大阪における集合住宅形成史


都市環境デザインセミナー 2001年第9回記録

大阪における集合住宅の形成史

歴史を振り返り、新たな市街地住宅を展望する

岡 絵理子


花園住宅 日吉マンション 階段室

 かつて、都市の魅力づくりに貢献する住居系建築物の創造に、大きな努力が払われた集合住宅黎明期が大阪にあった。今また、大阪活性化のために、新たな創造力と努力が必要とされている。
 街は基本的に住宅によって構成されている。大阪のような大都市でも、業務機能等に特化した一部の地区は別だが、住居系の建築物が主体の街となっている。さらに近年、市街地の各所で用途の無くなった建物や古い建物の建替えが進行している。それを調べてみると、そのほとんどが住居を含んだ建築物となっている。こうした「住居系建築物」の質が、確実に今後の都市の魅力を決定づけるのである。建替え後の住居系建築物は、敷地の条件に強く縛られる。それに巧く適合した建築形態が発明されなければならない。
 昭和初期に始まる大阪市の耐火型集合住宅供給政策や、実際に街に建つ民間供給の集合住宅を時系列的に見つめていくことにより、大阪における「住居系建築物」の流れを確認し、これらを市街地住宅の建築形態に反映する可能性と方策を展望しました。
セミナー委員 鳴海邦碩


■岡 絵理子 氏 プロフィール:

    岡 絵理子(おか えりこ)
       1960年 大阪市生まれ
       1984年 大阪大学大学院工学研究科環境工学専攻博士前期課程修了
       2001年 大阪大学工学部工学研究科環境工学専攻博士後期課程修了
       現在、鰹Z環境学研究所 研究員
       大阪大学工学部環境工学科鳴海研究室SA
       工学博士


講演記録




この記録は大阪大学の杉本容子さんとYU_YU編集工房の前田祐子さんによるテープ起こしを、講演者が推敲されたものです。
なお講演で使用された図版(OHP)の一部は記録では割愛しましたので、図番号が飛んでいることがございます。ご了承ください。

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