今日はNJCの朝の全校集会で紹介をしてもらう予定だったので、部員たちは6：00に朝食を食べて、 ７：00に眠たい目をこすりながら、NJCに向かいました。スコールが降ったらしく、水たまりがあち こちにできていました。バスで学校まで行く途中、まだ暗い中を通学している小学生や、高校生を たくさん見かけました。大半の生徒は親に自動車で送ってもらうために、朝の市内はひどい渋滞が 起こります。私たちの乗ったバスもその渋滞のためにノロノロとしか進みません。シンガポールの 学校は7：30に全校集会があり、授業は8：00に始まるので、集会の時間に遅れそうになりました。
　学校に着くと、担当の先生が数人の生徒たちと玄関で出迎えてくれました。挨拶の後、控え室に行 くと、担当の先生から（スコールが降ったためか）全校集会が中止になったので、学校案内と授業 参加をすることを提案されました。コラボの練習までにはまだ十分、時間があるので、それを受け、 まず校内を案内してもらいました。 生徒が自由に使えるコンピュータールームには常に2人の大学生のサポーターがおり、生徒たちの疑問 を解決します。食堂は多民族のための様々な料理やジュース、アイスクリームなどのデザートを売る 店など数店舗が並び、生徒たちはその中から選んで、食事をします。最後に図書館で書道作品の展示を 見ました。書道選択をしている2年生部員は自分が書いたものと同じ文章の作品を見つけ、感激してい ました。書道の先生が部員に「何か書いてくれませんか？」と勧めたので、2年生の部員が和太鼓部の クラブTシャツに書いてある「愛情熱」と揮毫をしました。書道の先生も「愛」と大きく書いて、その 下に中国の漢詩を小さく書いた作品をデモンストレーションしてくれました。
　見学の後、古箏クラブの生徒たちが自分たちのクラスの授業に案内してくれました。部員たちは4つの グループに分かれて、 教室に入り、自己紹介をして授業に参加しました。NJCは理数科に力を入れており、部員たちが参加し たのは数学の順列・組み合わせの授業が2クラス、中国語が１つ、化学が１つでした。1クラスの定員 は15名〜20名の少人数展開で、授業はすべて公用語の英語で行われています。数学の授業では生徒を 前に出させて、実際に3つの椅子に3人を座らせる組み合わせがいくつあるかをその場で視覚的に確認 させながら考えさせるなど、理論だけでなく、現実の生活と結びつける発想で行われているように見 受けられました。先生も若い先生が多く、生徒たちの発言もどんどんあり、間違った場合は隣の生徒 がアドバイスをするなど活気にあふれていました。数学の授業を受けた部員は「去年、習ったところ だったので、よく分かりました。」と言っていました。
　授業に参加した後はホールで和太鼓の練習をしました。コラボする曲は事前にインターネットから ダウンロードしてある程度練習をしてきましたが、まだまだ練習不足のため、午前中に練習できる ことはありがたかったです。
　昼食をとりに市内のレストランに出て、再度NJCに戻ってきました。午後からはいよいよコラボ曲の合 同練習に入ります。NJC側との事前の話し合いで、コラボ曲は生徒たちに作らせることになっているの で、大人たちは客席で活動を見守りました。
　部員はややこしいことは通訳さんを通してしか伝えることができないので、もどかしく、3年生の曲リ ーダーが涙ぐむ場面もありました。和太鼓部は昨日録音した古箏の演奏を再生しながら篠笛でメロディ を採り、しかもキーをシンガポールのキーに合わせないと合奏できないので、3種類の篠笛からもっと も適したものを選び、何とか合わせることができるようになりましたが非常に苦労しました。シンガ ポール側は和太鼓部側から提案した新しいメロディの楽譜を作り、それを短時間で弾けるように練習し なくてはなりません。また、シンガポールの太鼓未経験の7人のコラボ参加者の指導も難しくて、これ らの壁が部員たちの前に厚く立ちはだかり、3時間半の練習時間はあっという間に過ぎ去ってしまいま した。後片付けをして19：30にNJC を後にしました。
　夕食は伊勢丹デパートの4階にある各国の料理店が集まったフードコートで食べました。みんな思い思 いに食べたいものを選び、「これ、おいしい！」と感激しながら、交換して食べ合っていました。食 後、イルミネーションのきれいなオーチャード通りを散策してホテルに帰りました。