街の遺伝子・その後


都市環境デザインセミナー 2002年第3回記録

「街の遺伝子・その後」

第10回フォーラム「街の遺伝子」から-



 昨年度のフォーラムでは、大阪の船場地区を事例に、都心の環境デザインについて考えてみました。事前ワークショップや「都心とは?」ということで会員の皆様から都心を1枚の写真で映し出していただいたり、船場についての資料づくりなどを行いました。また、フォーラム当日には、大森監督から「想像力」をキーワードにした環境デザインへの提案やシンポジウムでも多くの視点からの議論がありました。
 そこで、もう一度、生き生きと生き続けるための「都心の環境デザインとは?」という原点にもどって、フォーラムのキーワードとした「街の遺伝子」を考えてみたいと思います。船場については、このフォーラム後、都市基盤整備公団による船場げんき提案や、御堂筋まちづくりネットワークの立ち上げ、SEMBA博2002、小西儀助商店での日仏現代作家展など様々な動きが出ています。南船場界隈では新しい店が現れ、その勢いがどんどんと北方面にむかっているようです。
こうした動きも視野に入れながら、フォーラムでの議論で得られたことや十分説明できなかった資料の内容をもとに、もう一度問題提起しながら、今、課題となっている都市再生が本来めざすべき方向と大阪都心の再構築における環境デザインのあり方を議論しました。


■講師プロフィール

岸田文夫(きしだ ふみお)
(株)環境開発研究所大阪事務所・計画部長。1963年大阪市生まれ。87年大阪大学大学院環境工学専攻修了。同年(株)竹中工務店入社。95年フィレンツェに滞在。(イタリア政府給費留学生)99年より(株)環境開発研究所に出向。1級建築士。主な著書:『水辺と都市』『景観からのまちづくり』(ともに学芸出版社、共著)

横山あおい(よこやま あおい)
帝塚山学院大学文学部卒業、(株)栗本鐵工所を経て1990年泣Gイライン設立。技術士(都市及び地方計画、道路)。神戸三宮センター街復興まちづくり計画、鷹取駅北線景観設計等に携わる。足利市まちづくり設計コンペUDC会長賞受賞

藤川敏行(ふじかわ としゆき)
(株)竹中工務店・プロジェクト推進本部主任。1964年生まれ。88年早稲田大学理工学部建築学科卒業。90年同大学院建設工学専攻都市計画専門分野修士課程修了。90年(株)竹中工務店に入社。技術士(都市及び地方計画)。1級建築士。既成市街地の再開発、阪神淡路大震災による被災マンションの再建から大型商業開発、まちづくり提案まで幅広い業務に関わる。

篠原 祥(しのはら やすし)
1958年生まれ。82年京都大学工学部建築学科卒業。84年同大学院修士課程修了。同年大阪ガス(株)入社。都市エネルギー分野の営業、住宅・都市整備公団への出向、新社屋の建設などの業務を経て、現在近畿圏部に在籍し、社有地整備、都心部のプロジェクト対応などを担当。技術士(都市及び地方計画)。1級建築士。

小浦久子(こうら ひさこ)
大阪大学大学院工学研究科助教授。民間建設コンサルタント勤務等を経て、1992年大阪大学工学部助手、98年より現職。工学博士。技術士(都市及び地方計画)。専門分野は、都市計画、環境デザイン。大阪の多くの都市開発プロジェクトの計画や都市計画の調査にも携わってきた。


講演記録


講演記録

 

  • はじめに 小浦久子


    この記録は田渕真弓子さんとYu-Yu編集工房の前田祐子さんが起こされた記録を、講演者にチェックいただいたものです。

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