サンガ日記 (2001 May)


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2001 May 26

 いつものことだが、寝台車の旅は何故か早く目が覚める。揺れているから当然なのかもしれないが、朝の光がいつもと違うような気がする。ただの感傷だろうが。

 向いの席の人がもぞもぞと動く音がする。早めに降りるのだろうか。小倉を過ぎてカーテンを開けると、向こうはもぬけの殻。テーブルにあったビールの空き缶も、いつの間にか消えている。まさにすれ違い。

 下関で機関車と機関士が交代したせいか、小倉駅の出発はずいぶん緩やかだった。技を感じる一瞬。トイレを兼ねて、車内を歩く。やはり、乗車率は50%以下だろうか。もう下車した乗客もいるのだろうが、車両によっては下段のリネンすら使われた跡のない寝台も目立つ。A寝台個室の入口には、10キー式のナンバーロック。中は窺えない。一度は乗ってみたいのだが、そんな機会があるのかどうか。

 席に戻り、パンとコーヒーの朝食。車窓からは、田植えの風景。PHSの電波はどこも大丈夫そうだ。新幹線ほど速くないので、ハンドオーバーで切れそうな気もしない。とはいえ、走行中にmailチェックをするのも無謀なので、行橋に停車したのを見計らってkyoto-Inetに接続。某氏から、ノルウェー人のmailアドレスがわからないとのmail。すぐに返信したものの、昨夜のタイムスタンプだから間に合うだろうか。

 山あいに差しかかると、さすがに「圏外」の表示も増えてくる。でも、普通の道路や集落があれば、案外電波はキャッチできるようだ。途中2回、信号待ちで停車。ようやく別府が近づく。観光都市にありがちな、どこか地に足の着かない風景が見えてくる。おばさんグループが降り損ねたらしく、何やら愚痴っている。13・14号車はホームからはみ出すのでドアが開かない、とアナウンスがあったのに聞いていなかったのか。大分駅直前で、窓の外を民家の焼け跡が流れて行く。刹那の死、後は初夏の街並み。列車は定刻通りに大分駅に到着。

 正月以来の大分。改札を抜けると、5カ月ぶりに見る光景が広がる。靄がかった空気のせいで、ちょっと眩しく感じる。シャトルバス乗り場の表示は無し。どうせ11時以降しか走らないのだけど、ちょっと不親切だ。以前にも感じたが、トリニータを応援しようという雰囲気が極めて希薄で、ワールドカップの方しか見ていないのではないかと、他人事ながら心配になる。トリニータ系のBBSでも、来年を1つの剣が峰と見ている意見を目にする。これでは不安にもなるよなあ、と改めて納得。

 駅から少しだけ歩き、モスバーガーで休憩。mailのチェックとweb browse。iBookの出荷も始まったようで、バラシ記事が山ほど。未読処理と日記書き。バッテリを半分近く消費してしまった。USBにケーブルを繋いでおくと、やはり減りが早い。小まめに抜き差しするのが肝要か。

 12時を過ぎたので駅に向かう。シャトルバスの乗り場を探してうろうろしていたら、突然某氏に声を掛けられる。こんな形でお会いするとは。新幹線と特急を乗り継いできたとのこと。昼食を付き合い、高菜チャーハンを食べる。

 シャトルバス乗り場は閑散としていている。早い人は11時台に行ってしまったのだろうし、遅い人はこれから来るのだろう。道はごく普通の交通量で、15分ほどで山の上のスタジアムに到着。本体こそ完成しているが、周辺整備はまだこれから、といった様子。これでもかと削られた山肌が、目に痛い。

 スタジアムに入る。真新しいコンクリートの質感は、新潟と同じ。しかし、眼下に見える芝の状態は、素人が一目でわかるほどひどい。かつての西京極もひどかったが、それに匹敵するか否か、と言ったレベル。特に、メインスタンド最上段から見た様は、油絵の具を適当に塗ったようなまだら模様。きょうの試合が終わったらきっと、全面張り替えが成されるに違いない。

 ゴール裏には、ほぼいつもの面々が集まっている。0泊3日の強行軍あり、鉄道あり。昼寝をして体を休める姿もちらほら。それにしても暑い。30度あると言われたら信じてしまう。観客席は最上段から埋まっていく。新潟と逆だ。大分サポも分裂しているのか、ゴール裏とメインスタンドに別れて陣取っている様子。バックスタンドには、レプリカユニ姿の人が分散して座っている。あれは熱心な個人か。

 何故か神楽が延々と奉納される中、マッチデープログラムを見る。協賛スポンサー一覧を見ると、建設系の会社名がずらりと並ぶ。切り刻まれた山の姿がオーバーラップする。

 誰に声を掛けようか決めかねていると突然、隣に1人でいた方に声を掛けられる。こういうのは初めてなので、少しとまどいつつもお願いしてみる。快く応じて頂き、しばらく話す。山口から来られたそうで、J1の頃には広島や福岡によく行かれたとのこと。

 メンバー紹介。朴も安もおらず、石丸までもが怪我。ソーヴィシュすらいない状態での守備的MFは、松川と角田。トップ下に松井。3バックは前節と同じ、手島・佐藤・鈴木のラインナップ。果たしてこれが吉と出るか。何より、朴の不在が心配だ。

 キックオフ。 開始1分、スローインからゴール正面までボールを運ばれ、大分FW高松がシュート。ボールはポストに当たりながらもゴールの内側へ。今日もまた、落ち着かない序盤に失点を許す。

 5分、大分陣からのロングパスを繋がれ、ペナルティエリアまで入り込んできた松橋にシュートを打たれる。しかし、平井がセーブ。高校選手権以来――生では昨年の天皇杯1回戦以来――初めて松橋のプレーに接するが、何度か積極的な縦の突破を見せ、サンガの脅威となる。昨年の冬も、ゴールへ向かう積極的な姿勢は他の追随を許さなかったが、それはプロとなってからも健在のようだ。何より、彼がボールを持った瞬間沸き起こる声援に、大分サポーターの、サッカーファンの期待が表れている。

 18分、上野が前線で倒されFK。ようやくチャンスらしいチャンスが訪れるが、熱田のキックは枠を捉えたものの、GK前川に難なくキャッチされる。

 前半も半ばになると、ピッチの数カ所が剥がれるのが遠目にもわかる。キックやスライディングで時折砂が舞うのを見ると、J草創期の根づかない芝生を思い出す。西京極も然り、他のスタジアムも然り。野球場にタイル状の芝を敷き詰めて行われたゲームもあったっけ、などとあまり動きの無い試合を他所に、追憶が溢れ出す。

 26分、大分DFのクリアミスをペナルティエリア前で拾い、最後は熱田がシュート。しかしボールは大きく枠を外れる。

 31分、角田が右サイドをドリブルで力強く上がり、DFを背負いながらセンタリング。その後のCKも含めて得点には至らなかったが、彼の将来性を感じさせてくれるプレー。前節にはわからなかったが、17歳という年齢を考えると十二分にパワフルな動き。数年後が楽しみだ。

 37分、サイドのスペースを松橋に突かれ、ペナルティアリア内で危ないシーンを演出されるが、何とかクリア。

 42分、自陣ゴール前にやや押し込まれた局面の後、DFラインから前線の黒部へ長い縦パス。一旦中盤に戻し、再びパスを受けてシュート。しかし大きく浮いてしまう。

 前半終了。ハーフタイムに飛ばす予定のジェット風船を、勘違いして早々に飛ばしてしまう観客続出。スタジアムアナウンサーが注意する一幕も。イベント慣れしていないのだろうか。それにしても、今一つ盛り上がりに欠ける前半だった。得点シーンを除けば、スタジアムが沸いたのは松橋がボールを持ったときぐらいではないか、と思えるほどだ。

 少し離れて観戦しているカップルに声を掛けてみる。前半の感想を尋ねると、全然ダメとのこと。まあ、そういうコメントも仕方がないかと納得せざるを得ない。

 後半開始。大分はDF山崎を下げてMF梅田を投入。立ち上がりは大分ペースか。サンガは前へ出すボールの精度を欠いて、攻撃と言えるほどの動きは無い。

 9分、松井が自陣で大分ボールをカットしドリブル。一旦上野(?)にボールを預け、再び長い距離を駆け上がりタッチラインギリギリからセンタリングを狙うも、DFにカットされる。松井の長距離走など、なかなか見られるものではない。

 12分、ペナルティエリア左隅付近からの熱田のシュートはFDにブロックされる。そのクリアボールをカットし、最後は角田がロングシュート、しかし枠には飛ばず。直後に、大分は先制点の高松を下げ、平塚での肉体改造が結果どうなったのかはっきりしない船越を投入。

 16分、大分陣内でボールを失い、中盤から空いているサイドに早めのクロスを上げられ、最後はFW吉田がシュート。辛うじてゴールポストに助けられる。

 21分、熱田がドリブルでDFを引きつけ、ペナルティエリア直前でフリーの黒部に横パス。GK前川と絡みかけながらも何とかかわし、DFの動きをよく見てシュート、同点に追いつく。

 29分、深い位置でのスローインから何度か危険な場面を迎えるも、何とかしのぎきる。押し込まれたときのDFは、いつ見てもハラハラさせられる。J2に落ちてからも相変わらずだ。

 来場者が29,226人、とのアナウンス。新潟のこけら落としを越えられなかった。アクセス条件その他を考えれば妥当だろうか。しかし、見た感じは観客席の密度が低いように――特に後半から――思えてならない。少なくない数の子供たちが、試合を見ずに走り回っているのも気になる。子供は楽しいこと・楽しくないことに敏感なのだ。

 33分頃から、再びピンチの連続。何度もタッチラインには逃れるが、マイボールに出来ない。そして36分、ミドルレンジからMF梅田にシュートを決められ、均衡が崩れる。

 失点直後に、角田を下げて長田を投入。平井が危ないファンブル。ようやく盛り上がりを見せたスタジアムの雰囲気に呑まれたわけでもあるまいが。40分には松井に代えて久しぶりの冨田。大分も疲れの見える松橋を下げて、元サンガの佐藤一樹を入れる。

 終盤サンガは1点を取るために積極的に仕掛ける。だがロスタイムも残りわずかになった頃、中盤でのパスミスから大分にボールを奪われ、最後は佐藤一樹にだめ押しの3点目を奪われる。振り返ると、つい数秒前のゴールが、無数の光点となって繰り返されている。そして長い笛と歓声。

 沈黙。形式的な拍手。緊張の糸は切れ、ただ数十人だけがスタジアムの歓喜から取り残されている。何をするでもなく動かない者、ゆっくりと帰り支度をする者、敗因について語る者。

 スタジアムの座席を色分けして染め出された「OITA」の文字がすっかり見えるようになった頃、サンガサポーターも三々五々スタンドを後にする。通路への階段の、何と急に思えることか。しばらくスタジアムの写真を撮った後、シャトルバス乗り場へと歩く。降りたときよりも遥か遠くに乗り場がある。石を蹴り蹴り、どこまでも続くのではないかと思えるような緩い坂道を黙々と歩く。どうやら大半の観客は捌けてしまったらしく、乗り込んだバスも客は20人といない。帰り道はさすがにやや混んではいるものの、およそ20分ほどで大分駅近くに到着。

 フォーラス、パルコと時間を潰し、小さなカフェテリアでピザを肴にビールを飲む。その後、定食屋で丼物をかき込み、駅へ。ホームに出ると、サンガサポーターが5〜6人。知り合いと少し雑談し、寝台に潜り込む。

 今日の出来事をまとめて書こうとするが、どうにも筆が、いや指が進まない。あきらめて本を読む。下段のおばさん2人連れがぼそぼそと話す声も、近くで昼間の試合について語る声もいつしか消え、車輪とレールの奏でるリズムだけが響く。明かりを消し、目を閉じる。まだ九州の中だろうか。目覚める頃には、一体どこにいるのだろう。



2001 May 25

 シンクロニシティ? 予知夢? 詳しくはここに書きませんが、あれは偶然なのだろうか? 最近はほとんど意識の外にあったのに。と言っても、そんなに妙な事ではないのですが。夜中に見た夢と現実の奇妙な符合、というだけのことなのです。

 夕方、ようやくテープ起こし。1人分しか無いので、すぐに終了。写真も掲載しないので、楽なことは確か。でも、1人だとやはり寂しいものがある。大分ではどこまで出来るだろう。3人、4人とお話しできたら良いのだけど。それもまた、自分次第。

 新潟戦のファイルに、小さな間違いを見つける。ページタイトルが「アルビレックス」になっていて「新潟」が抜けていただけなのだが。修正を済ませ、アップロードするのを頭の隅に留めておく。

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 更新作業を済ませ、夕食。たらこスパゲティに、三つ葉を2把入れたらさすがに多すぎた。残り物の処分とはいえ、4分の1で十分だ。

 10時20分、出発1時間前になってようやく準備完了。駅まで歩く。途中、コンビニでパンと飲み物を確保。11時には京都駅に到着。寝台特急富士は、14両編成でホームに滑り込んでくる。外から見たところ、混んでいるとは言い難い様子。12号車13番下段に潜り込み、一息つく。がくん、と列車特有の揺れが、過去の旅を思い出させる。しばらく本を読み、明かりを消す。連結部の軋む音、ポイントを越えるときの揺れさえも、どこか懐かしい。



2001 May 24

 今日もどこか落ち着かない空模様。そんな中、昨日の試合の録画を観る。川崎の選手はよく転んでいる。昔はサンガの選手があんな風だったなあ、と思ってみたり。そういえば、かつては雨が降ると、ピッチ上に大きな水たまりが幾つもあったのに、今は最上とは言えないまでも、ずいぶん良くなっている。スタジアムの管理サイドも、人知れず努力されているのだなあ、と改めて気付かされる。

 夕方、買い物がてら切符を買いに出る。京極のサカエから出ると、突然の雨。京都駅まで足を伸ばすつもりだったのだが、これ幸いと自転車を置いて三条のJTBへ。窓口の人は新人さんらしく、九州往復割引きっぷの手配に手間取っている様子。駅の窓口ですらたまに待たされることもある切符なので、パンフレットを眺めつつ横目で窓口をチェック。久しぶりの寝台車。何ということも無いのだけど、楽しみだ。



2001 May 23

 今日も雨。夜には止むとの予報だが、こんな天気では観客数も思いやられる。それ以前に、悪天候で話を聞くのは憂鬱で仕方がない。今年は雨にたたられっぱなしな気がする。試合中にあまり降られていないのが救いか。

 ようやく延長戦の録画を見る。あのPK、実に微妙。新潟サポの怒りもわかろうというものだ。でも、誤審ではない。ただ、審判への信頼感が無いと、選手も観客も試合を安心して委ねることが出来ないということだろう。

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 午後になってようやくテープ起こしを終える。それからhtmlと格闘。ファイルも増え、懸案の整理に取りかかる時期が近づいているようだ。しかし、階層化を進めるとなると、ファイルに記述したリンクも変更しなければならない。腰を据えてやり遂げなければ、また後で困ることになる。来週頑張ろう。

 ファイルをアップロードしたら、ノルウェー人からmailが届いていた。今日も来るらしい。辞書を起動し、急いで返事を書く。話すよりは楽だが、もどかしいコミュニケーションであることには変わりない。

 5時を過ぎて、ようやく準備完了。雨の止み間に部屋を出る。PHSを忘れたことに気付くが、戻るのも面倒なのでそのままに。とりあえず、なか卯で親子丼を注文、腹ごしらえを済ませる。食べ終えた頃にはまた雨。傘を差して四条まで歩き、阪急で西京極へ。

 電光掲示板の時計は、もう6時前を指している。遅くなってしまった。この雨でも、主なサポーターは既に集まっている。スタンド下で、ノルウェー人を発見、mailのお礼を言う。kyoto-inetのドメイン名が長いので、もっとシンプルな所を何とか、という話をしてくれたと思うのだが、英語力の限界でそれ以上理解できず。とりあえずmailにしてくれるよう頼んではみる。

 しばらく雨宿り。開幕戦でお話を伺った男性とお会いしたので、しばらくサッカー話。スタメン発表が始まったので、スタンドに戻る。DFには鈴木、熱田の位置には安を入れた模様。メンバーだけを見たらずいぶんオフェンシブな印象を受けるが、果たして好調エメルソンの突進を止められるのだろうか。

 試合開始前に、ダメもとでスーツ姿の若い人に声を掛けてみる。写真は断られたものの、気さくに応じて頂けた。今日は結局、1人だけ。雨に終始したことを言い訳にしてはいけないのだが、最低記録を更新したのは事実。後はゼロしか無い。大分では頑張ろう、と心に誓う。

 席に戻り、キックオフ。開始早々、両チームにチャンスが訪れる。特に、川崎のシュートは決定的だったが、幸運と野口の好クリアで難を逃れる。

 前半11分、川崎のDFラインに黒部がプレッシャーをかけてボールを奪い、そのままドリブルで持ち込みシュート。ゴール左隅に決め、早くも先制点を奪う。

 24分、中盤でプレッシャーをかけボールを奪い、素早く前線の黒部へ。1点目と似たような形でシュートを放つものの、GKに阻まれて得点ならず。今日のサンガは、中盤での守備がかなり良く機能している。エメルソンに仕事をさせないためには、ボールの供給源を絶つことが肝心だということがわかっているのだろう。

 26分、左サイドからのセンタリングに、エメルソンが今日初シュート。しかしボールはゴールマウスの上を越えて行く。

 34分、朴のミドルシュートは一旦DFに阻まれるが、良い位置にいた上野が、GKと1対1になりながらも冷静に決め、追加点を奪う。その1分後、右サイド深く切り込んだ黒部がマイナスのセンタリング、川崎DF陣を引きつけた上野がスルー。フリーの野口が、人数だけはいるゴールマウスの、がら空きの左側に落ち着いて決めて3-0に。野口の調子も、ようやく上昇機運か。

 41分、自陣でボールを受けた安が長い距離をドリブルで上がり、見事なミドルシュートを放つも、GKのファインセーブでゴールならず。結局前半は3-0で終了。ここまでは、等々力での川崎戦の時と比べて、エメルソンをフリーにするシーンが無い。正直、ここまで大きなリードを得て折り返せるとは予想していなかった。

 後半開始。川崎は選手を2人交代。序盤、何度か川崎に攻められるが、危なげなく切り抜ける。その後は川崎ボールとなっても決定的場面は見られなくなる。

 後半14分、松川からのパスをペナルティエリア内で受けた黒部が再び松川に出し、それをフリーでシュート。しかし、川崎GKが右足一本で阻みゴールならず。その1分後、左サイド野口からのクロスを上野が足で合わせるが、ボールは高く浮いて得点には至らず。

 19分、サンガの選手数人にプレッシャーを受けながらも、エメルソンがグラウンダーのミドルシュート。やや難しいバウンドとなったが、平井が一度弾きながらもキャッチ。直後、川崎陣内で黒部が倒されたプレーに、A南から大ブーイング。主審はプレーを止めなかったものの、川崎の選手が仕方なくボールを外に出す。今日は2000人と入っていないだろうが、サポーターのプレッシャーもチームに味方しているようだ。

 23分、右サイドの黒部の突破からチャンスが生まれ、朴がゴール正面からミドルシュート。ゴールポストに跳ね返されたところを黒部が狙うが、最後は川崎DFに阻まれる。

 29分、右サイドから安が巧みなドリブルでペナルティエリアまで進入し、松川にパス。が、シュートは大きく浮き上がる。松川はここで長田と交代。その後も安のドリブルは冴え、幾度もチャンスを作る。

 32分、センターサークル付近から佐藤が大きくゴール前へフィードし、それを黒部がバックヘッドで合わせる。ボールはGKの頭上を超えてネットを揺らし、だめ押しの4点目を奪う。

 36分、石丸に代わって角田が初登場。A南とは反対側にいることや、時間が短いこともあって余り印象には残らなかったが、無難にデビューを遂げた模様。38分には、上野を下げて松井を投入。完全に逃げ切り体制に入る。

 そしてタイムアップ。4-0という、望外の大勝。内容も結果も満足できる、今季一番の好ゲームだったと言い切っても良いのではないか。2時間雨に濡れた甲斐があった。

 帰り支度をしていると、新潟でお会いしたカップルに声を掛けられる。職場でうちのページを見てから来られたとのこと。こういうちょっとした出逢いが嬉しい。

 雨は一向に止む気配も見せず、だらだらと駅に向かう。京都駅に向かうバスが無いかと探したが、見つからない。大分行きの切符は、明日買うか。阪急に乗り、烏丸で下り、コンビニに寄って歩いて帰る。3連戦の2戦目も終わり。中2日で大分か。これが終われば2週間の中断。暇人のくせに、一息つきたい、なんて思ってしまう。せめて毎日食事を作って、web siteをメンテナンスして、どこかに歩いて行こう。


2001 May 22

 雨音は続き、冷たく湿った空気が窓辺から部屋の中をうかがっている。起き上がれず、もぞもぞと身体を動かす。やや遅めの時間にゴミ回収車の音が聞こえてくる。だがゴミ出しの努力を放棄。怠惰を引きずったまま、ようやく立ち上がる。

 昼を過ぎて、朝食。熟れすぎたキウイが、危うい芳香を漂わせる。雨は降ったり止んだり。どこに行くでも無く、起きた状態のまま、部屋の中。ともかく書かねばならず、録画を見る。しかし集中しているとはとても言えず、逃避の合間に画面を見ていると言った方が正しい。

 夜中までに、何とか90分間の録画を見終える。オフサイドフラッグは、一瞬だが確かに上がっている。でも、あれは誰の位置を見ているのか判然としない。微妙かつ、曖昧な旗。J2は審判に泣かされる、とはよく言われるものの、先日のPKの判定も含めて、ホームチーム/アウェイチームとも困惑するような判定をされると、どうしようも無い。まだ“ホームディシジョン”の方が、納得のしようもあると言うものだ。

 深夜、久しぶりにVOYAGERの放送をリアルタイムに見る。題材はタイムパラドックス。ST的な強引さはあるものの純SF的なネタで、楽しめた。先送りは良くないのだけど、延長戦は明日の朝チェックしよう。



2001 May 21

 スマップのメンバーになった夢を見た気がする。変なの。

 帰宅してmailをチェックしたら、盛田さんから誤字の指摘が届いていた。信濃川河畔で書いた部分だろうか。「帝国」を「定刻」に修正。ありがとうございました。その後、新潟戦を観る気になれず、W杯予選番組とフォーミュラニッポンの録画を見る。気持ちに“張り”が無い。昨日を引きずったままだ。

 夜になっても何もする気が起こらず、だらだらと、本当にだらだらと過ごす。しばらくweb browse。真夜中にコンビニ。最近にしては珍しい行動。焼きそばや雑誌を買う。ビールを開け、喉に流し込む。美味くもなく、不味くもない。外界の刺激を感じとる力が落ちているのか。いつもは見ないようなサイトをだらだらとbrowse。いつしか雨音が聞こえてくるが、暑いので構わず窓を開け、寝る。何も無い1日が終わる。


2001 May 20

 バスは6時前に新阪急ホテル前に到着。地下鉄にもすぐに乗ることが出来て、一旦帰宅。荷物を置いて、な か卯へ。たまに食べる納豆定食が、やけに美味しい。

 午前中に、新潟戦を見てしまおうと再生ボタンを押す。前半10分辺りまでは覚えているのだが、次に気が付い たら後半の終了間際。2時間近く寝てしまったらしい。不覚。

 午後からは所用で作業できず。色々あって、かなりへこむ。良いことと悪いことは、交互に来るのか。



2001 May 19

 窓の外が明るい。眠い目をこすり、腕時計を見る。午前4時半。わかってはいるが、5月の朝は早い。無理に目を閉じ、身体を休ませる。バスは快調に走り、定刻よりずいぶん早く新潟に到着。乗客の大半は新潟駅前で下車、終点のバスセンターでは3人だけが降りる。

 とりあえず、地図を見る。海がそう遠くないことがわかり、北に向かって歩く。途中、ロイヤルホストで朝食。横浜で朝を過ごしたガストと比べると、明らかに割高。ちょっと失敗したか。粘っても仕方がないので、mailをチェックし、少しweb browseして30分ほどで店を出る。

 しばらく歩くと、意外なことに坂道になる。住宅やビルの建つ小高い丘を歩いていると、東京の郊外にいるような錯覚に囚われる。今日は授業があるらしく、小学生たちが連れ立って歩いている。交差点で見守るお母さんの姿。その先には松林。切れ間から海が見える。

 防風林を抜けると、目の前には日本海が広がる。海岸はテトラポットで固められ、護岸工事も進められている。警備の人に断って、浜辺へ下りる。犬を連れた女性、1人で歩く人。工事現場の作業員を除けば、人の姿は少ない。砂は白くて目が細かく、足を踏み出すごとに数センチ埋まるような感じで歩きやすいとは言えない。でも奇麗だ。海水も予想以上に澄んでいる。見上げれば、旅客機が爆音を轟かせながら小さくなっていく。真夏には賑わうのだろうな、と想像しながら、丸っこい波の写真を撮る。

 8時半、缶コーヒーを飲み終え、テトラポットを下りる。PHSを砂に落とし、慌てる。落としどころが良かったらしく、無事なようだ。再び防風林のある公園に戻り、小道を歩く。坂口安吾や北原白秋の句碑があり、しばし眺める。

 公園を出て、住宅地の中を抜け、陸上競技場へ。いわゆる国体規格の造り。今日はねんりんピックのマラソン大会らしい。中には入れそうも無いので、周りをぐるりと歩きながら、写真を撮る。周辺には、ワールドカップ関係の看板こそわずかにあるものの、アルビレックス新潟のホームグラウンドを想起させるものは無い。ここで試合を見ることはあるのだろうか?

 信濃川の河川敷で、日記を書く。いつしか雲が広がり、後ろのグラウンドからはマラソン関係の連絡事項が聞こえてくる。一段落し、街を目指して歩いていたら、ぽつりぽつりと雨粒が落ちてくる。傘は無い。とりあえずマクドナルドに入り、アイスカプチーノとアップルパイを注文。雨足は次第に強まっていく。さて困った。スタジアムまで歩こうかと思っていたのに。

 新潟駅まで歩き、シャトルバス乗り場を探す。掲示が無く、迷うこと数分、案内係の声がようやく耳に入り、雨を避けながら急ぐ。12時10分発のバスは1人だけ立っていて、後は全員座れている。床が木張りだ。道は混んでおらず、15分ほどで競技場に到着。

 雨の中、小走りすること数分でビッグスワンに到着。真新しい白い屋根が、厚い雲の下でも眩しい。ゲートを抜け、アウェイ席を探してぐるりと一周する。ピッチまではやや距離があるが、神戸ユニバー程度には見られる。何より、こんな雨でも屋根のおかげで濡れずに済むのが有り難い。大型ビジョン下に到着。まだ数人しか来ておらず、とりあえず横断幕張りを手伝う。しばらくして、コアサポの一部が到着。その更に後、アウェイバス組も到着、一気に賑やかになる。

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 正直見たことのない大観衆が、次々と座席を埋めて行く。見るからに動員のかかったような一団もあるが、多くは普通の家族連れやグループのようだ。ひどい雷雨にも関わらず、2階席も次第に人が増え、キックオフの時間が近づく。幸い雨は30分ほど前に止み、京都サポが先んじて前の方へ移動。新潟サポもそれを見たからか、ピッチ近くに前進。エール交換。来賓の挨拶。こけら落としの儀式が進む。議員の挨拶が鼻について仕方がない。

 紙吹雪が舞い、キックオフ。ソーヴィシュは怪我で石丸がスタメン。FWは上野と黒部の2トップ。立ち上がり、京都ペースで試合は進む。新潟も中盤でのチェックから前線にボールを繋ごうとするが、精度を欠いてチャンスには至らない。それは京都にも言えることなのだが。

 19分、やや緩やかな展開から、ペナルティエリア内でパスを受けた黒崎が、3人に囲まれながら振り向きざまにシュート、ゴール左隅に決めて先制点を奪われる。新潟イレブンに手洗い祝福を受ける黒崎。ベテランの技ありと言うべきか。

 23分、新潟陣内での競り合いから、最後は石丸がシュートを放つが、ディフェンダーに当たってGKにキャッチされる。しかし1分後、ペナルティエリア内でラストパスを受けた上野が、一度はDFのタックルで倒れながらも、無理な姿勢から足を出し、ボールはゴールへ。アウェイ側スタンドからではよく分からない、オウンゴールと見まがうばかりの得点。

 28分、新潟のコーナーキックから、再び黒崎に頭で決められ、2-1に。人数は対応しているのに、頭一つ抜け出されてしまった。全体的な守備は破綻しているわけではないので、ペナルティエリア内の対応の悪さが気になって仕方がない。

 39分、新潟ゴール前でボールを回すが、シュートには至らず。攻められているわけでもないのに、シュートを打たなければ点は入らないのだが。前半はこのまま、2-1で終了。

 ハーフタイム、隣で応援していたカップルに声を掛けてみる。男性はものすごく声量のある方で、羨ましいほどだ。彼女の方が、オレンジ色の服を着ていたので新潟サポかと思ったら、雨なので仕方なく現地購入したとのこと。失礼しました。そりゃそうだよなあ。

 後半開始。無得点に終わった黒部に代わって安。早速左サイド深く切り込み、野口にパス。シュートを放つもGKに押さえられる。が3分、自陣から熱田が前線に長いアーリークロスを上げ、走り込んだ上野がDFと競り合い ながらもゴールを決め、同点に追いつく。

 9分、大嶽にイエローカード。累積4枚で、次節の川崎戦は出場停止。今のDF陣では好調エメルソンを止められるかどうか怪しいのに、控えのメンバーだとどうなるのか。少し覚悟が必要かもしれない。

 15分、カウンター気味にドリブル突破した安がペナルティエリア深く切り込むものの、上野へのパスを選択、DFに阻まれて得点ならず。コースがあるかどうかギリギリのところだったろうが、シュートを打って欲しかった。

 19分、一連の攻撃を、最後は熱田が鋭いミドルシュートで締めくくり、サンガ勝ち越し。

 27分、28分と、平井の好セーブが続く。新潟も選手を2人交代、積極的にシュートを打つようになった故か。

 42分、セットプレーから最後は松川がシュートを放つも、バーの上を越えて行く。しかしその1分後、センターサークル付近からの放り込みを、新潟FW氏原がバックヘッドで合わせて、ボールはゴールに吸い込まれる。しかし、線審が一瞬フラッグを掲げていたのは確かに見えた。が、判定はそのまま。京都サポからは誤審の声があがるも、スタジアム全体から響く大音響――3万人余りの歓声――にかき消されてしまう。

 そして90分が終了、延長戦に突入。雲間からいつしか西日が射し、スタンドとピッチを染めている。安を下げて松井を投入。これは意外。

 立ち上がり早々、左サイドからの決定的なセンタリングに合わせられるが、DFが辛うじてクリア。その後も新潟が何度もチャンスを作り、その度にスタンドは沸き立つ。が、フィニッシュの精度が欠けていて救われる。

 延長前半6分、松川に代えて初登場の長田が入る。早速シュート、しかしジャストミートならず、GKがキャッチ。新潟はペナルティエリア近くまで進入してシュートするのに対し、京都はやや遠目からしか打てない印象がある。危ないシーンを何度も切り抜け、どうにか延長前半を終了。

 延長後半。選手達の動きにも疲れが目立ち始め、スペースが増えてくる。4分、大嶽、平井と抜かれて決定的 な状況になるが、佐藤のプレッシャーでラストパスを出させない。

 7分、ゴールほぼ正面から熱田がFK、壁に触ってコーナーキック。しかし得点には至らず。新潟のファウルが増えるに従いFKの場面も増え、何度も惜しい場面が繰り広げられる。

 そして引き分けを覚悟し始めた延長後半14分、野口のクロスに反応した熱田が、ペナルティエリア内で新潟DFに挟まれる形で倒され、PKを得る。この時間帯での微妙な判定だけに、ゴール前はしばらく揉め続ける。意外にもキッカーは大嶽。GKもよく反応したものの、ボールはその指先をかすめてゴール左隅に。今季初のVゴール勝ち。

 静まり返るスタジアムと対照的な京都サポーター。新潟サポーターの席からは、何かが投げ込まれている。無理も無い。ビッグスワンのこけら落としという重要な試合で、中途半端なジャッジを繰り返され、あげくの果てにPKのVゴール負けという最悪の展開なのだから。

 試合終了後、後ろで応援していた年配のご夫婦に声を掛けてみる。写真の掲載は断られたものの、お話を伺うことは出来た。確かに審判が一番怖いです、ハイ。話し終えて振り返ると、あれだけいた大観衆もほとんどスタンドから消えてしまった。でも、面白い試合――お客さん的視点からすればだが――であったのは間違いない。10人に1人でも次の試合に来てくれれば、新潟の観客動員は増えることだろう。入れ物さえあればどうにかなる、という事は無いのだが、もし仮に京都に新しいスタジアムが出来たとしたら、今のメンバーでこれほどの観客を呼べるだろうか。

 スタジアムを出る。シャトルバスを待つ長蛇の列に加わる気は起こらず、駅まで歩く覚悟を決める。彼方に見えるビルを目印に、公園内の道を歩く。途中、少し不安になってPHSの位置情報サービスを利用。しかし、ダウンロードした地図が粗く、道路の詳細を読み取るには不足だ。やはり、自分の勘を信じなければ、と気合いを入れ直し、右手の視界に鳥屋野潟の水面を入れながら、人気のまばらな道を歩く。15分ほど歩いただろうか、ようやく幹線道路に出る。道は渋滞気味で、混んだシャトルバスは歩くのと大差無いスピードで走っている。駅に辿り着く頃には流石に車も流れだし、立て続けに数台のバスが到着する。250円は節約できたけど、結局は大差無かったか。

 新潟駅構内のプロントで休憩。1人でビールを飲む。その後、バスターミナル方面に移動、ケンタッキーフライドチキンで出発までの時間を潰す。出発10分前になり、店を出る。バスセンターには10人足らずの乗客が列を作るでもなく集まっている。ほどなく2台のバスが到着。窓際の席に腰を落ち着ける。新潟駅前でかなりの乗客が乗り込んで来たものの、結局最後尾の数席は空席のまま、バスは一路京都を目指す。高速バスにもだいぶ慣れたのか、座席を倒し目を閉じると、いつしか寝てしまったようだ。3連戦の最初が、ようやく終わろうとしている。



2001 May 18

 午前中だというのに、屋上からの熱がダイレクトに伝わって、暑い。風が吹き込むと、5月の爽やかさを感 じることが出来るのだけど、どちらかといえば、一足先に初夏に迷い込んだ気がする。

 何となく、web browse。寝台特急のページを見ていたら、あっと言う間に1時間が過ぎてしまう。危ない。車内設備が網羅されていて、とても興味深いサイトだったのだが、勝手にBGMを鳴らす仕様が興ざめ。思わず、システムのボリュームを0にする。

 午後に、肉じゃがを作る。暑い。一通り煮上がったところで火を止め、鍋を置いて外出。色々と買い物を済ませて戻る。ひどく腹が減ったが、もう一頑張り。味噌汁を作り、トマトを切って更に並べ、ようやく遅い昼食。もう夕方と言ってもいい時間だが、昨日に引き続いて少々ずれ気味だ。味付けは、最後に入れた醤油が少し多かったが、まあ許容範囲内。久しぶりに作った割には美味しい。モズクのたれが、予想よりも“出汁”っぽい。もう少し酸っぱいのが食べたかったのだけどなあ。ともあれ栄養を摂ることができて、ようやく落ち着く。

 あっと言う間に夜。明日の今頃は、新潟の街。どんな顔でいるのだろう。さあ、出発だ。



2001 May 17

 9時頃目が覚める。風はさわやか、日差しは強い。朝食に、去年貰った缶入りの羊羹を切る。缶の縁で、わずかに指を切ってしまう。数ミリの傷口から赤い血がにじみ出る。栗羊羹は意外と甘さが控え目で、悪くない。早めに食べてしまわなければ。

 昼近くになって、作業再開。写真の補正が、段々わかってきたような気がする。初期のデータを修正したい。中断期間中に、頑張ってみるか、なんて思ってみたり。何とか完成、serverにアップロード。

 一息ついて、シャワーを浴びる。米を研いで、洗濯機を回す。昨日受け取れなかったフィルムのためにメディックへ。ちょっと頭を下げられる。そこまで困っていたわけではなかったのだが。ローソンで、新潟ビッグスワンのチケットを購入。2,200円はJ2としては高い。でも、器からすればそうでもない。微妙な値段。あとは試合の中身次第か。サカエで少し買い物をして、帰宅。

 夕方も近づき、ようやく昼食。レトルトカレーにピーマンと鮭フライを追加。トマトを切って食べる。昼間がだんだん暑くなってきた。夜はまだ涼しいけど、その変化に身体がまだ順応していないのがわかる。身体を動かして、季節の物を食べて、徐々に慣らさなければ。

 夜、時刻表を眺める。考えれば考えるほど、山形は遠い。一応、使えそうなルートの目処はついたのだが、ちょっと面倒な、疲れそうな予感。まあ、実際に行ってみないとわからないのだが。一般論として、どこに行くにせよ問題は帰りの行程だよなあ。駅・ターミナルまで何分、という実体験に基づくデータが足りないのが、パラメータを埋めきれない原因だ。特に大分や新潟の新しいスタジアム、山形や甲府、水戸のどこにあるかよく分からない(失礼)競技場が問題だ。いずれも、シャトルバス等の使い勝手が未知数で、時間的な余裕を多めに見 積もらないと怖い。

 新潟サポのweb siteを覗いてみる。うーむ、京都より大人しいのか>新潟サポ。観客は多そう。盛り上がる試合になってくれることを祈る。大分関係のサイトは“石崎ショック”の真っ只中。他チームのサポーターからの同情・激励の書き込みが多いのがとても印象的。それにしても、鳥日新聞は面白い。Bookmarkに追加。


2001 May 16

 近鉄のソフマップで、新しいiBookを触る。真っ白で、プラスチッキーで、バッテリが抜かれていたせいもあるけど、少し軽い。隣のPBG4と比べれば、価格の差は明らかなのだけど、それが10万円分あるかどうかは、見る人の価値観にかなり依存すると思う。大抵の日常作業には不足のない速度はあるが、PBG4を日頃触っている身からすると、ほんのわずかだが“遅れ”を感じてしまう。すぐ慣れる程度のそれではあるが、MacOS Xへの移行を考えたら、少し不安があるのも正直なところ。でも買ってきたままの状態で使うのなら、十分か。何度も書くけど、PBG4の前に新しいiBookを見ていたら、悩むこと必至だ。果たして、どちらを選んだだろうか。

 旭屋書店で立ち読み。バスの座席表を見たかったのだけど、在庫が見つからない。消化不良のまま、歩いて北上。暑い。四条のジュンク堂でも探すが、これまた見つからず。あきらめて、新京極のサブウェイで食事。サカエで夕食の材料を買い、メディックに寄る。昨日預けていたフィルムを受け取ろうとするが、まだ届いていないとのこと。30分待てば到着するらしいのだが、この気候で肉や豆腐を持っているとそういう訳にも行かず、とりあえず家路を急ぐ。

 夜、ようやくテープ起こしに取りかかる。日本語は楽だ。もっと早めに手を付けないと。最近は日記の更新も手抜きがちだし。他所のサイトを毎日読んでいる自分の経験からしても、読み手は書き手側の更新頻度に割と敏感だと思うので、手を抜いたらすぐにばれてしまう。悪い方に慣れてしまうのが、一番怖い。来週はまた、1週間に3試合のハードなスケジュール。気を抜かずにやらなければ。



2001 May 15

 窓を開けたまま寝た割には、あまり寒さを感じない。もうそんな季節になってしまったということか。朝日で身体がどんどん温まり、目が覚める。起動したままのPBG4も、日の光で熱い。

 午前中はだらけ気味。午後になり、ようやく昨夜の食器を洗い、コンビニへ。昼食を済ませ、日記を書いていたらサンガ後援会事務局から電話。アウェイバスは満席とのこと。さて、新潟へはどうやって行こうか。やはり早めに申し込まないとダメだなあ。川崎戦は運が良かったのだと心に留めておかなければ。

 検討の結果、また高速バスを選択。空席を照会すると、残り僅かとのこと。慌てて河原町まで出て、近畿日本ツーリストで乗車券を買う。手数料が210円。JTBは315円だったから、ちょっとお徳だ。アウェイバスの2倍ぐらいはかかってしまっただろうか。痛いなあ。自分の行動の遅さが招いたことだから、仕方ないとのだけど。鳥取は早めに押さえよう、と反省。



2001 May 14

 目が覚めたのは昼前。アウェイの後は疲れる。夜行バスほどではないにせよ、ある程度の距離を移動すると、交通機関や移動時間に関係なく、体力は消耗するものらしい。

 昨夜のF1を見ようかとビデオテープを巻き戻し、再生。しかし、画面は真っ黒なまま、時折ノイズが走るだけ。チャンネル表示が外部入力になっている。ショック。また録画に失敗したのか。1週間で2回もやってしまうとは、我ながら情けない。あーあ。

 サンガ後援会事務局に、アウェイバスを申し込むFAXを送信。初めてFAXソフトから送信したのだが、本当に届いたのだろうか。席の空き以前に、そっちの方が心配になる。



2001 May 13

 どうにか起きることが出来て、3時過ぎから準備開始。webを巡回。MacWireの長い記事は、iCabのアーカイブファイルに落とす。新幹線の車中で読もう。髭を剃り、シャワーを浴びて朝食。ぼやぼやするうちに時間がどんどん無くなってくる。急いで支度、4時45分に出発。

 よく晴れた空は、辻を下がるごとに明るくなっていく。夜遊びに疲れた姿がちらほら。5時前、四条烏丸に到着。地下に降りると、電車到着のアナウンスが聞こえてくる。改札を抜け、階段を駆け降りる。ギリギリセーフ。5時2分発の始発を、5分発と勘違いしていたので危なかった。

 夢うつつな空気を乗せて、電車は走る。桂で朝日が昇る。茨木あたりから少しずつ乗客が増え、淡路では立つ人も。南方に到着、地図を見て、新御堂筋沿いに歩く。24時間営業のスーパー、サウナ、重そうなコンビニ袋を提げた、どこかの店の店員。10分ほどで新大阪駅に到着。

 指定席は案の定埋まっていて、自由席へ向かう。始発から2本目、自由席はガラガラだ。1号車の一番後の席に荷物を置き、自動販売機でお茶を買ってから腰を落ち着ける。NIFTYに接続、その後webをチェック。数分後に発車。電波が途切れる。やはり新幹線だとハンドオーバーが辛いのか。まあ、走行中にヘビーなことをするつもりも無いのだけど。

 落としておいたMacWireの記事を読み、日記を書く。レールスターは揺れも少なく、快適。京都から出てくれれば便利なんだけどなあ。岡山、広島と乗客が増える。車内が何故か暑く感じられ、汗をかく。外の空気が欲しい。

 新幹線は定刻通り、博多に到着。腹が減ったので、飲み屋の朝食バイキングを食べる。肉じゃがやイワシの生姜煮の味付けが甘めだったり、味噌汁が麦味噌だったり、焼酎のボトルキープが並んでいたり、“おばんざい”とはどこか違う、鳥と野菜の炒め物が大皿に盛られていたりと、そこかしこに九州を感じる。

 10時過ぎの快速で鳥栖へ。5カ月前に来たときには、山の頂は白かったのだが、今日は日差しが強くて暑い。しかし、空気は乾いているので不快感は無い。メインゲートに到着。だが、観客は誰も並んでいない。まさか日時を間違えたか、と不安に襲われながらアウェイ側スタンドへ向かう。すると、いつものサンガサポが20人余り階段に群れている。さすが、早い。鳥栖サポに数で勝てるのではないかという、どう考えても無茶な想像が浮かぶ。

 予定時刻の11時になっても、ゲートは開かない。誰かが、鳥栖は標準時よりも30分遅いのだと茶々を入れる。あるチケットには11時半開門、と書かれているので、ローソンチケットの間違いなのだろう。そうこうする間にもサンガサポは三々五々集まり、入場。

 真面目な話、鳥栖サポの出足は遅い。仙台と比較してはいけないような気さえしてくる。横断幕を張り終えた頃、鹿児島からのサンガサポが到着。中ぐらいの旗を配り、お弁当を食べ始める。初めて見るせいもあってか、どこかノリの違いを感じる。それにしても鳥栖スタジアム。豪華ではないが、立派なハコだ。3階席に上がると、その高さと下から見上げたときのコンクリートの材質感に少々不安を覚えるが、急なスタンドは、フィールドを見やすいことこの上ない。ゴール裏は立見席。メインとバックスタンドは屋根付き。良いバランスだ。満員 になったらトイレその他が不足しそうな気もするが、きっとそうはならないというのが皮肉と言えば皮肉ではあ る。

 場内を少し歩き、写真を撮る。小学生の一段が、バックスタンドへと向かう。すれ違いざまに「せめて勝ち点が取れたらいいなあ」と話すのが耳に入る。子供は残酷なくらい正直だ。

 良く言えば作為的な盛り上げが少なく、悪く言えばテンションが余り上がらない状態でキックオフ。立ち上がりから互いに攻めはするものの、スローペースでの展開。鳥栖は繋ぐサッカーを志向しているのか、放り込みに終始することなく、サイドからセンタリングを上げる形にしようとしているように見受けられる。しかし、縦に速い選手がいないのか、あまり怖くはない。とはいえサンガのディフェンス陣、時々ヒヤリとさせられるシーンも。だが、こんな相手に負けてはいけないだろう、との思いも強まる。しかし点が入らない。ゴール前でのFKも不発。

 22分、松川のゴールでサンガ先制。遠くて詳細はわからなかったが、オフィシャルサイトの情報によると、上野とのワンツーで突破し、冷静に決めたとのこと。追加点が欲しかったが、前半はシュート数もあまり多くなく、少々消化不良のまま終了。控え室に戻る選手達の影が小さい。試合開始前に水が撒かれていたものの、ピッチ上は相当暑いに違いない。

 ハーフタイムに、鹿児島から来た親子連れに声を掛け、快く応じて頂く。やはりと言っては何だが、京セラ関係者とのこと。今年は鴨池での試合が無いらしいので、数十人でバスを仕立てて来られたそうだ。後の席で上野の一挙一動に歓声を上げていたグループは、やはりアビスパサポ。でも声を掛ける。かつて在籍していた選手を今でも応援し続ける姿勢には頭が下がる。サンガの印象を尋ねると、当たりが弱い、フォローが少ない、とのこと。アビスパサポだと余計にそう思えるのだろうなあ、と妙なところで納得。

 後半開始。12分、鳥栖は中盤の選手をFWに交代。しかし4分後、熱田のFKを上野が頭で合わせ、追加点を奪う。振り返れば、後ろのグループも狂喜乱舞。手を挙げて挨拶する。今日も上野は献身的で、前線でのポイントになっていた。

 しかしその数分後、コーナーキックから鳥栖の佐藤に1点返される。少し嫌な予感が脳裏を過るが、ロングボールを受けた上野がペナルティエリアに切り込み、鳥栖DF陣が溜まらずファウル、PKを得る。サンガサポからは黒部コール。本人は野口に目で合図し、ペナルティアークへ。それを落ち着いて決め、3-1に。

 黒部はここでお役御免、安孝錬と交代。安は独特のドリブルと切り返しでペナルティエリアまで侵入するものの、フィニッシュが決まらず追加点――現時点での首位に立つかもしれない貴重な得点――を奪えない。36分、ソーヴィシュを下げ、石丸を投入。再び局地的に沸き立つ後ろの席。確かに、不安定なピオトルよりは安心して見ていられる。運動量の落ちる後半にはなおさらだ。

 41分、上野→松井。松井はそのままトップの位置に入った様子。だが、どうしても走力の無さが気になってしまう。テクニックは一級品なだけに、順調に成長してもらいたいとしか言い様がない。鳥栖のシステムも破綻し、サンガが何度も波状攻撃を掛けるものの、あと一歩のところで点が取れない。相変わらずではあるのだが。時計が見えない状態で応援を続け、いつしかタイムアップ。結局、3-1で勝利。

 最後に前の席の人に声を掛ける。京都から来たサポーターグループの方で、名刺を頂く。少し疲れたが無事終了、荷物をまとめ、スタジアムを後にする。

 鳥栖駅から10人近くが連れ立って、快速に乗る。疲れからか、いつしか会話も減り、みんな目を閉じるか携帯電話とにらめっこしている。得失点差は同じ、直接対決の結果で仙台が首位、京都が2位とのこと。まあ、まだまだ先は長い。

 博多駅に到着、一行は帰りの指定席を押さえて街に繰り出し、自分1人帰路につく。売店で食べ物とビールを買ってホームに上がると、自由席には長蛇の列。30分遅れを覚悟して、次の新幹線に並ぶ。と、以前お話をお願いして以来、顔見知りになった方が現れる。指定席は取ったものの、早めに帰ろうと思ってやって来られたそうだ。名古屋行きのひかりが到着、ガラガラの車内で席を確保し、雑談しながらビールを開けると出発。

 時々、PHS経由での接続を試みるが、走行中はやはり無理がある。ネゴシエーションで転けるか、接続しても無反応になってしまう。いくら性能が上がったとはいえ、時速100kmを越えると辛いだろうなあ。ましてやトンネルの多い山陽新幹線、少々酷だったか。それでも何とか停車中にオフィシャルサイトとGRP掲示板、日本代表ニュースに接続。日記のデータが揃う。

 ついでなので、写真のデータもPBG4に取り込み、見てみる。最後のコマは、ちょっと露出オーバーになってしまった。カメラの液晶画面で見ても、日中だとさっぱりわからないから困る。まあ、何とかなるか。ふと窓の外を見るとライトアップされた姫路城が見える。

 30分ほどで新大阪に到着。新幹線を降り、南方駅へ歩く。普通で淡路まで行き、快速急行に乗り換えて烏丸へ。午後9時半、帰宅。KBSの中継録画を少しだけ見る。日帰りの旅がようやく終わる。


2001 May 12

 突然夜の街に怪獣が現れる夢を見た後に、目が覚める。子供みたいだ。

 明日のテンプレートを準備。鳥栖戦かあ。もう一度時刻表をチェック。やはり始発の阪急で南方まで行き、歩いて新大阪、6時25分のレールスターというのが最適と見た。起きられさえすれば、大丈夫だろう。スペインGPを何とか見終わり、オーストリアGPを録画予約。鳥栖戦はパス。早く帰れたら見られるだろうし、遅ければF1を録り損ねてしまう。割り切らないと。

 夕暮れの中、みなみ会館へ。何とか入れ換えに間に合い、入場。新しい椅子は、現時点で京都一のクオリティ(主観モード)。座席自体も背もたれが高く、腰のサポートもしっかりしたセミバケットシート(は褒めすぎか)で快適。何より(古い椅子の頃からそうだったけども)前後の間隔がゆったりとられているのが嬉しい。足を動かせるかどうかというのが、長時間座り続けるときの疲れ具合を大きく左右する、という事実を、最近の長距離移動で痛感している(特に高速バス!)ので、みなみ会館のスタッフには感謝する他無い。ホント、長い間お世話になっています。

 『花様年華』は、『恋する惑星』『ブエノスアイレス』の監督ウォン・カーウァイの最新作。1960年代の香港を舞台に、互いの夫・妻が不倫関係にあることに気付いてしまった男女の、切ない恋物語。決して結ばれることのないスリリングな距離感が、ますます冴え渡るクリストファー・ロイドのカメラワークで描き出されていく様は、映像自体が快楽だ。あのわずかにズレながら反復するショットの流れ! あいにく連れ(女性)には、“からみ”が無かったと不評。一体何を期待したのやら。



2001 May 11

 午後、金券ショップをチェック。新大阪―博多のひかりカルテットきっぷは、11,000円が相場か。カメラを持って歩くものの、これといった被写体が無くて、何も撮らずに九条通に至ってしまう。みなみ会館で、会員証を更新。招待券が4枚。6枚綴りの回数券と合わせると、1枚あたり700円の計算になる。A南の回数券価格よりも安い。RCS様々。

 京都駅を通り抜けて北上する。寺町のJ&Pには、まだNew iBookの見本は展示されていない。ちょっと期待したけどもう少し先か。ついでに、JRのCyberStationにアクセスして、新幹線の空席を照会。だいぶ詰まっている様子。喫煙席には余裕がありそうだが、煙に巻かれて3時間過ごすぐらいなら自由席で立っていた方がマシだ。金券ショップで新幹線チケットを購入。2枚で22,000円。モンベルやブックオフで時間を潰して、京極弥生座へ。

 夕方の回の『チキンラン』は、最終日とはいえ空いている。作品の技術的な出来は流石なのだが、いかんせん“ハリウッド映画”になってしまっている。別に悪くはないのだが、『ウォレスとグルミット』シリーズやその他の短編にあったような非アメリカ的(イギリス的)テイストが薄れて、世界市場を意識した“わかりやすさ”が前面に押し出されているのがどうにも鼻について仕方がない。楽しいことは楽しいのだけど、“観客を楽しませようとする提供者側の過剰な意図”を無視して楽しめないからだろうか。個々の素材は素晴らしいだけに、プロデュースの方法に引っ掛かっているのだと思いたいのだが。何だか、本編よりも予告編、それも『ツバル』という、ドニ・ラヴァン(!)主演のドイツ映画が気になって仕方なかった。見に行けるだろうか。

 映画館を出て、真っ直ぐ家路につく。久しぶりに目にする夕焼けが眩しい。今日の風邪は少し涼しくて、早春の名残りを感じる。振り返れば、東山の新緑が生き生きとしている。そう、今は5月だったんだ。



2001 May 10

 結局、今日までテープ起こしを引きずってしまう。お話を伺った皆様、遅くなってごめんなさい。英語のヒヤリングは骨が折れる。まあ、話の内容が大体分かっているのが救いではある。頭の中で勝手に語を補完してはみるものの、大意やニュアンスを誤解していないかどうか心配だ。とりあえず言い訳を冒頭に書いておく。英語は使わないと錆び付くなあ。聞き取り間違っていなければの話だけど、彼の"The shoot deals more."という言葉が印象に残る。英語的だ。



2001 May 9

 早朝目を覚まし、VOYAGERの録画に失敗したことに気づく。ショックでふて寝。

 今日は暑い。多分25度はありそうだ。先週の横浜が嘘のようだ。時折PBG4の冷却ファンが回って五月蝿い。脚の上に載せて使うのは、既に辛くなっている。熱暴走も心配だし、何か放熱対策を考えないと。

 ラジオから、きょう2時の気温が28.7度の声。暑いはずだ。本屋で時刻表を買う。ローソンに行き、鳥栖戦のチケットを購入。今年初めての冷やし中華も買う。帰って遅い昼食にしようかという頃に、突然の夕立。数分間で止んだが、こんな天気が続くなあと溜息。

 鳥栖までの足を検討する。正月以外に帰省する必要がある時には「往復割引きっぷ」をいつも使っているのだが、色々調べた結果、金券ショップで回数券を買い、新幹線と在来線を乗り継ぐのが安そうだという結論に達する。JRだけで片道2回乗り継ぐ形になるが、日帰りできるのは大きい。車中泊よりは楽だろう。土曜日までに確保しなければ。

 夜、テープ起こし。1人目は普通に終了。でも、英語に尻込みして後回しにするうちに、放ったらかしにしたまま寝てしまう。逃避だあ。



2001 May 8

 昨夜の続きで録画をチェック。オフィシャルサイトのマッチレポートと照らしながら、一昨日の日記を書く。パスタの昼食。その後、後半。モニタと液晶画面を交互に見て、目が痛い。疲れ目だ。きっちり目を休ませる日を作らなければ。夕方になり、ようやく録画を見終える。勝ったはいいが、課題も多い試合。でも、勝ったことが何よりの薬か。再び上位チームと対戦する頃には、調子を上げて欲しいものだ。

 ようやく髭を剃り、シャワーを浴びる。さっぱりした状態で昨日の分の日記書き。溜めてはいけないとわかっているものの、心の余裕が無いとなかなか書けないものだ。米を研いでから、今日の分の日記を書く。さて、日記だけでもアップデートしなければ。結局、こもりっきりの1日。各局のニュースで“引きこもり”が取り上げられているのが皮肉だ。何だかなあ。



2001 May 7

   ちょっと北大路へ。駐輪場に自転車を停め、地上に出る。L.L.Beanが少し模様替えされている。紫の雨具が欲しくて物色するが、値段と機能と色合いのバランスの取れたのはなかなか見つからない。最悪、オフィシャルのポンチョか。

 ミスタードーナツの並びに、いつの間にかフレッシュネスバーガーが出来ていたので、そこで昼食。東京では良く見るが、京都では初めてではないか。2時まではランチセットがあったのだが間に合わず、サルサバーガーとダイエットペプシを注文。質的にはモスバーガーの次、程度だろうか。基本的には値段なりの質になるのだなあと再認識。

 エスカレーターで上の階へ。携帯電話コーナーでマイラインのパンフレットを幾つか確保。端末の値札を見ると、やや高い印象。大垣書店でしばらく立ち読み、Numberをざっと全読。欧州フットボール特集なのだが、内容があまり頭に入らない。たまには買って、ゆっくり読みたい。時計を見ると、もう4時。1階に降りて食料品を買い込む。バッグが結構重い。

 烏丸通に出たあたりで、雨粒を感じ始める。紫明通の交差点で雨具を着て、一気に烏丸通を下る。昨日と同じように雨足が強まり、途中から御所の中を走り抜け、どうにか帰宅。

 夜遅くに甲府戦の録画を見始めるが、眠気には勝てずに中断。目覚まし時計をセットして、横になる。



2001 May 6

 8時、いや9時近くか、ともかく8時台には起きる。急いで朝食を済ませ、焦りながらテープ起こしと写真の加工。一旦シャワーを浴び、データをhtmlに落とす。アップロードが終わる頃には午後1時。危ない。5分で準備し、飛び出す。

 スタジアムには1時40分頃到着。ゲート付近では甲府サポが、スタジアムへのお誘いビラを配布している。思いはどこも同じ。いや甲府の方がより切実。スタンドは混んでいるかと思えば、そうでもない。フィールドでは子供の日向けのゲームが終わろうとしている。あの辺が戻って来ると違うのかな、と思いつつ席に着く。いつものご夫婦とご挨拶、サンドイッチを齧る。帰りのバスは無事走ったとのこと。

 2時頃からスタンド巡り。メイン寄りの家族連れに声を掛けるが断られる。続いてお父さんと息子さんの2人にお願いすると、話だけということでOKを頂く。聞けば、美濃部さんと同じマンションに住んでいたのが、応援のきっかけだという。息子さんの将来を期待しつつ、写真を渡す。次にトライしたお2人は、掲載を断られたものの、少々長話になる。結構興味深い話だっただけに、少し残念。まあ、こんな事もある。場内が込み合ってきたので、試合開始前はここまで。席に戻る。ビッグフラッグが出たり、ビラ配りをしたりと、サンガサポもお客を意識した活動が目立つ。こんな日には確実に勝ってもらわないと。

 キックオフ。立ち上がり、甲府の思い切った攻撃にばたつく。しかし前半6分、コーナーキックからの一連の攻撃を最後は黒部が頭で押し込んで先制!かと思いきやオフサイド。直後にカウンターを食らってヒヤリとさせられる。

 その後も、時折攻め込んでくる甲府の攻撃に、ディフェンスラインがもたつくシーンが何度か見られ、その度にスタンドからはブーイングが飛ぶ。攻撃陣も良い形を何度も作るものの、精度を欠いてゴールを奪えない。

 27分、左サイド深い位置から熱田がFK、それをフリーの大嶽が頭で押し込んで先制。ゴール裏が、歓喜と安堵とで満たされる。

 30分、ペナルティエリア左から熱田がFK、GKの前に黒部が上手く走り込み、足で合わせて追加点を奪う。

 32分、甲府DFの間でパスを受けた野口がそのままループ気味にシュート、惜しくもゴール右にそれる。最近あまり調子が良いようには見えないので、こういうプレーが復調のきっかけになってくれればよいのだが。

 41分、ハーフラインを越えて上がっていた佐藤が、前線へアーリークロス、それを再び黒部がヘディングで決めて3-0。意図したのか偶然か、ともかく滅多に無い素晴らしい得点パターン(失礼)。あるいは、前節の失敗が教訓となって活かされた形なのかもしれない。

 44分、サンガのゴール前で崩されかけるが、甲府のシュートミスに助けられる。ともかくも3点を取り無失点、という形で前半を終える。しかし、スコアほどには安心できない。

 後半開始。朴→石丸。甲府も2人選手を替えてくる。3分、左サイドから強烈なシュートを打たれるが、平井がパンチングでセーブ。その後も何度かペナルティエリア付近を脅かされる。少しぎくしゃくしている。

 10分頃からややスローな展開。15分、甲府はFWを交代。17分、甲府DFのバックヘッドを松川が拾い、GKと1対1でシュート、しかしキャッチされる。倒れ込む松川、頭を抱えるのはサポーター。1分後にも野口のシュートが阻まれ、追加点を奪えない苛立ちがつのり出す。

 やや肌寒さを感じ、雲行きが怪しくなってきた26分、松川を下げてリーグ戦では初めて中村を投入。朴、松川抜きのシミュレーションか。

 31分、野口が縦に走り込む石丸の動きを良く見て縦パスを出し、ルーズなDFラインの間を抜け出した石丸が、GKをあざ笑うかのようなループシュートを決めてようやく4-0。

 35分、熱田→鈴木。これもテストか。カップ戦のときも見たが、良くも悪くも印象に残っていない。応援疲れか、ゴール裏の声援もややボリュームが落ちてきた感じがする。わずかに落ちてきた雨粒のせいかもしれないが。

 残り時間も僅かになり、甲府も一矢を報いようと攻めるが、サンガもあまりディフェンシブになることなく試合を進め、タイムアップ。

 甲府はパスを繋ごうという意志の見える、ブラジル風サッカーを志向している様子。だが、いかんせん精度が無い。サンガももろ手を挙げて褒められるような内容でもなく、相手に救われた感も少なくない。しかし、ここ2戦の流れを考えれば、結果が全てとも言える。1巡目ももう少しで終わり、次に繋がる試合であると良いのだが。
 試合終了後に盛り上がっている最中、雨足が旧に強まってくる。観客が我先にゲートへと向かい、話を聞くどころではなくなってしまう。がっくりしながら雨を避けようとスタンドを後にすると、GRPのメンバーの中に、先日のノルウェー人がいる。錆び付いた英語で話しかけ、OKをもらう。途中、周りに助け船を出してもらいつつ、半分も理解しない状態で何となくコミュニケーション。果たしてテープ起こしは可能なのか?

 雨足は収まる気配を見せず、雨宿り。ところが係員に追い出され、やむなくタオルマフラーを頭に、西京極駅まで急ぐ。ほとんどの観客はここまでの電車に乗ってしまったのか、ホームは空いている。GRPのメンバーがまだ残っていて、挨拶。特急が2本通り過ぎ、ようやく電車が停まる。GRPは西院で飲み会らしく、下車。四条烏丸を経由して、6時過ぎに帰宅。



2001 May 5

 8時頃起きる。ぼんやりした頭で何時間寝たかを考える。多分、14時間ぐらいか。最近の最長記録だ。普通は8時間寝ると起きるので、よほどコンディションが悪かったのだろう。缶ゴミを出し、朝食。久しく口にしなかったマーマレードを食べる。安物だが、ほのかな苦味が新鮮だ。web browse。GRP掲示板も、悲痛な叫びが増えてきつつある。無理も無いが、良くも悪くも先は長いのだ。きっと、もっと辛いことも、もっと幸せなことも待っているはず。

 横浜FC戦のビデオを巻き戻してはみたものの、なかなか再生する気になれない。最初を少しだけ見る。が、すぐに停止。コンビニ弁当を食べてみたり。これも逃避か。止めては見るを繰り返し、同点シーンまで辿り着く。ここで外出。

 先日目を付けていたCDを買いにVirginへ。Coccoの新譜(にして最後?)のアルバム。素晴らしい出来なのだが、ちょっと今の気分では受け付けられない。つじあやのも良いのだが、ここまでなごんでいる場合でもない気がする。坂本龍一の新譜を発見。オレンジのジャケットが目立つが、試聴盤が無くて内容は不明。でも手に取る。クラシックコーナーで、例のアルバムを確保。ハードなジャズが必要な気がして、しばし物色。真っ黒なジャケットの怪しげなアルバムを試聴。これはアリかもしれない。衝動に任せてレジに向かい、3枚を購入。スタンプ3倍押しで、スタンプカードもあと少しで一杯だ。僅かな後悔と、それよりは多い満足感を胸に、地上へ出る。

 空腹を松屋の牛丼でとりあえず満たしておいて、本屋とサカエをハシゴ。何だかんだで帰ってみれば8時を過ぎている。PHSにmail、返事を書く。早速買ってきたCDを聴く。アンネ・ゾフィー・フォン・オッターとエルヴィス・コステロのコラボレーションは、期待に違わず素晴らしい1枚。ポップスでもあり、ジャズでもあり、確かな技術と感性に裏打ちされた珠玉の作品集。クラシックファンもコステロファンも、また美しい歌声を(特に女性ボーカルを)愛する人も必聴。

 深夜に作業を進めるが、なかなか進まない。写真のデータをmailしたら、decodeに手間取ったとの返事。Eudora-Jのせいなのか、PostPetのせいなのか判然としない。試しに自分宛に送ってみると、Base64でencodeされている。まあ、最終的には何とかなったらしいので良しとするか。東の空が白む頃に、仮眠に入る。予定では7時起きのつもりだがどうなることか。



2001 May 4

 昨日の朝とは違い、電車が名古屋に着く頃には空が薄明るくなっている。乗っている車両は切り放され、残りの6両が大垣へと向かう。そのまま乗り換えることも出来たが、新しい名古屋駅を見たくて途中下車。以前――多分一昨年ぐらい――来たときには工事中だった通路もすっかり奇麗になっていて、何より新しく出来た高層ビル部分の偉容が、その内部からでも見て取れる。桜通口――知っている人は知っている「大名古屋ビルヂング」のある出口――から、早朝の光の中へ出てみる。行楽でどこかへ向かうのか、意外と多くの人波が地下鉄の階段から吐き出されてくる。振り返ると、白く輝くツインタワー。寝不足と疲労でふらつく身には、そのスケール感が伝わってこない。名鉄方面に足を伸ばす。ようやく「ナナちゃん人形」と御対面。何やら服を着せられている。アートと言えばアート、でも変なモノである。

 引き返し、朝食を求めてうろうろするが、朝の7時前とはいえ、ろくに店が開いていない。まあ、京都駅でも似たようなことになりそうな気はするのだが。さまよったあげく、地下街でようやく洋定食にありつく。切ったバケットにクリームシチューをかけたものと、ミニサラダ、コーヒー。伝え聞く大盛りのモーニングとはいかなかったが、その雰囲気の一端だけでも味わうことが出来たので良しとしよう。

 余力があれば名古屋で少し遊んで行こうかとも思っていたのだが、とてもそんな元気は無く、早々に電車に乗り込む。幸い、快速に座ることが出来て、大垣まで一息つく。大垣で待つこと数十分、やってきた電車は既に満席、そこにホームにいた人々が乗り込んだものだから、車内は山手線か御堂筋線か、という混みようになる。30分間じっと立ち続け、ようやく米原に到着。新快速の席を奪い合う元気など既に無く、普通電車を待つ。ホームには臨時のSL列車が出発を待っていて、車内は親子連れで、機関車の前は鉄道マニアで一杯だ。汽笛の音に、 少し旅情をかき立てられる。琵琶湖の北を回って帰ろうか、と一瞬考えるが、これもまた余裕が無く断念、というか自然消滅。やってきた普通電車が新かい即タイプの車両だったのが救い。瀬田あたりでちょっと睡魔に襲われ、京都でギリギリ目を覚まし、慌てて電車を降りる。

 近鉄の地下でちょっと食料を買い込み、地下鉄で帰宅。時計を見ると11時半。新聞の見出しが車中で目に入って知ったのだが、テレビでも、金成日の息子(とおぼしき人物)が不法入国で強制送還、とのニュースで持ち切りだ。何だそれ、という感じ。わずか1日余りニュースメディアから離れていただけで、浦島太郎(は大げさだが)の気分。

 とにかく米を研いで風呂に入り、洗濯。レトルトカレーに炒めた肉と野菜を放り込んで、昼間からビールで流し込む。心身とも弱っているのがわかる。洗濯物を干し、web browse。mailに返事を書く。ごちゃごちゃと何かしている間に夕方に。耐えられなくて横になったら、いつしか寝ていたようだ。夜中に電話で起こされ、また寝る。何も出来ない。



2001 May 3

 小田原あたりで目が覚める。車両は概ね眠りの中。あと30分ほどだろうか。窓の外は雨。ビルの上に9℃の赤い文字が光る。横浜が近づき、アナウンスが復活。車内が徐々に目を覚ます。横浜到着。それなりの人数が降車。外に出ても何も無いような気がして、改札前でしばし佇む。座りたくなったので、人気の無いホームに戻る。ビルの輪郭がおぼろげながら見える。パンを齧り、寒さに震えながらキーボードを叩いていると、始発を待つ人の姿が徐々に増え出す。電車が到着、そして出発。空が白みだし、1日が始まる。

 じっとしていてもしょうがないので、T2を手に駅周辺をうろうろする。そごう前に出たり高島屋前に出たり、あてども無く歩いてはシャッターを切る。雨が弱まったので、駅を離れる。軒づたいに歩いていたが、耐えられなくなって傘を差す。どこかで休まなければ、と思っていたらガストを発見。モーニングセットを頼み、PBG4を開く。mailを送り、web browse。GRPの掲示板に書き込み。ゆっくりと食べ、ドリンクを何杯もお代わりする。PHSからのアクセスはかなり快適だ。ケーブル接続さえ厭わなければ、アナログモデムより早いかもしれない。数分間アクセスして何ページか開いておき、回線を切断してから読むのを数回繰り返す。外は相変わらずの雨。早朝よりひどくなっているかもしれない。もう少し時間を潰そう。

 10時近くになって、店を出る。雨は相変わらず止む気配も見せない。まずは東急ハンズに入り、雨具を物色。ポンチョを買うかどうかでずいぶん悩み、結局買わずに出る。雨が弱まる方に賭けたのだが、吉と出るか。駅周辺の大型店を中心に歩き回り、昼頃まで時間を潰す。

 時間を見計らって、競技場へ向かう。朝通った交差点から、急な坂道を上る。これはキツい。九条山を越えて山科に向かっている気分だ。よくもまあこんな所に住めるものだ、と京都の感覚で考えてしまう。坂道を歩くこと15分ほどで、三ツ沢公園入口に到着。トレーニングウェア姿の高校生とおぼしき若人がやけに多い。横浜FCサポの定番ファッションかと思っていたら、陸上の記録会か何かだった様子。アウェイ席入口を探して歩いていたら、球技場を一周してしまう。馬鹿だねえ。ファミリーマートでパンと飲み物を仕入れ自由席の列に並ぶ。以前知り合った人と偶然一緒になり、しばし雑談。1時に開門、入場。

 三ツ沢は専用球技場だけあって、とても観戦しやすい。マリノスや今は無きフリューゲルスの全盛期にはどれほど盛り上がったことだろう。横浜FCサポの出足は、思ったよりも遅い。それより、GRPの一部メンバーが、高速の渋滞に巻き込まれて途中で降り、新幹線で向かっているとのこと。果たして間に合うのか。

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 2時半頃、バス組が到着。聞けば、愛知県で動けなくなり、パーキングエリア(!)から一部の人だけ下りて、在来線と新幹線を乗り継いで来たとのこと。京都新聞のグループは、バスでこちらに向かっているそうだ。大変でしたねえ、と声を掛けあう。雨は上がったものの、ひどく寒い。そんな中、売り子はビールとアイスキュウリ(?)を売り回っている。季節感のかけらも無いコンディション。ぼんやりするうちに時は過ぎていく。横浜FCサポの組織的応援。何と言うか、一枚岩であろうとする意志を感じる。そこに一抹の危うさ――あえてこう書こう―― を感じなくもない。

 キックオフ。序盤から、横浜の寄せの早さが目立つ。前半5分、朴がミドルシュートを放つもゴールマウスを越えていく。横浜に何度もゴール前に迫られ、8分には危ないシュートを平井がナイスセーブ。しかし前半9分、一連のコーナーキックを最後には15番田島にヘディングで決められ、先制を許す。

 13分のセットプレーは得点に活かせず。14分、安がタックルを受け痛み、25番森田にイエローカード。貰った フリーキックを熱田が蹴り、黒部が頭でコースを変えてゴール、同点に追いつく。

 20分、黒部のセンタリングを中央で松川が合わせようとするが、横浜DFに身体を寄せられ、クリーンヒットせず。直後、横浜のコーナーキックから危ないシュートを打たれるが、平井が何とか外らす。再キックでの競り合いで、松川が頭を負傷。応急処置をしてピッチに戻る。

 25分、黒部が中盤からドリブルで上がり、右サイドの熱田(?)にパス、その折り返しをシュートするが、GKに阻まれる。

 35分、良いパス回しから熱田のアーリークロスでゴール前にボールを運び、黒部が安にラストパスを送るも、またもDFの早い寄せにシュートまで至らず。38分、松川が松井と交代。

 40分のコーナーキック。淡白な結果に終わる。45分の安のヘディングシュートは枠を捕らえるものの、GKに弾かれる。前半終了。

 ハーフタイム、もやもやした気分がゴール裏を覆う。水戸戦の空気をそのまま横浜まで引きずってきたかのようだ。誰かがビールとアイスキュウリを買っている。

 後半開始。横浜は昨年のJFL得点王有馬を投入。采配的中、後半10分のFKをしのいだ後の11分に、CKから勝ち越し点を奪われる。京都はロングボールが目立ち出し、良い時のリズムが感じられない。

 19分、安を下げて上野(優)を投入。23分、ゴール前でこぼれ気味になったボールを黒部が強く蹴るが、GKに阻まれチャンスを逃す。

 27分、横浜DFライン付近から左サイドの前線にロングパス、それをそのままドリブルで持ち込まれシュート、平井が一旦は弾くものの、詰めていた有馬に押し込まれて3-1。中盤を省略した攻めはこうするのだという見本かもしれない。直後に横浜は、中盤で精力的に動いていた後藤を、元サンガの栗田と交代。

 その後はロングボールを放り込んでは跳ね返され、というシーンを幾度も見るばかり。横浜の方が中盤を支配している。ロングシュートもゴール前のフリーキックも精度を欠き、逆にカウンターを食らう始末。そして、試合終了。

 最前列からは幾つか物が投げ込まれ、ピッチを去る選手の背中を、ブーイングとまばらな拍手が後押ししている。沈痛な空気の中、団長さんがその苛立ちを比較的冷静な言葉の下に込めて、一句ずつ区切るように拡声器で喋る。誰も結果には納得していないが、ともかくも前に進むしか無いことは理解しているはずだ。長旅の疲れを増幅させて、皆黙々と帰り支度をする。
 元気のかけらも無い状態で、近くの家族連れに声を掛ける。お子さんたちは恥ずかしがってどこかに行ってしまったが、ご夫婦からコメントを頂く。以前お会いした方と挨拶。お嬢さんにお願いするがダメ。無理を言って、GRPの某氏に頼み込む。歩きながら話を聞いたので、ずいぶんとっ散らかってしまった。

 京都新聞のバスを待つこと数十分、ようやく一行が到着。とりあえず球技場だけでも見に行くとのこと。「試合を見なくて良かったですよ」と、観戦組から自嘲気味な声。虚しいが一理はある。バス組の出発を見届け、東京組と横浜駅へ向かう。

 駅近くの「ジャッキーズキッチン」で簡単な夕食。東京組は東急で帰路につき、1人横浜駅周辺をさまよう。SofmapやHMV、TOWER RECORDをうろうろ。ビールでも飲んで時間を潰そうと思っても、適当な店は閉店時刻を過ぎている。仕方なく、少し離れたコンビニへ買い出しに。そのまま1時間ほどを東海道線のホームで過ごす。勢いでGRPの掲示板に書き込み。日記を少し。疲れた。

 12時を回り、下りのムーンライトながらが到着。席に座り、すぐにシートを倒す。うとうとするうちに、隣の席はいつの間にか埋まっていたらしい。熟睡するでもなく、電車が止まるごとに意識が戻ったような記憶もある。だが身体は、ひたすらに休息を求めている。



2001 May 2

 朝から雨。明日の天気が心配だ。新しいiBookが出たという情報を某所で知り、慌ててAppleのweb siteMacWireを開く。おお、G3-500MHzでXGAで幅が少し狭くて白いポリカーボネートボディの、ちょっと厚くてちょっと軽いPowerBook G4だあ、というのが第一印象。って見たまんまですが。あ、PCカードスロットも無いか。でも10万円台後半。絶対売れる。美しいけど、けれんみは無さそうだし、変なトラブルに見舞われなければ、iMac以来の大ヒットになる可能性高し。しかし、目の前にあるPowerBook G4の中に、弟(妹?)のようなiBookの画像があるというのも妙な感じ。

 水戸戦の作業終了。アップロード。大宮戦のハーフタイムで会った人からmailが届いていたので、急いで返事を書く。お会いできると嬉しいのだけど。

 雨の中、河原町へ。BALビルのVirginに潜ると、地下2階はさすがに圏外になる。エルビス・コステロとノルウェーのクラシック系女性歌手(名前忘れた)のアルバムが印象的。ゴールデンウィークのセール期間中に買おう。志津屋で今夜のパンを買い、am/pmで野菜ジュースと明朝のパンを買って帰る。さて、準備を急がなければ。天気予報はどこも嬉しくない知らせばかり教えてくれる。キックオフには止んでくれ。

 20時59分発の新快速はやや遅れて到着。込み合った車内も、滋賀県を北上するにつれて次第に空いてくる。近江八幡あたりで着座、間もなく米原。ホーム向いの大垣行きに走り、窓際の席でPHSの電波を確認。走り出すと、予想以上に電波がある。“圏外”表示は、本当の山奥以外で数回お目にかかっただけ。30分ほどで大垣に到着。降りしきる雨の中、寒さに震えながらホームでパンを齧る。

 東京行きの臨時列車が出た後、ムーンライトながらが到着。大垣からの乗客は意外と少ない。名古屋でかなり席が埋まる。明かりは消えないが、無理に目を閉じて体を休める。



2001 May 1

 PHS2日目。端末を持って、近所を歩いてみる。数ブロック歩くごとに、電波の強さがずいぶん変化するのが興味深い。少なくとも歩く程度の移動速度なら、回線が切れるようなことは無さそうだ。京都市内だとどこまで使えるのか、試してみたくなる。日を改めて、少し周辺部まで歩こうか。

 テープ起こしが終了。htmlに落とすにはちょっと時間も元気も足りない。明日にしよう。発表されると噂される新しいiBookはまだだろうか、と思う間に寝てしまった。



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