路地から見たまちづくりの作法
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8つのタイポロジー

整形/明快な境界/路上占用なし

画像uenl001 改行マーク一番はじめは、 道は整形、 公私がはっきり別れていて、 道の上に私的な活動が出てこない街の姿です。 左は東京の練馬区向山です。 右は、 中国の広東省の深センの羅湖という街です。 ちょうど香港への玄関口に当たる街で、 伝統的な街の姿の一つだと思います。 かなり公私の領域がはっきりしていて、 路地に対する開口も少なくなっています。

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整形/明快な境界/路上占用あり

画像uenl002 改行マーク次は、 道路あるいは空間の形態は整形で、 公私の区別ははっきりしていてるけれども、 路上にここの利用者とは関係ない人たちが出てきて使っているものです。 路上占用ありのグループです。 右は東京の渋谷で、 露天が出てきています。 この露店を経営している人は、 その横のお店の利用者とは一切関係のない人です。 左はネパールのカトマンドゥの中心部のアサンバザール(Asan Bazar)という広場に通じている道です。

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整形/曖昧な境界/路上占用なし

画像uenl003 改行マーク次は、 道あるいは空間の形態は整形で、 公私の境界が曖昧であるというものですが、 スライド2のように沿道利用者と関係のない人が路上でアクティビティを起こすというところではありません。 左は練馬区の江古田の商店街です。 右は、 佃島の典型的な東京の下町の路地のスタイルです。

改行マーク人一人がようやく通れるようなところを残して、 私的な色々なものが道に出てきています。 尾道の土堂の1丁目、 2丁目あたりの路地と比べると、 空間的なゆとりがかなり大きくて、 こういった色々なものが出てくる余地があります。

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整形/曖昧な境界/路上占用あり

画像uenl004 改行マーク次は、 空間的には整形、 公私の境界は曖昧であって、 しかも路上に沿道利用者とは関係のないアクティビティが出てくるグループです。 左は台湾の基隆にあります仁三路という道です。 これはいわゆる騎楼スタイルのピロティ形式の建物があって、 その奥に商店があります。 そのピロティになっている通路の道路側に常設の屋台が出ております。 これは公道上にあります。 ここでも、 ピロティの中の商店とは関係のない業種の屋台が経営されています。

改行マーク右は香港の旺角です。 やはり同じように、 商店街の地先利用に加え、 さらに道路側に屋台が出てきて、 全部で4列の店が並んでいます。

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不整形/明快な境界/路上占用なし

画像uenl005 改行マーク今までは整形な空間形態のグループでしたが、 今度は、 空間形態が不整形なグループを見ていきます。

改行マーク左はギリシャのミコノスです。 道の形は不整形な形になっています。 このグループでは、 道は不整形ですが公私が非常にはっきりしています。 路上の占用もありません。

改行マーク右は、 イタリアの山岳都市の一つのウルビーノです。 先ほどの井口さんのスライドにもありましたが、 公私のエッジがきちんとしていて、 ここに色々なものが出てくるという形ではありません。 境界が曖昧なグループに比べますと、 非常にコントラストの強いあり方になっています。

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不整形/明快な境界/路上占用あり

画像uenl006 改行マーク次は、 空間形態は不整形、 公私の領域ははっきりしているものの、 路上でいろんなアクティビティが発生しているグループです。

改行マーク左がネパールのキルティプル(Kirtipur)というカトマンドゥのとなりにある街です。 お米を干していたり、 洗い物をするという色々なアクティビティが出てきていますので、 路上占用ありというグループに入れています。

改行マーク右は、 香港の上環です。 香港の場合、 街は基本的にはきちんとしたグリットにのっているのですが、 色々な屋台が道に出てくることによって、 結果的に通路が不整形になってごちゃごちゃしていくという例です。 ここに出てきている屋台は建物側の商店とは全く関係のない主体がやっています。

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不整形/曖昧な境界/路上占用なし

画像uenl007 改行マーク次のグループは、 空間形態が不整形であって、 公私の領域が曖昧なものの、 路上の占用はないというものです。

改行マーク右は東京の向島の京島3丁目というところです。 どこからが道で、 どこからが私なのか分からなくなっていて、 路上にも私的なものが出てきています。 しかし、 第三者が路上で何かするということはありません。

改行マーク右は渋谷のスペイン坂です。 路上に商品が並べられたりしたり、 商店の開口が非常にオープンでいつのまにか店の中に広がっていくような形で、 店と道との境界が曖昧な使い方がされています。

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不整形/明快な境界/路上占用あり

画像uenl008 改行マーク次は、 空間形態が不整形、 公私の境界も曖昧で、 しかも路上の占用があるというグループです。

改行マーク左は先ほどの台湾の基隆の莫斉宮という廟の前です。 道路であるのか、 あるいは廟の前の広場であるのか定かではありません。 廟の横に建物があって、 さらにその道側に屋台があって、 建物とは違う業種になっています。

改行マーク右はカトマンドゥの目抜き通りのアサントーレ(Asan Tole)です。 ここは昔ヒマラヤ越えの道の一つであったところで、 まわりは古い商館が建っています。 現在は1階部分は商店になっていて、 さらにその前は露店が出ています。 空間形態は複雑な形をしていて、 公私の領域も曖昧です。

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