ギリシアの「女性の霊魂」に対する添え名の1つ。パッライナの食い尽くす相はプシューケーとしても知られていた。字義的には女陰(男根を食い尽くすもの)である[1]。同じ語が夜のガにも適用された。夜のガは、プシューケーの昼の相を表す太陽を好むチョウの、神秘的な闇の姉妹である。パッライナはエロースと一体となったプシューケーであった。ギリシア・ローマ神話によれば、彼らは闇の中でのみ交合を行うととができた。プシューケーが夫を光の中で見たときに、彼らの結婚は解消された。
Barbara G. Walker : The Woman's Encyclopedia of Myths and Secrets (Harper & Row, 1983)
「プシューケーの昼の相を表す太陽を好む蝶の、神秘的な闇の姉妹」すなわち蛾のことである(とバーバラ・ウォーカー)。
汝、心せよ、破滅をもたらすエジプトの大地が育てるは
野獣たち、そは"phallaina"にも似て、黄昏の食事時
燈火のまわりを馳せかいて襲いかかる。
その薄膜も綿毛もみな、触るれば
ほこりか、あるはまた灰にも見ゆるところの。
(Theriaca, 759-763)