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ナナ(Nana)

 アッティス Attisの処女母(virgin mother)で、ノルウェーのナンナ、アナトリアのアンナ、シュメールのイナンナと系統を同じくする。アドーニスの処女母(virgin mother)ミュラーのように、ナナも女神が化身した巫女であった。古代のウルク(イラク南部)では、ナナの名は」を意味した。同じ名が、ダオメ(アフリカ西部)の女神にも使われた。ダオメでは最初の男と女はナナ-ブルク(-太陽)から生まれたという[1]。


[1]Hays, 339.

Barbara G. Walker : The Woman's Encyclopedia of Myths and Secrets (Harper & Row, 1983)



 ナナヤともいう。シュメールの愛の女神。イナンナと同じく天空神アンの娘、太陽神ウトゥの姉妹。
 バビロニア時代以降、ナブ神の配偶女神(バビロニアではタシュメートゥ/タシュマートゥムとも)。イシュタル女神や豊穣女神バウと同一視される。(『古代メソポタミアの神々』)