食べても肥えにくくなっているように感じています。中性脂肪とコレステロールは動脈硬化を引き起こすので適正に保つ必要があります。私の現状は中性脂肪202(mg/dl)で100以下が適正と言われますから危険領域にあります。総コレステロール値は186(mg/dl)で適正値220以下の範囲に入っています。HDLコレステロール値は74(40以上必要で基準値40-60)で高めで好ましい数値です。それでLDL値は72※になりますから、LDL/HDL値は1.0(危険なのは2.5以上、2以下ならよく目標値は1.5以下と東京医科歯科大の吉田雅幸教授は言われます。)でOKです。HDLコレステロール値が高いのは歩行の賜物と思っています。HDLコレステロールは血管にたまったコレステロールを肝臓に運び、血中コレステロール値を下げるので、善玉コレステロールと 呼ばれています。
※次の式で計算できます:

    LDL値=総コレステロール値−HDL値−(中性脂肪値×0.2)


「ウコン」は沖縄では体、ことに肝臓に良いと言われていると聞いたので真南風(マハエと読む)から買った「春ウコン」粉末を若干量毎日朝夕水で飲んでんでいます(食品売場でスパイスとして売っているターメリック(「秋ウコン」が原料)でも良いのではないかと思っていますが、一般には「春ウコン」がよいといわれています。秋ウコンと春ウコンはそれぞれ別の植物です)。 若いときに急性肝炎もやりましたが、最近の肝臓検査の結果は 良好で、「春ウコン」は少なくとも悪く働いてはいないようです。2002年5月、昔の大腸手術で縫合したところが爛れ、虚血性大腸炎と診断されました。血流が滞った虚血性のものだということでしたので、梅エキスも飲んで見ることにしました。ヘマトクリット値というのも大事です。血液中の血球成分と液体成分の比率のことで、正常値は男性 : 40.7〜50.3%  女性 : 36.1〜44.3% ということですが、この値が高くなると血液のドロドロ度が高いと言うことになりますから脳梗塞の可能性が高くなります。私の2006年3月の測定値は46.6でした。水分の補給が大切です。梅エキスは梅いちばんから買っています。調子はよいようです。


現在食事は朝昼兼用の昼食と夕食ですが、昼食は原則的に手製のカスピ海ヨーグルトカップ1/2(種はフジッコから買っています)、食パン1枚、ハム1枚、チーズ1枚、ドレッシングをかけたレタスかなりの量、サラダ2種、季節の果物、カゴメの無塩トマトジュース1缶、紅茶3杯です。夕食時はモズク1カップ、納豆1パック、トマト1個は欠かさず、その他のおかずはその日の好みで献立しています。これらが栄養的にどういう意味があるのかは頭に無いのですが、何しろ好物なので飽きず定番です。洋風のオカズの時でもモズクと納豆はお酒を飲みながらはじめに賞味しています。トマトは食後で、その後、夜の分の高血圧の薬を服用して終わりです。
近頃の晩酌は350mlビール一缶と日本酒約1合が定番です。秋から春にかけてはやはり日本酒の季節です。和風の魚料理には夏でも日本酒です。生臭さが感じられません。アルコールは好きなのですが、糖尿と就寝前の家内の看護があるので、自制しているのです。やはり取りすぎるとアルコールが先に消費されて、糖の利用が妨げられるのだろうと考えています。

学生のときに京大文化祭で医学部の展示を見ました。これがすごいもので、高橋お伝の鞣した極彩色入れ墨入りの背中の皮や、荒木寅三郎先生始め賢い人たちの脳の実物標本、帯で締め付けられて折れ曲がった女性の肝臓などと並んで、長年煙草を吸っていた人の肺解剖標本が出ていました。真っ黒に汚れ、これで肺の機能がおかしくならなかったら不思議という代物でした。今だに強烈な記憶になっています。さて私は正確には目下休煙中。しかし、もう休煙は二十年にはなります。勤めていたとき同僚で禁煙した人がいて、自分の意志を固めるつもりでしょうが、しきりに会う人会う人に「禁煙しましたよ」と宣言していました。一ヶ月もしないのにバツの悪そうに私の前で煙を噴かしました。何度も禁煙してまた煙草を吸った経験のある私は、それを見てから声高らかに禁煙を宣言するのはやめようと思いました。禁煙はちょっとしたきっかけで、簡単に元に戻ります。私の経験でも、正月に訪ねてきた弟が「うまいぞ、ちょっと吸わへんか」と言ったのに乗り、酒のせいもあってコントロールがきかず、つい一本吸いました。吸ったとたんはクラッときましたが、一本吸い終わるともうすっかり禁煙前の調子に戻っていて、また吸い続けた事があります。
正直言って今でも煙草に愛着はあります。私はラークが好きでしたが、あの味と香りは他の何物でも代えられない独特のものです。それでも多分このまま、もう吸わないでしょう。理由はもう年も取ったことだし、煙草を吸わないと胃の調子がよくて食事がおいしく、この調子の善し悪しが健康全般の目安にもなっているからです。また、やはり煙草は肺ガンの危険を持ち込むので怖いのです。おじいさんに遊び半分に五歳から煙草を吸わされて、以来何十年と喫煙し、わしは煙草に免疫が出来て、肺ガンにはならないと高言していた知人でも、やはり最後は肺ガンで亡くなりました。その上、私は現役時代毎日化学薬品を扱っていましたから、他の人に比べるとすでにガンの危険の度合いは高いと思っています。煙草の煙には何千種類という成分が含まれています。その中にはダイオキシン並に極めて微量で発ガン作用を示すベンツピレンというような物質が含まれており、また発ガンに関係するラジカルもおそらく含まれていると思っています。煙草は神経をも狂わせ、不整脈の原因の一つになっています。恐ろしいことばかりです。
40才頃にタバコ嫌いの友人が、アメリカでは40を過ぎて煙草を吸うような人は意志が弱いと見られて、会社では重役になれんのだといいました。私の職業には重役はなかったのですが、意志の弱さというのがひっかかりました。大体が”オール オア ナッシング(All or Nothing)”の私には、節煙と言うことが出来ないのです。吸うか止めるかなのです。自分の意志の強さ試しにと禁煙したのですが、悲しいかな!体がニコチンを求めて、夢の中で、吸ってしまったところで目が覚めたり、まあ一本吸ってまた止めればよいさと理屈を付けたりで、結局一本吸えば元の黙阿弥。こういう愚かな事を繰り返しつつ、遂に休煙の考えにたどり着きました。あまり禁煙、禁煙と窮屈に考えず、また吸う余地を残したのがかえってよかったのかもしれません。タバコは有毒で、肺癌の最大のリスクファクターです。最近腰痛と煙草の関係も警告されています。でも吸うことは誰からも強制されていないのです。止めるのは全く自由です。肺ガンになってから、タバコ会社に責任を取らせるのは勝手過ぎます。
2000年毎日新聞朝刊京都地方版に連載された泉孝英先生の記事(4月27日)によると欧米で禁煙運動が盛んなのはCOPD対策だと述べておられます。COPD というのはchronic obstructive pulmonary disease(慢性閉塞性肺疾患)の略、慢性気管支炎と肺気腫をあわせた名前で、喫煙開始後約20年後に出る老人病です。肺ガンにはこれと言った初期症状はないそうですが、病気が進み息苦しくなると酸素吸入が必要になります。現在はまだ日本では少ないのですが、これは現在の日本の老人は若いときに戦争などで タバコが手に入りにくかったからだと言っておられます。2008年現在日本での病院で診断され治療を受けている患者数は約22万ですが、潜在患者数は500万人以上と推計されています。COPDは死亡原因の第10位(男性では8位)を占めており、しかも死亡者数は年々増加しています。世界規模では現在、死亡原因の第4位を占めており、2020年には第3位になると推定されています。日本医大の木田厚瑞先生によると「COPDは多くの他の病気を呼び寄せることが問題になっています。肺がんがみられるだけでなく、手足の筋肉が細くなって力が弱くなり、心臓病や脳卒中の合併が多くなります。落ち込みが多くなりCOPDの患者さんの半数はうつ状態といわれます。最近の研究ではCOPDは全身の病気と考えられています。」
現在全死亡者の約三割はガンでなくなっていて死因の第一位ですが、事実肺ガン増加の兆候が見られます。2001年6月の厚生労働省発表の1955年と2000年のデータで比べますと、男性では人口10万人に対して、55年に4.3人だった肺ガンによる死亡が63.5人と15倍に、また、女性でも肺ガンは1.8人から22.9人へと、13倍になっています。 また2002年6月の発表によりますとガンで亡くなった人30万0586人中肺ガンで亡くなった人は男性では3万9900人で第一位、女性では1万5128人ですが第2位を占めるようになりました。このような肺ガン増加の昨今、私も喫煙されている方に、せめて40歳になられたら休煙されることをお勧めします。ガンの原因のDNA異常はタバコによることも多いので、禁煙が勧められるのですが、非喫煙者のレベルまで危険度を減らすには禁煙後20年が必要だと東大病院の中側恵一先生は言っておられます(毎日新聞2008.07.29“Dr.中川のがんを知る”)。近頃はニコチンガムの援用もできます。このような記事がありました。

タールやニコチンが少ないことを売り物にしているタバコもありますが、
厚生省がカナダの研究機関に委嘱して調べた結果では業者が採用している国際基準の吸い方(1)と、現実に愛煙家が行っている吸い方(2)では大きい違いがあり、「タール1ミリグラム、ニコチン0.1ミリグラム」という銘柄では(2)の吸い方では、タールは表示の6.7倍、ニコチンは4.8倍だったと言います。また、ベンゾピレンやベンゼンといった発がん物質も「軽い」銘柄の方が「重い」銘柄より多い場合があったと言います。国立公衆衛生院の望月友美子主任研究官は「たばこが軽くなるにつれ、喫煙者はニコチンを求めて強く頻繁に吸い込むようになってきた」と食い違いの背景を説明しています。
最近散歩していても、タバコをくゆらせて歩く若い女性がよく目に付きます。フランスでも、肺がんで死亡する女性喫煙者の数が今後数年間に急増する、との見通しが発表されています。JTの発表では平成21年度の喫煙率男性38.9%(前年比0.6ポイント減)女性11.9%(前年比1.0ポイント減)です。 フランス国立公衆衛生研究所(INVS)2003年10月発表によりますと、2015年以降、年間1万2000人の女性が肺がんで死亡する、と予想しています。この数字は、1980年の6倍にあたるものです。同国の十代の少女と若い女性の3分の1が喫煙していることが分かっており、これは、男性とほぼ同水準。これは女性の喫煙率の増加を示します。喫煙本数も増加してきており、1日の喫煙本数が半ケースに上る女性の割合は、過去30年間に全体の10%から26%に上昇しています。既に2000年でも1980年と比べると、肺がんで死亡した女性の数は2倍以上に増加しており、この間男性では、50%以下の増加にとどまっているといいます。また女性の方が後に禁煙することが男性に比べて難しいことが多いと言われます。コーネル大学の調査によると、女性喫煙者が肺癌になるリスクは男性喫煙者の2倍。肺癌による死亡率も女性のほうが高いという結果が得られています。アメリカの昨年の肺癌発症数は17万1900件、死亡数は15万7200件です。(ニューズウィーク日本版2004年1月28日号 P.60)女性の場合、喫煙はしわや肌荒れ、早くからの骨粗しょう症を招き、老化を早めるだけでなく、血液循環も悪化するため、冷え性、頭痛、イライラなどさまざまな不快症状を起こすことも注意しなければなりません。イギリスのソウルミュージック、ジャズ、R&Bのシンガーソングライター、24歳のエイミー・ワインハウス(Amy Winehouse、本名:Amy Jade Winehouse、1983年9月14日 - )は、2008年6月肺気腫で倒れました。コカインと喫煙が原因です。

国立がんセンターを中心とする厚生労働省の研究班の40歳〜69歳の既婚女性で自分は喫煙しない28,000人の10年にわたる追跡調査が明らかにされました(2007年12月)。期間中109人の肺ガン患者が見られましたが、その80%強は「肺腺ガン」でした。この「肺腺ガン」患者について調べたところ夫が喫煙している場合危険性がほぼ2倍になることがわかりました。ことに夫の喫煙量が多くなるとその危険度は大きくなっています。

“女性と喫煙”をテーマにしたこのホームページも参考になるでしょう。

世界保健機関(WHO)は2002年10月11日、「たばこ規制枠組み条約」の第5回策定交渉が14日から始まるのを前に、喫煙に関連する病気によって世界で毎年490万人が死亡している、と発表しました。


近頃思うのは呼吸の大切さです。起床前に腹式呼吸をしていることを前に書きましたが、昔から謡曲が体によいといわれているのは、やはり謡うのに腹式呼吸をするからでしょう。声と共に静かに十分に息を吐き、それに伴って新鮮な空気を吸い込んでいます。このため血液に十分酸素を取り込むので心臓が無理をして血液を身体の各部に送らなくても済みますから、心筋梗塞を起こす危険が減るのです。禁煙の効果とも関連します。

時たま寝ていて脚がつって痛くて寝ておられないことが起こります。年を取るとやはり特に下半身を冷やさないように心がけることが必要に思えます。寝ていても脚を冷やすといけないようです。
下半身を冷やさないと言う意味では冬の炬燵も良いものですが、悪くすると気持ちよく、寝込んでしまって炬燵から出られなくなり、運動不足がちになるのは用心せねばなりません。私の場合は家事万端しなければなりませんから、身軽に動けることが必要です。幸い狭い家のことですから、全室暖房し、服装はジーンズの上下で軽装です。炬燵はしません。夏は全室常時冷房です。冬にはセーターを一枚重ねますが、基本の服装は年中一定しています。
風呂は夕方娘が食事を作りに来てくれる火曜と金曜だけしか入れません。後は夏でもシャワーだけです。風呂の日は、お風呂屋さんに置いてあるような腰掛けを風呂の中に沈め、腰かけます。これは心臓に水圧をかけないでゆっくり温もるためです。両手をお湯の中に浸していると、肩まで浸からなくても、ぬるめのお湯で次第に血の循環がよくなって温まってきます。年寄りにはぬるめのお湯で、浅めに体をつけることが入浴中の脳出血や狭心症の予防になると思っています。入浴中の死亡事故は、冬場11〜3月、特に12〜1月の発生率がもっとも高い事も統計で知られています。浴槽と外との温度差が大きいと血圧の変動がはげしくなりますから、私は風呂場の近くにもエアコンをつけて、冬には風呂場の外も温めて(19度)います。入浴前後に水分を補給して血液の粘性を低下させることも大事でしょう。東京の統計では、入浴関連死が年々増えて1987年の378件が96年には768件になっています。このうち65歳以上の比率が約80%だそうです。社会の高齢化が進むと、ますますこの比率は高くなるでしょう。


私は寝付きはよいのですが、2時半頃と5時頃に目が覚めます。これは前立腺の障害もあってトイレに行くからです。医師に勧められてエビプロスタットを呑んでいますが、多少は良いように思います。さらに泌尿器科の医師の助言でハルナールも追加していただきましたが、結果は良好です。勤めていたときは次の日の差し障りを恐れて、眠られないとイライラしましたが、いまは眠れなくて昼間眠くなればそのとき寝ればよいじゃないかと思うので気が楽です。夜半目覚めるとつい色々と思いが駆けめぐりそうになりますが、不毛な思索は振り捨てて、ラジオの深夜便から流れる音楽や話に関心を移して心の琴線を同調させていますと、いつの間にか眠りに入っていることも多いのです。
私の先生も不眠を苦にされていましたが、そういう方には一度枕を変えてみられることをお勧めします。私も元は蕎麦がらを入れた標準型の枕を使っていましたが、首筋を支え、頭がゴッポリと枕の中に沈むような形のものに変えました。途中で目覚めたときにも早く再度の眠りに誘ってくれるようです。


8年前にS形結腸のポリープを手術し、約20cm腸の切除を受けました。それ以後多少腸の具合が変化し、便通の様子も変わりました。どちらかといえば固い便です。腸に便を貯めるのは良くないようですから、毎夜寝る前にカマグ(酸化マグネシューム)を加減して適量服用しています。これで毎日ほぼ定時に排便があります。若いときに3回痔の手術を受けていますので、トイレでは力まず、便意を再び催してくるとその都度何度も行きます。家の修理と同時に洋式に変えましたが、ウオッシュレットもつけましたので、用便後の噴射の時にその強さを調整しながら水流を肛門の適当なところへ噴流しますと自然に便意を催してまた排便することもありすっきりします。現在平均日に3度(大体は起床時・午前10時30分・昼食後午後2時頃)というところでしょうか。毎年一度は大腸の内視鏡検査を定期的に受けています。検査前の下剤の服用が大変なのですが、健康のためには致し方ありません 。下剤水溶液2リットルを2時間掛けて飲みます。平均化して飲むよりもはじめの1時間に1.5リットルを飲んで後は少しペースダウンします。飲み心地も良くないので、この間「のど飴」をしゃぶっています。

2003年7月の検査でS状結腸部と横行結腸部にそれぞれ5mmと3mmのポリープがあることが分かり、S状結腸部の5mmのポリープは生体検査で癌性がステージ4と判定されたため切除することになりました。家内のショートステイがなかなか取れず11月に入院手術することになりました。入院し、いよいよ内視鏡室で改めて内視鏡での観察が行われたのですが、例のポリープはどういうわけか消失していました。「無いものは切れませんから、今日退院しなさい」と言うことになりました。

先に、年に一度のペースで眼底検査を受けて入ることをお話ししましたが、もう二十年以上も前から白内障の兆候があることは指摘されています。この定期的眼底検査では同時に白内障の進行状況も判ります。私は医師の勧める白内障の進行を遅らす目薬も面倒なので使ってきませんでしたが、最近厚生省は薬による治療の効果を否定する発表をしています。厚労省研究班の北原健二・東京慈恵会医科大教授(眼科)は「全国の患者の約8割は薬物治療を受けていると推測されるが、効果のあるなしについてはっきりした根拠はない。医師は十分な説明をし、患者に判断してもらうのが望ましい」と話しています。

先頃の家の修理で気を使ったせいか急速に白内障が進行し、日常も目元にうっとうしさを感じるようになりました。これでは少々痛みを感じても手術ですっきりしたく思うようになり、眼科検診を受けました。家内の介護のことがあるので日帰りで手術を受けられるところを糖尿の主治医に相談しました。当地の中野眼科を勧められたので2006年6月13日に左の目を、27日に右目の手術を受けました。左目の手術をしたときの記憶では、白内障の右目はうすいピンクのものがクリーム色に見えるのに手術をした方は鮮やかにピンク色に見えました。1回の手術は点眼や点滴といった予備的なケアが約1時間、手術そのものは約15分でした。手術で圧迫感が全くなかったわけではありませんが、痛みはほとんどありませんでした。今日は8月21日ですがまだ一日4回の点眼は続けています。私の場合糖尿が進行しますと手術もできないようですから手術の時期をはずさないことが大事だと思います。手術のおかげでものの色が両眼とも美しく見えるようになりました。現在も一日4回点眼し月に1度検診してもらっています。近頃は色の美しさには驚くのですが、水晶体と違って調節能力がないものですから近くを見るときはめがねなしで、少し遠くを見るときは眼鏡を掛けなければならないのが煩わしく思っています。本や新聞を読む時は眼鏡を使わないで読むようなレンズを選んだのでそれほどでもありませんが、目が疲れやすく多く読むのは苦痛で、すぐ眠くなります。やはり親からもらった元の眼というのはよいものだったことの再確認です。


骨と歯については、恐らく遺伝的なものが大きいとは思うのですが、自分でも次のようなことは心掛けています。日本人はカルシュウムが現在も不足しているそうです。それでまず牛乳をお勧めします。この頃はX線で腕の骨密度を測定して骨の老化を推定することが可能です。老人は布団の上にどすんと腰を落としただけで、骨折することがあります。私の伯父がそうでした。婦人のホルモン分泌の変化に伴う骨粗鬆症はよく知られていますが、男性でも年をとれば要注意です。チーズ、ヨーグルトをかなりの量毎日摂っていましたが、糖尿病のためか少し腎臓の機能が落ちていますので、医師の注意を聞き入れて少し量をカットしています。牛乳は朝200ccに減らしました。2000年4月26日の骨密度測定結果は40〜50代にランクされました。当時の私の年齢71歳平均値の119%相当値です。骨密度の維持にはカルシュウムだけでなくビタミンD(日光に当たるだけで体内で合成されます)とビタミンKの摂取も大事ですが、やはり一番大事なのは骨に適当な負荷を与えることで、手軽なのは歩くことの習慣化でしょう。

歯は80歳で20本をという運動がありますね。子供の時から歯の質の良くなかった私など、とてもそうはいきそうもありませんが、高校教師時代の教え子である、信頼の置ける名歯科医M先生を頼っています。
日常、寝る前と朝の起床時にはまずナショナル音波振動歯ブラシ EW1035-Gに、歯磨ペーストはほんの少しだけつけて、歯を磨き歯と歯茎の境目もマッサージします。なぜ電動歯ブラシを使うのかというと、既に歯茎だけになっている部分があり、ここもマッサージをしないと歯茎全体がゆるむように感じるからです。電動歯ブラシを歯茎に軽くあてがうと、あまり痛みを感じないでマッサージできます。歯磨ペーストは電動歯ブラシ用を使っています。普通の歯みがきは研磨剤が入っていますので歯を痛めるのです。これまでBrounの電動歯ブラシを使ってきましたが、比較的短期間にスイッチ部分が駄目になるので松下電器製に変えたのです。食事の後と寝る前に、松下電器製のドルツ・ジェットウォッシャーEW1250-W (白) で水を噴射して歯の間のゴミを取ります。実はこれまでWater Pickを5台使ってきました。水の脈動具合はWater Pickの方が今でも好きなのですが、耐用性の点で一度日本製を使ってみようと考え、松下電器製に乗り換えたのです。機械としての堅牢性という点ではやはり日本製に軍配を挙げます。これを使って掃除しないと、朝起きたときの口の中の様子が全く違うので、欠かせなくなっています。最後にGUMという液体歯磨でゆすぎます。GUMには塩化セチルピリジニウムという逆性石けんが入っていますから、殺菌力はあると思うのです。朝は起床直後にイソジンを綿棒に付けて殺菌のために歯と歯茎の間に塗っています。口の手当をするのはそのあと約30分後ですが、調子は良いように思います。若いときからこのような手入れを始めていたら、恐らく現状よりももっと多くの歯が残っていただろうと悔やんでいます。

しかし、やはり歯の劣化は避けられないのです。M先生は3ヶ月長くても6ヶ月に一度は受診することが一番大事だと言うので、私もそうするつもりです。


京都の水もかなり泡が立ったりして安心して居れなくなってきています。率直に言って、私はイオン水とか、浄水器はあまり信用しないのですが、知人から勧められて2000年8月初めからBRITAという浄水器を使いだしました。冬季琵琶湖の水質が良い間はカートリッジの交換も延ばしていますが、これは確かに一度使いだすと止められない代物です。値段が安いのも全世界で使われて製造量が多いからかと思っています。各国別に合うような仕様で提供されています。(私はBRITAの回し者ではありません。私自身の名譽のために書いておきます)
腎臓結石で衝撃波破砕のために入院加療したことがありますので、日常水分を多めに摂るようにして尿の成分濃度が高くならないようにしています。それでこの様に水の質に関心があるのです。

年を取るとトイレが近くなるからと敬遠しがちですが、やはり水分は多めに取らないと、夏季はことに脱水症状を招きがちです。血液の流れをスムーズにすることが脳血栓や心筋梗塞を防ぐために大事だと思います。歩くことで血流を盛んにし、水分で血液の濃縮を防ぐことが大事です。冬には急激な冷えを用心し、夏はことに脱水に注意することが大切だと思っています。どちらも命取りになりかねないからです。前にも書きましたが老人にとっても出来るだけ自分で“こまめに”動くということが大事でしょう。私なども自分で炊事にこまめに動く日とそうでない日では、お腹の減り具合も足の調子もかなり違います。


人間にとって、長い歴史に耐えている栄養は決していわゆる高価な栄養剤やサプリメントではないのです。多くの場合、健康に良いという栄養成分でも、摂りすぎると害をもたらすのです。バランスよく摂ることが大切で、やはり天然の素材を用いた食事が長い歴史に耐えてきた栄養剤なのです。私はいわゆる健康食品は使いません。最近国立健康・栄養研究所からいろいろの栄養剤・サプリメントについての報告が公開されています。便利です。かって指揮者の岩城宏之さんが『男のためのやせる本』を出版されました。中心的なテーマは“糖尿病食こそ理想だ”ということでした。食べ過ぎずバランスよく、そのためには多種類を少しずつということに尽きます。20年ほど前、糖尿食の指導を京大栄養治療室(現在は病態栄養科)の向野栄先生に受けました。毎月一度前日の食事内容の詳細と尿の全量体積の記録とその一部を採取したものを持参するのです。月に一度の指導で効果があるのだろうかと半信半疑でしたが、やはり常に食べ過ぎないように神経を使いますし、こういう努力を1年間日々続けていますと確かに胃そのものが縮んで小さくなりました。初めのうち一日1600カロリーというので、空腹に悩まされましたが、胃が小さくなって空腹を意識しなくなりました。当時、鍋物も私だけは別に食材を秤量しながら食べましたが、野菜は結構たくさん食べられました。現在、私の家ではいわば私一人の食事ですから、そんなに手間は掛かりません。例えば野菜を食べるために、衣を薄くして(糖分と脂肪の摂取を小さくする)天ぷらもよく利用しますが、ボウルで天ぷら粉を大さじに2杯くらい、これを大さじ2杯強の冷水でサッと溶いて、そこへトウガラシやレンコンを放り込んでまぶし、熱した天ぷら鍋に入れれば簡単に天ぷらができますから、そう煩わしくはないのです。青い野菜、赤いトマト、黄色い南瓜等々、少量ずつ調理すればかなりの品数が揃います。美味しいものを食べようと思えば労を惜しんではできないのです。少しずつ多種類を健康のために作りましょう。


近頃若い女性のこのホームページへの訪問が増えてきましたので、書いておきたいことがあります。私は腎臓結石で醍醐のT総合病院に入院したことがあります。病室が足りなくて入院の当夜、急患の赤ちゃんと一緒の部屋に入ったのです。夜中に当直の若い小児科の先生がこの赤ちゃんを見に来られて「これは急性肺炎ですね」と診断されました。当時私の同僚であった元広島大学医学部教授の臼井朋包先生が、この病院の顧問をしておられて1週間に一度指導に見えていました。たまたま私の入院した日の翌日は先生の見える日で回診なさいました。この赤ちゃんを診られた先生は、昨夜の若い先生に「君、これは麻疹(ハシカ)だよ」と言われました。
後で私に臼井先生は、「このごろはハシカが少なくなって、医者でも若い先生は診たことが無いのです」と言われました。たまたま今朝のラジオの健康の時間に小児科の先生が予防接種の話をされていて、ハシカは昔は「命定め」といわれた極めて恐ろしい病気だったこと、現在も毎年3,000人くらいの赤ちゃんがハシカで亡くなっていることを話しておられ、臼井先生を思い出しました。今朝の話ではハシカやその他百日ゼキなども安全に予防接種が使え、効果は一生に及ぶことを力説しておられました。

昨年は80才の誕生日を迎えることができました。ここまで生きてこられた理由、いわゆる私の健康法は、ここまで書いてきたことで尽きるのですが、過去の実践に基づいて要点をまとめておきましょう。

(1)仏様が必要な物は必ず下さると考え、また今日に至るまでそうであったので、無用な心配はしなかった。また毎日の生活でいろいろな人への感謝の気持ちを持ち続けたこと。家内の看護のため体を動かし、規則的な生活習慣を守ったこと。
(2)コンピューターを道具として、頭を使い、ホームページに心の想いは、溜め込まずに吐露して、わだかまりを抱かなかったこと。家計を中心とした財務の把握も行い、株式に投資してその成果を3年後に検証することを楽しみとしてきたこと。
(3)決断するべき時にはためらわずに最善と思う決断を即時下して後悔はしなかった。
(4)毎朝ラジオ体操第一にあわせて独自の腰の運動・足の運動・肩の運動を欠かさなかったこと。その後で腹式呼吸を行ったこと。
(5)毎朝体重を測定し、55kgを目途に食事と運動でコントロールしてきたこと。
(6)毎日無理のない範囲の歩行を実行してきたこと(昨年膝を痛め、80歳近くなると1万歩は少し無理なようです)。
(7)寝る前と朝に歯みがきを実行し、夜はそのあと歯間のジェット噴流による洗浄をし、GUMのうがいを朝晩実行したこと。
(8)40代でタバコを止めたこと。
(9)サプリメントとして春ウコンと梅エキスを起床時と就寝時に規則的に服用してきたこと。
(10)特に強調したいのは、毎日朝起きたときに少量排便し、10時頃に排便本番、昼食後残存便の排便と少なくとも3回の排便をして(毎日の習慣で自ずと規則的になります)、有害不要物を腸内に留めなかったこと。

おしまいに北海道医師会の健康教育メモから癌の予防について引用しておきます。この食生活の注意は、癌だけでなく健康にとってすべて有用なものです。太字にしたのは私の判断です。なお現在糖尿病患者は690万人予備軍680万人とされていますが、肥満が大きく関係しています。次の体重のところに書かれているBMI(body mass index)が25〜27で糖尿病になる危険性が急増し、慈恵医大の大野先生によると糖尿病罹患率は約5倍、ほかに高血圧が約3.5倍、胆石症・不妊症・痛風が2.5倍、心臓病が2倍となるといいます。また愛知医大の消化器内科の分析ではこれまでの診断基準ではBMI25以上で脂肪肝が疑われていましたが、正常モデルでも男性の20.8%女性の9.3%が脂肪肝の疑いがあり、診断基準をもっと厳しくする必要があるといわれます。脂肪肝は将来的に心筋梗塞や脳卒中の危険を招くのです(毎日新聞夕刊2004.06.09)。私は毎日起床時体重測定をしていますが、体重管理とそれへの関心の両面でたいへん有効だと実感しています。因みに私のBMIは現在58.0/(1.564*1.564)=23.7となります。30代のわたしに主治医は「君には56kgがちょうど良い」と言っておられたのですが、年を重ねた現在、わたしは54kgを標準にしようと思っています。後に書きましたがん予防のための食生活14カ条を見ますと18.5が目安になるようですが、BMIが低すぎるのも栄養不足を意味し、すこし太り目の24〜25が長寿にはよいとも言われます。メタボリックシンドローム検診が40歳から74歳までの全国民に強制されますが、とかくの批判が見られます。少し太り目の人が痩せるように指導されるからです。一時HbA1c値(平均血糖値に相当)が7.9に上がり(基準値は4.3〜5.8%で、6.5%以上だと糖尿病と判定される。)薬が要るようになるとドクターから言われましたが、その後食事を少し控えめにして、体重を55kg前後にコントロールしましたら、6.3に下がったこともありました。河盛隆造先生によると6.5以上の状況が持続すればするほど、失明にも至る網膜症、腎症、末梢神経障害などが発症・進行しやすくなるといいます(毎日新聞2004年4月5日朝刊)。繰り返しになりますが、高血圧・糖尿・肥満は生活習慣病という一つの病気からきているのですから、自分の標準を越えた体重の増加は同時に血圧・血糖値の悪化と並行するのでしょう。死の四重奏と言う言葉もあります。

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1997年7月、世界がん研究財団と米国がん研究財団は「Food,Nutrition and the Prevention of Cancer:a global perspective」のタイトルで670頁に及ぶ膨大なリポートを発刊しました。

 このリポートはいままで食生活とがん予防に関する世界で発表された凡そ5,000の学術論文を、15人の専門家が丹念に解析した結果をまとめたもので、その結論的な提言は下表の「がん予防の食生活14カ条」にまとめられています。

がん予防のための食生活14カ条

1 食事内容:野菜や果物、豆類、精製度の低いデンプン質などの主食食品が豊富な食事をする。

2 体重:BMI(体重kg/(身長m)*(身長m))を18.5〜25に維持し、成人期の体重増加は5kg未満。

3 身体活動:1日1時間の速歩を行い、1週間に合計1時間は強度の強い運動を行う。

4 野菜と果物:1日400〜800gまたは5皿以上(1皿は80g相当)の野菜類や果物類を食べる。

5 その他の植物性食品:1日に600〜800gまたは7皿以上の穀類、豆類、芋類、バナナなどを食べる。

6 飲酒:飲酒は勧められない。飲むなら1日男性は2杯(=日本酒1合)、女性1杯以下。

7 肉類:赤身の肉を1日80g以下に抑える(赤身の肉とは、牛肉、羊肉、豚肉)。

8 総脂肪量:動物性脂肪を控え、植物油を使用して総エネルギーの15〜30%の範囲に抑える。

9 塩分:塩分は1日6g以下。調味に香辛料やハーブを使用し、減塩の工夫をする(酢の使用もよい)。

10 かびの防止:常温で長時間放置したり、かびがはえた食物は食べないようにする。

11 冷蔵庫での保存:腐敗しやすい食物の保存は、冷蔵庫で冷凍か冷却する。

12 食品添加物と残留物:添加物、汚染物質、その他の残留物は、適切な規制下では特に心配はいらない。

13 調理法:黒焦げの食物を避け、直火焼きの肉や魚、塩干燻製食品は控える。

14 栄養補助食品:この勧告を守れば、あえてとる必要はなく、がん予防にも役立たない。

ガン手術後の「アガリクス」療法について2004年3月22日の毎日新聞朝刊の記事をもとに、私の見解を注に記しておきます。

ガンの抗ガン剤療法について国内の臨床試験の遅れから、外国で承認されているものは早急に国内の臨床試験を省略して採用するようにという動きも加速されていますが、リウマチ治療薬「アラバ」(一般名・レフルノミド)を服用した日本人のうち、間質性肺炎の副作用が出たと疑われる割合は海外の事例に比べ60倍高いことが、日本リウマチ学会の調査でわかっています。また、非小細胞肺がんの治療に用いられるイレッサ錠による間質性肺炎は、日本医科大の工藤翔二教授(呼吸器内科)によると、日本人の発症率は米国人に比べ20倍高く、特定の薬剤に対する日本人の薬剤性肺障害の発症率は著しく高いといえます。原因の詳細はわかっていないようですが、感受性に人種の差がないとはいえないようですね。

最後に高額療養費還付制度について記しておきます。医療費の上限額は、次のようになっています。 70歳以下の人の場合は月収53万円未満なら44,400円、また、70歳以上では高額所得者を除き12,000円です。詳しくはそれぞれの属する保険に尋ねる必要があります。これまでは医療機関に自己負担額を支払った後、保険者に高額療養費の還付を申請してきましたが、70歳未満であれば前もって自分の加入する健康保険の窓口で「限度額適用認定証」を貰い病院で提示すれば、最初から自己負担限度額の額で済むようになっています。70歳以上は「医療保険+介護保険の合計額が一定額を超えれば高額介護合算療養費の対象」になり、被保険者からの申請に基づいて世帯単位で医療と介護の自己負担限度額を合算し、「高額介護合算療養費」が支給、つまり自己負担限度額の超過分が払い戻されることになりました。制度が複雑ですから適用されると思えば一度担当の窓口(一般に区役所などの保険課など)に相談される必要があります。

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