Untitled #1996- , Goto Kei's web site.

Allergy

アレルギーの話

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  1. Topics
  2. はじめに
  3. kei.の場合
  4. チウラム(ゴム加硫促進剤)過敏症
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  10. 参考文献一覧

Topics

立ち読みTopics

はじめに

kei.は医学・生物学・化学などの専門家ではありませんし、だいたい文系の人で、理系はよく解りません、ですから医学的な説明は付け焼刃な知識であり間違ってる所が多々あると思います。詳しくは専門の文献を読んで下さい。専門家の方で、詳しい事を教えてやろうという御奇特な方がおられれば、是非御教示下さい。お願いします。

このサイトで、各種アレルギー症状の治療に関する全ての記述はkei.の個人的な体験に基づくものであり、これらの治療法等を推奨、または保証するものではありません。また、いくつかある治療法において、ある治療法が、別のある治療法と対立しているような場合、kei.の体験により、ある、片方の治療法寄りの記述がある場合がありますが、これはその治療法を実際に経験したことによるものであり、別の対立する治療法に対して特別な、誹謗中傷を行うものではありません。専門家ではない、一般の個人の体験による情報であることをよくご理解ください。

なお、このサイトでは全て、医師の敬称として「先生」という言葉は使っていません、これはあくまで立場(その方が医師であるという)を明確にするためで、他意はありません。できれば、「医師」と書いて、(せんせい)と読んで頂ければ幸いです。

以下、画像を含みますが、テキストだけで充分解ってもらえるようにできるだけ詳しく書きます。また、別に説明をしている画像に関しては画像番号を付け、説明文と対照するようにしました。別途説明文のない画像には画像番号は付けていません。これらの画像は無視しても何ら影響ありません。

アレルギーの基礎知識

このサイトで参考にした主なアレルギー関連の文献。

参考文献一覧

アレルギーとは

アレルギー(Allergy)とは、ギリシア語のallos(変じた)と ergo(作用)に由来し、「変作用」と言った意味で、1906年に Clemens Freiher von Pirquet が"Allegie"と言う論文で用いたのが最初だそうです。アレルギーには1型~4型までありますが、最も一般的で、狭義のアレルギーというのは1型です。これは抗原抗体反応が原因して起る現象で、疾患を起こす主な反応は免疫グロブリンE(IgE)による特異反応が一般的です。普通、微生物や、蛋白質が抗原となりこれらの反応を起こします。しかし、金属や、無機化学物質が原因でアレルギーが起こることもあります。アレルギーの型については後述します。

抗体とは特定の相手(細菌や病原体、花粉などの蛋白質等)に対して1対1の対応性を持って結合するグロブリン属の蛋白質を言います。また、抗原とは体外から入ってきてそれによって抗体が作られる物質の事を言います。そして、アレルギーを起す抗体物質をアレルゲンと言います。

アレルギー疾患の主なものとしては、喘息・鼻炎・結膜炎・アトピー性皮膚炎・消化管アレルギー等があります。よく言う花粉症もそうです、花粉症の人は、鼻炎や結膜炎を起したり、ひどい場合発熱したり、下痢をしたりするようです。

用語について

基本的な用語について、簡単に説明します。

アナフィラキシー
anaohylaxis. 無防御と言う意味で、一般的に1型アレルギーを指す。また、アナフィラキシーショックと言えば、即時型の全身性のショック症状を言う。これは生命に関わる危険な症状。
アトピー
atopy. 奇妙な、普通でない、と言うような意味で、普通の人に見られない異常な過敏反応、を言う。一般的には「アトピー性皮膚炎」の事を略して「アトピー」と言うが、「アトピー性喘息」や「花粉症」などもアトピー性疾患である。

次回更新に続く。
Continues on the next modification.

アレルギーの型

アレルギーには1~4型まであり、それそれ次のように分類されます。

なお、アレルギーの型を表す時の数字は通常、大文字ローマ数字でIIIIIIIV と表記されますが、ここではアラビア数字で表記しています。これは、ローマ数字がいわゆる機種依存文字であることと、先のようにASCII キャラクタを組み合わせて表記した場合の読み上げの結果が予想できない、と言う2つの理由によるものです。

アレルギー反応の分類(Gell と Coombs) (宮本昭正 監:「臨床アレルギー学」改訂2版より)
同義語 抗体 抗原 メディエーターサイトカイン 受身伝達 皮膚反応 代表疾患
1型反応
  • 即時型
  • アナフィラキシー型
  • IgE
  • IgG4
外来性抗原
ハウスダスト、ダニ、花粉、真菌、TDI、TMA(ハプテン)、薬剤(ハプテン)
  • ヒスタミン
  • ECF-A
  • ロイコトリエン
  • PAFなど
血清
即時型
15~20分で最大の発赤と膨疹
  • アナフィラキシーショック
  • アレルギー性鼻炎、結膜炎
  • 気管支喘息
  • 蕁麻疹
  • アトピー性皮膚炎(?)
2型反応
  • 細胞傷害型
  • 細胞融解型
  • IgG
  • IgM
外来性抗原(ハプテン)
ペニシリンなどの薬剤
自己抗原
細胞膜、基底膜抗原
補体系 血清
  • 不適合輸血による溶血性貧血
  • 自己免疫性溶血性貧血
  • 特発性血小板減少性紫斑病
  • 薬剤性溶血性貧血・顆粒球減少症・血小板減少症
  • Goodpasture症候群
3型反応
  • 免疫複合体型
  • Arthus 型
  • IgG
  • IgM
外来性抗原
細菌・薬剤・異種蛋白
自己抗原
変性IgG・DNA
  • 補体系
  • リソソーム酵素
血清
遅発型
3~8時間で最大の紅斑と浮腫
  • 血清病
  • SLE, RA
  • 糸球体腎炎
  • 過敏性肺炎(3 + 4 ?)
  • ABPA (1 + 3 + 4 ?)
4型反応
  • 遅延型
  • 細胞性免疫ツベルクリン型
感作 T 細胞
外来性抗原
細菌・真菌
自己抗原
  • リンホカイン
  • IL-2
  • IFN-γ
  • サイトカイン
T 細胞
遅延型
24~72時間で最大の紅斑と硬結
  • 接触皮膚炎
  • アレルギー性脳炎
  • アトピー性皮膚炎(?)
  • 過敏性肺炎(3 + 4 ?)
  • 移植拒絶反応
  • 結核性空洞、類上皮細胞性肉芽腫

「臨床医」vol.25 No.3 1999. 秋山一男:「アレルギーとは何か」p.251.より

治療法

(ここは、主に矢田純一 : 「アレルギー」東京、岩波新書、1994.を参考にしました。)

治療法にはどの段階に対してアクションを起すかで種類があります。

減感作

アレルゲンを極少量、アレルギー反応が出る直前ぎりぎりの量を皮中に注射すると、それによってリンパ節内ではIgGに属する遮断抗体が大量に生成されます。このIgGにアレルゲンが先に結合してしまうために、アレルゲンがIgEに到達できなくなるので、アレルギー反応が起こりにくくなる。という治療法です。

この治療法は、効く人と、効かない人がある上に、アレルゲンの量が少し多いとかえってアレルギーを誘発することもあり、また非常に長期間続ける必要もあるので、最近ではあまり行われていないようです。

また一説には、B細胞がIgEを生成するのを抑制するT細胞を増加させる、と言う効果についても考えられているようですが、十分に確認されていないようです。

具体的な方法は、最初の数ヶ月間をかけて皮下注でアレルゲンを投与し、局所反応を観察しながら徐々にアレルゲン希釈液の濃度と量を増やしていき、HDで100~10倍希釈液を0.5ml以下で、ただし全身反応が起こらない最大量を維持量とします。それに達したら注射間隔を2週に1回から、1ヶ月に1回程度まであけていき、それを継続します。


[写真1]

この写真は減感作の反応を皮下注後40分ぐらい経ってから撮ったもの、15分後とほとんど変わりはない。少し見にくいが、真中のやや白っぽい部分が腫れ上がった内径部、その周りの赤くなった部分が外径部。中心より少し左上にある赤い点が針の跡。

やり方は簡単です、アレルゲンを皮下に注射して、15分後、反応を見る。ただそれだけです。維持量に達するまでは反応に応じて徐々に濃度と量を上げていきますが、維持量に達したら定量(維持量)になるだけで、やり方に違いはありません。維持量に達してからも反応は見ます。皮下注は皮膚と皮下組織に間に液が入るため、言ってみれば皮膚を剥がすようなかたちになるので結構痛いですが、慣れればたいしたことはありません。あとは15分後に皮下注の所が腫れてくるので、その外径と内径の直径を計っておしまいです。

ちなみにkei.はこの減感作を約20年続けていますが、確かにIgEの値はかなり下がってきています。

後述する「アレルゲン別IgE検査結果」を見て下さい、kei.の場合、IgEの減少は数値に現れており、その効果は明らかです。しかも、スギ花粉の減感作は約2年6ヶ月しかしていませんがIgEの値は1/10に下がっています。また、通常は維持量に達するまでは毎週減感作を行うのが普通ですが、kei.のスギ花粉の場合は始めから1ヶ月に1度のペースで行っています。

以上の事から、比較的IgE値の低い(軽度の)状態からであれば、低い頻度であっても持続することで十分な効果が期待できる。と言えるのではないでしょうか。

先日(2002-06 頃)、K 医師から聞いた話ですが、最近、「急速減感作療法」というのがあるらしいです。なんでも数日間で集中的に維持量までやってしまおうというものらしいんですが、維持量に達してからは同じ事なので、そんなに意味があるもののようには思えません。ちなみに後で調べたら、「medicina」vol.37 No.2 2000.pp.226-229. 冨田尚吾「喘息の減感作療法」に書かれてました。

抗アレルギー薬

アレルゲンとIgEが反応しても、マスト細胞がヒスタミンを放出しないようにするための治療薬の総称です。この種の薬は確かに効果があり、現在もっとも一般的な治療法になっているようです。しかしこの治療法はその場しのぎな方法であり、根本的な治療法ではありません。花粉症のように、ある一時期のみアレルギーの発生を抑えられればいい、と言うようなものであれば有効な治療法ですが、結局いつまでたっても、この薬を使い続けることになるのです。

抗ヒスタミン薬

ヒスタミンが放出されてしまっても、その作用を抑えてしまえばアレルギー症状は起こりません。そういう働きをもつ薬の総称です。昔からある薬のようですが、現在でも最も重要なアレルギー治療薬です、しかし喘息にはあまり有効ではないそうです。また、中枢神経系の副作用があり、眠気や、全身倦怠感を起こすそうです。

ステロイド(副腎皮質ホルモン)

ヒスタミンによる早発性反応の後、好酸球などによる遅発性反応が起こることがありますが、これに対して非常に有効なものがステロイドです。これは副腎皮質から分泌されるホルモンで、炎症反応・免疫反応を抑制する働きがあります。そこでこのステロイドが多くの炎症性の病気に使われています。

ところがこのステロイドは免疫力の低下や白内障・糖尿病など色々な強い副作用を持っています、そこで症状に合わせて適切に使用することが重要です、従って、この薬は専門医の管理下で、きちんとコントロールしながら使用するようにしないといけません、そして正しく使えばそれほど怖い薬ではないようです。

アトピー性皮膚炎の治療に関して、ステロイド外用薬に対しては、民間療法や一部のマスコミ、あるいは一部の医師も含めて、さまざまな批判が出て、何がなんでもステロイド外用薬を使ってはいけない。というような風潮になっていた、最近では少しはましになってきたようだけれど、まだまだ、ステロイドに恐怖心を持っている人は多いと思う。

kei.はステロイドは正しく使えば何の問題もなく、非常に効果の高い安全な薬だと考えているけれど、ステロイドが絶対的に悪い薬だと考えることが間違っているとは断言しない、だからどれが正しいかどうかはなんとも言わない。ただ、どちらにしても、闇雲に盲信するのではなく、対峙する両方の話をよく聞いて自分で判断するべきじゃないかな、と思う。

ステロイドが悪いというなら、ステロイドはどういう作用があり、それがどのように悪いのか、そして、たとえばその民間療法は、どういう作用によってアトピーを治すのか、ステロイドの毒性を体から除去するというのなら、それはどういう作用によってなされるのか、そういった説明を十分に受けた上で判断するべきだろう。

当然、同様にステロイドを使うにあたっても、ステロイドはどのような作用によって治療効果をもたらすのか、どのような作用が副作用となって現れるのか、そしてその副作用はどのようなものなのか、ということの説明を受けた上で判断するべきだと思う。

きちんとした説明を受けて、必要ならそれ以外にも自分で勉強した上で、自分自身で結論を出したのであれば、その結果がたとえ最悪の結果であっても納得せざるを得ないだろう。自己責任ということだ。kei.は自分の責任でステロイド外用薬を使う結論を出した。もし、結果としてステロイドの副作用によって最悪の結果を迎えたとしても仕方ない。そしてもしその時、何かの脱ステロイド療法を選択するとしても、自分の責任でその結論を出すだろう、その結果に対しても、何が起こったとしてもやはり自己責任ということだ。

くどいようですが、kei.は自分はステロイドを使いますが、だからといってステロイドを全肯定する訳でも全否定する訳でもありません。ここで記述したことはkei.個人のステロイドに対するスタンスの決定過程であり純粋に個人的な問題です。ですから、ステロイドに関する記述に対しては、あらゆるご意見・反論等は、一切ご遠慮ください。

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kei.の場合

kei.が起したことのあるアレルギー疾患は喘息・鼻炎・結膜炎・アトピー性皮膚炎・そして接触皮膚炎で、ひどい場合は水ぶくれを伴います。このページ・別ページに、それぞれについて詳しく書いていますのでそちらをご覧下さい。

kei.のアレルゲンはHD(House Dust)・チウラム類(ゴム加硫促進剤)2種スギ花粉の、4種類です。HDは喘息や鼻炎、結膜炎を、スギ花粉は鼻炎、結膜炎を起します、またチウラムでは遅延型だけど、強い接触皮膚炎を起します。

kei.が使っている・あるいは使った事があるアレルギー関連の治療薬一覧を作成しました。ご参考にどうぞ。

IgEの数値

2002年春より、一般的なアレルゲン検査(MAST)項目178種の完全制覇を目指す事にしました。1回の通院時に10種類ずつ検査します。

2003年夏完了しました。

また、終了時に一部の項目に関して、1997年のデータを参照できたので、それを追記しておきます。

血液検査は1年に1回しますが、IgEの値はその中で2・3年に1回測定します。今年は2001-05-25に花粉症の疑いがあるために血液検査を行い、IgEの測定結果が出ました。

結果は以下の通りです。

アレルゲン別IgE検査結果

非特異的IgE
分類別

スコアのレベル

*はアラスタット(AlaSTAT)のアレルゲン

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チウラム(ゴム加硫促進剤)過敏症

Topics

水道水にチウラム含有?詳しくは「水道水の水質検査項目」

おことわり

医学用語・数値などは、多くを記憶に頼っていますので、うろ覚えで間違っているものもあると思います。明らかに間違っているものを見つけられた方は御一報いただけると幸いです。

便宜上、見出しはでは「チウラム(ゴム加硫促進剤)」としていますが、チウラムはゴム加硫促進剤以外にも、農薬などに多く使われています。また、kei.はゴム自体のアレルギーではありません。ゴム自体、ラッテクスアレルギーについてはラテックスアレルギーと植物の生体防御蛋白質日本ラテックスアレルギー研究会などが詳しいです。

検査に至るまでの経緯

先にも書いた通り、kei.はチウラム(ゴム加硫促進剤)過敏症があります。以前から、ゴム類でアレルギーを起している自覚はありました、あるメーカーのスニーカーでは履いていて、雨などで濡れたあとに足の指に大きな水ぶくれができて痒くなり、最終的に表皮が剥けた事がありましたし、ゴム手袋をして汗をかいた後などは手の指などに小さい水ぶくれがいっぱいできて痒くなったりしました。しかし、ごく稀にしか起こらないし、ゴム製品に注意すれば避けられるので、あまり意識せずにほったらかしてました。

しかし、2年前くらいから冬になるとアトピー性皮膚炎(以下、アトピー)がひどくなり、今冬 (2000) は睡眠の障害になるくらいになってきたので、喘息で通っている病院で相談して、京大病院の皮膚科で診てもらう事にしました。この時期にちょうど一致するようにビニール製のパーカーを着ていたのでこれが原因かもしれないとも思いました(結局このパーカーは関係ありませんでした)、この際、ゴム類も含めてきちんと原因物質をはっきりさせようと思ったのです。折しも、人工呼吸器に蒸留水を入れるところを、消毒用エタノールを入れて患者が亡くなると言う医療ミスがあった直後でした(kei.的にはトピックだったので………)。

はじめからアレルゲンの検査をして欲しいと希望していたし、はじめに診てもらったM 教授もテストを受けることを薦められたので、当然テストしてもらえるようにお願いしました。その時はまだ、簡単にテストできるものと思ってました。

アレルギー検査はまた別に専門のN 医師がおられるとの事で、そちらに回されました、そして話を聞いてびっくり、なんと1泊入院が必要だと言うのです。

説明によると、即時型のアレルギーの場合ショック症状を起すと危険なので安全のために入院すると言うことです、正直言ってちょっと躊躇しましたが、この際思い切って検査することに決めました。入院の予約をしましたが、すぐに入院では日常の予定が狂うし、第一病室がいっぱいなので、翌月に入って空きができたら連絡してもらう事にして、とりあえず薬をもらうために次回の診察の予約をしました。

さて、いよいよ検査となるのですが、ちょっと主治医の件で説明をしておきます。 前述の通り、入院するのは最初に診察を受けた月の翌月以降にしてもらうよう(もっとも空きがないんだけど)頼んでいたのですが、来月からN 医師が外来を診なくなると言う事になり、主治医が替わることになりました、結局、入院は月が変わってすぐだったので、新しい主治医と会うのは入院の日になりました。新しい主治医は、O 医師とM 医師(M 教授とは別)で、今後外来で診てもらうのはO 医師です。

検査入院

ここからは検査の過程をドキュメンタリータッチで書いていきたいと思います。


○月×1日 朝9:30 いよいよ入院。


前方に京大病院の外来棟を見ながら進んでいく。京大病院は今工事中なのでフェンスが無粋。もっとも、病院は無粋なもんだ。外来棟を抜けて病棟へ。


病棟1階で入院手続きを済ませて皮膚科病棟へ上がり名前を言うと、前にいた人が別の病棟に移るまで待ってくれと言われて、1時間以上待たされてようやく病室へ。まぁ、とにかく、ここに1泊する事になる。

病室に入ってしばらくすると看護婦さんのKさんが来て、検温と血圧を測っていった。あっという間にお昼ご飯の時間………これがまずい。

ちなみにkei.はにんじんが大嫌いだ。今回の入院で今後一生かけても食べないと思うくらいのにんじんを食べた。もう嫌だ。

昼過ぎ(だったと思う)にO 医師が来られた、初めて会うのでまずは挨拶をして、言われるには、M 医師と、O 医師の2人がそろわないと検査が始められないけれど、M 医師は午前の外来をされていて、O 医師はこれから午後の外来があるので、3時ごろから検査を始めるとの事だった、ただ、外来が遅くまでかかれば時間が遅くなるので、もし遅れそうなら後で看護婦さんから連絡すると言うことになった。こういう話になれば、遅れるのは確実と思った。

当然遅れて、3時前に看護婦さん(Kさんではない)が来て言うには4時過ぎになるという。まぁ、しかたがない、ある程度は覚悟してたし、読みたい本も持ってきた。結局、4:30を過ぎて、M 医師登場、こちらも初対面だが、挨拶もそこそこに処置室へ。

処置室に入ると、先月まで診てもらってたN 医師も来られていた。3人の医師が準備をされているんだけど、こっちは座って待ってるんだな、これが。待つこと30分(たぶん)、ようやく準備 OK。準備されているものを見るとかなり大袈裟だ、なんと言っても、酸素か何かのマスクなどもあって、こっちもちょっと緊張気味になる。

さて、いよいよ検査開始、まず、即時型アレルギーを起した場合に備えて、いつでも薬剤投与ができるように輸液だけを点滴する、点滴の針を入れるのはM 医師、ちなみに「大人は血管が逃げる」らしい。このとき同時に採血もする。

点滴の針の話。

喘息の治療で毎回点滴を打っていて、点滴には慣れている。点滴中はほとんど腕を動かせないと思っていたんだけれど、今回は、少しくらい動かしてもいいらしい。不思議に思っていたんだけれど、この謎は点滴の針を抜いた時に判った。なんと、針が柔らかいのだ。普段硬い針でしか点滴したことがなかったのでビックリ。で、思ったのは、一体どうやって刺したんだろう?????結局京大では訊けなかったので、京都○○医学センターで看護婦さんに聞いたら、「エラスタシン」とか言うやつで(商品名か?他にも言い方があるらしい)、血管に近い硬度の樹脂製のチューブ(注射針の代わりの)に金属製の針が通っていて、針を刺した後で先にその針を抜いてから点滴の管を取り付けるという事が判明。とにかく謎が解けてよかった。


[写真2]

写真は寝る前にデジカメで撮影したプリックテストの痕。マジックで番号とテストした部分を示す4つの点が示されている。

これからするテストは、「プリックテスト」というもので、下膊内側の皮膚にアレルゲンを含んだ希釈液を滴下して、皮膚に深さ1mm程度の傷をつけて反応させる。と言うもの。これを各アレルゲンごとに、約15分程度反応が起こらないか見ながらテストしていく。

アレルゲンのアイテム的には、ラテックスが希釈濃度別に3種類(確か?)、ほかに、果物など天然に存在するラテックス様のアレルゲン、マンゴ、バナナ、アボガドなど、14種類のアレルゲンと、ヒスタミン、計15種類のアイテムがある。最後のアレルゲンをテストしてから1時間後まで経過を見るので。このテストだけで5時間かかる。このテスト中、名前不明のX 医師登場、以後時々見に来られる。(結局最後まで見に来られて、色々と教えてくださいました。ありがとうございます)

この間、7時ごろに少し中断して晩御飯を食べる。点滴したままだし、時間は遅くなるので、とにかく食べた、って感じでさっさと済ませて再開。

プリックテストが終わった時点で、既に時間は10:30ぐらいになっていた。幸いどれも反応は起こらず、即時型アレルギーでないことはほぼ確実。

しかし未だ検査が終わった訳ではない。今度は遅延型の検査だ。

ヒスタミンとは、マスト細胞(肥満細胞)の原形質顆粒中に存在する、蛋白質中のヒスチジンの分解により生ずるアミン。マスト細胞の表面に結合しているIgEと抗原とが反応した時、その刺激によって細胞外に放出されるアレルギーを引き起こす物質。従ってこれには誰でも反応を起すため、他のアレルゲンの反応と比較するための指標として使う。


[写真3]

この写真は家に帰ってから撮影、右側も元々は左側と同じ状態だったが、朝に看護婦さんのKさんが見て、端がはがれそうになっていたのでバリバリに絆創膏を貼ってくれました。ありがとう。Kさん、もし見てたらメールでも下さいね

遅延型の検査方法は「パッチテスト」と呼ばれるもので、直径1cmぐらいのカップにワセリンとアレルゲンを入れて背中にべったりと貼る、と言うもの。こちらのアイテムは37種類、ラテックス系の基本セットと、添加薬品など、そして、先に書いた、kei.が2年前から着てるビニールのパーカーの切れ端。ただのビニールなのでたぶん関係ないとわ思われるもののとりあえずパッチテストする。何しろ金属でもアレルギーが起こるんだから何が思っても不思議じゃない、と思う

パッチテストを貼り終えて、今日の予定は終了。この時点で11時を過ぎていた。おやすみなさい。

ところでこのパッチテストは、後が大変。1日貼ったままにして、はがして更に1日。48時間後に判定すると言うもの。その間、掻いてはいけない、大量に汗をかいてもいけない、濡らしてもいけない。と言う地獄の48時間なのだ。これはマジでつらい。

翌○月×2日、朝のうちに残っていたラテックス手袋の装着テストを行う。実際に市販されている超低蛋白ラテックスの手袋と普通の低蛋白ラテックス手袋、そしてこのテスト用のラテックス手袋を指1本を濡らして、15分間はめてみて反応を見る。これも即時型アレルギーのテストなので、何の反応も起こらず。これで全ての検査は終了。無事1泊入院も終了。といってもこのあと地獄の48時間が待っている。はっきり言って気が重い。


翌○月×3日、パッチをはがして第1回目の判定のために京大病院へ。最近、京大病院では予約してると、受付は銀行のATMみたいな機械で患者が自分でやる。診療カードを入れると予約内容が表示されるので、確認すると、カードが返ってきて、一緒に確認票と、携帯電話くらいの大きさの機械が出てくる。

この機械たしか名前は「知らせ~る」(うろ覚え。とにかくそんなとぼけた名前)、PHSのシステムを利用していて、病院内で使える、呼び出し音とバイブで知らせてくれて、「外待合でお待ちください」とかメッセージが出る。名前はちょっとバカにしてるが、なかなか使えそうな奴だ。


しかしそこは機械、機械はよくできていても使う人間が使いこなさないと意味がない。一番初めにきた時は1回も鳴らずに、マイクで呼ばれた。その後予約で来てた時はちゃんと鳴ったけど、今日はM 医師に直接呼ばれた。

「知らせ~る」、つかえそうで使えない奴だ。


[写真4]

この写真は、右側のゴムの基本セット1に反応が見られる、左側のゴムの基本セット2とその他のパッチには反応が見られない。反応の出ている方は痒くてたまらない。

なにはともあれ、いよいよパッチをはがす、2・3箇所、すごくかゆい。M 医師、O 医師、X 医師の3人が第1回判定を行う。更に写真をバシバシ撮られる。

この段階でゴムの製造過程で使用される薬品がアレルゲンとほぼ判明。ゴム関係のアレルゲンとしては典型的らしい。天邪鬼なkei.としては典型的というのが引っ掛る、ヒトと同じじゃ嫌なのだ。そこで、こういう人は多いのか、と尋ねてみると、X 医師曰く、「1年に1人ぐらい来る程度」らしい。ヤッタ~!!(ってヲイヲイ)京大病院で1年に1人なら滅多に居ないって事だ、これなら天邪鬼の面目も立つ。


[写真5]

この写真は、一番右端の一番上と一番下のパッチの部分に強い反応が見られる。あいだの2つにもやや反応が見られるが、たいした事はない。

翌○月×4日、地獄の48時間が過ぎ、ようやくパッチの最終判定日。この日もM 医師、O 医師、X 医師の3人が判定を行う、もっとも、昨日の段階でほとんど確定してるから、まぁ言ってみれば最期通告みたいなもんだ。また写真をバシバシ撮られておしまい。これで掻こうが、汗をかこうがもう平気。ソッコー帰ってシャワーしました、もう4日目やん、風呂もシャワーもしてないの。


結果

結果は次の通りです。最終判定の日に原因物質について書いた医学雑誌のコピーを頂きました。

thiuram(チウラム類)

TMTD (tetramethylthiuram disulfide)
C6H12N2S4 ; mol wt 240.41
化学特性:
水、ヘキサンに不溶。0.2%以上の濃度のアルコール、エーテル、1.2%のアセトンおよび2.5%のベンゼンに溶解。融点、155~156°C
パッチテスト濃度:
0.25% in Thiuram mix (ICDRG)
TETD (tetraethylthiuram disulfide)
C10H20N2S4 ; mol wt 296.54
化学特性:
融点は65°C以上、水にほとんど溶けない。アルコールにわずかに溶け、アセトン、クロロホルム、ベンゼン、トルエンに溶解。
パッチテスト濃度:
0.25% in Thiuram mix (ICDRG)

NOTE:
ゴム製品の製造に用いられる加硫促進剤。ほかに殺菌、防カビ効果を有するために、園芸や農業で散布され、接触皮膚炎をおこすことがあるという。また、嫌酒薬の disulfiram の成分はTETDであり、感作された個体が服用して全身性接触皮膚炎をおこした報告がある。

含有している製品:
ゴム手袋、サンダル、ゴムバンド、パフ、パッド、消毒薬。

「皮膚病診療」1999. vol.21,増刊号 pp.80-81.

ゴム加硫促進剤というのはゴム製品を作る過程で必ず必要になるものです。天然ゴムはそれだけでは硬化しません、硬化剤として硫化化合物を添加します、そしてその促進剤として使われるのが加硫促進剤です。

加硫促進剤として使われる薬品はチウラム類以外にもあります、またチウラム類でもTMTD,TETD以外のものがあります。

結論

kei.は今回の検査でようやく自分がゴムの何に弱いかはっきり判りました。もっとも、ゴム製品全般が要注意物質なのですから、楽じゃありません。周りを見渡せばゴム製品は氾濫しています。

TMTD,TETDを使っていないゴム製品もあります、従って、kei.にとって全てのゴム製品が危険な訳ではありません。しかしどのゴム製品にTMTD,TETDが使われているかは区別がつかないのです。結果として、全てのゴム製品に注意するしかありません。不幸中の幸いは即時型ではないことです、もしゴム製品に触れても、すぐに手洗いをすることで、かなり接触皮膚炎の発症は防げるようです。ただし、濡れた手などで触るのは危険です、以前から水や汗などが悪影響していることは実証済みですから。

身近なゴム製品で、避けるのが困難なものとしては、下着やパジャマなどののゴムひも、靴下のゴム、などがあり、夏に汗を多くかくとそれらが当たっていた部分が痒くなります、最悪の場合みみず腫れみたいになる事もあります。直接ゴムに触れていて、もっとひどくなれば小さな水疱がたくさんできますし、極稀にそれがひどくなって、大きな水ぶくれになる事もあります。

ちなみに、チウラム(ゴム加硫促進剤)によるアレルギーなんてのは、皮膚科では典型的といわれたが(それでも京大病院で1年に1人程度)、他の科ではほとんど知られていないらしい。喘息でいつもお世話になっているK 医師も、また呼吸器科の医局でも、知られていなかったそうです。

パッチテストの薦め & アレルギーを起こすいろいろな化学物質など

このサイトをご覧頂いている方で、少しでも、こうのような症例に心当たりがある方は、是非検査されることをお勧めします。化学物質、金属、その他様々なものがアレルゲンとなり得るようです。原因が解れば対策もとりやすいでしょう、解らないではどうしようもありません。

このような皮膚疾患や全身性疾患を引き起こす原因物質には実に多様なものがあります、化学物質、金属、薬品など、まさになんでもありです。場合によっては、治療薬の、たとえば軟膏などの基剤が原因になることさえあります。こうなるときちんと原因物質を突き止めないでは治療も何もあったもんじゃありません。

確かにこの検査は苦痛を伴います。時間がかかります、痒いのに掻けないし、その間あまりいい気分では居られないので生活に支障をきたすかもしれません。でも長い人生から見ればわずかな時間です。あの地獄の48時間も、今にして見ればどうって事ありません。

kei.が経験したチウラム(ゴム加硫促進剤)以外にも、非常に多くの化学物質や金属などがアレルギーを起こします、以下にその例として、≪皮膚疾患をおこす科学物質・金属類≫ pp.24-25.より「ジャパニーズスタンダードアレルゲン」を引用してみましょう。

なお、以下の表で、th エレメントのabbr アトリビュートの値はkei.が適当にカタカナ化しました。読みとして間違っている部分もあると思います。ご了承ください。(読み上げか、ソースを読んだ人だけネ)

表3 ジャパニーズスタンダードアレルゲン
アレルゲン名 濃度・基剤 分類 含まれているもの 備考
アレルゲン名 濃度・基剤 分類 含まれているもの 備考
1 Cobalt chloride
1% pet. 金属 セメント、合金、陶磁器、印刷インキ、色素 金属アレルゲン中 陽性率は最も高い
2 Nickel sulfate
2.5% pet. 金属 ニッケルメッキ、合金、媒染剤、歯科合金、染料 Coについで陽性率が高い
3 Potassium dichromate
0.5% pet. 金属 クロムメッキ、写真印刷、皮革なめし剤、セメント、マッチの軸木 Cr+6は感作性大。自家感作性皮膚炎を起こしやすい
4 Thiuram mix. *1
tetramethylthiuram disulfide
tetramethylthiuram monosulfide
tetraethylthiuram disulfide
tetrabutylthiuram disulfide
dipentamethylenethiuram tetrasulfide
each 0.25% in pet. ゴム硬化剤
  • ゴム製品、殺虫剤
  • - *2
  • 殺菌剤、昆虫忌避剤
チウラム系加硫促進剤。
5種の混合試料
5 PPD blackrubber mix.
N-isopropyl-N'phenyl-p-phenylendiamine
N,N'-diphenyl-p-phenylenediamine
N-dimethyl-1,c-butyl-N'-phenyl-p-phenylenediamine
  • - *2
  • 0.1% pet.
  • 0.25%pet.
  • 0.25%
ゴム老化防止剤 工業用黒ゴム製品 感作性はIPPDが高い
6 Meracapto mix.
meracaptobenzothiazole
dibenzothiazyl disulfide
cyclohexbenzothiazyl sulfenamide
morpholinylmercaptobenzothiazole
each 0.5% in pet. ゴム硬化剤 ゴム製品、ゴム履き物 ゴム履き物に検出される
7 Caine mix.
benzocaine
dibucaine
procaine
  • - *2
  • 5% pet.
  • 1% pet.
  • 1% pet.
局所麻酔剤 局所麻酔剤 外用剤(OTC) 強感作物質
8 Fradiomycin sulfate
20% pet. 抗生物質 外用剤 ネオマイシンと同じく下腿潰瘍の感作率が高い
9 Balsam of Peru
25% prt. 樹脂 医薬外用剤、坐薬、化粧品、香料、歯科材料、陶器用塗料、ソフトドリンク 香料アレルギーのスクリーニングアレルゲンである
10 Rosin
20% pet. 樹脂 ワニス、印刷インキ、石鹸、床材料、塗料、電気絶縁剤、合成ゴム乳化剤、医薬化粧品、バイオリンの弓、革靴線維の仕上げ剤 アビエチン酸とアビトールが主な感作物質
11 Fragrance mix.
α-amyl cinnamic aldehyde
cinnamic aldehyde
cinnamic alcohol
eugenol
geraniol
hydroxycitronellal
isoeugenol
sandalwood oil
each 1% in pet. 香料 化粧品
12 Dithiocarbamate mix.
zinc dimethyldithiocarbamate
zinc diethyldithiocarbamate
zinc dibutyldithiocarbamate
zinc ethylphenyldithiocarbamate
each 0.25% in pet. ゴム硬化剤 ゴム手袋
13 Paraben mix.
banzyl paraben
butyl paraben
ethyl paraben
methyl paraben
propyl paraben
each 3% in pet. 防腐剤 化粧品、薬品、食品 即時型アレルギーの報告もある
14 p-Phenylenediamine
1% pet. 染毛剤 毛染剤、毛皮の材料 他の染毛剤、アゾ化合物と交差反応する。即時型反応の報告がある
15 Lanolin alcohol
30% pet. 油脂 化粧品、外用剤、家具の艶だし、印刷インク
  • 16 p-tertiary-Butylphenol
  • formaldehyde resin
1% pet. 樹脂 皮革製品、テーピングテープ、整形外科装具 アルキルフェノール樹脂
17 Bisphenol A
1% pet. 樹脂 塗料、電気、土木の接着剤
18 Ethylenediamine dihydrochloride
1% pet. 安定剤 ステロイドクリームやゴムラテックスの中の安定剤、農薬関係(殺菌剤、殺虫剤、除草剤)、キレート剤 接触蕁麻疹。多形紅斑型がみられる
19 Primin
0.01% pet. 植物 サクラソウ科植物16種に含有
  • Primula obconica
  • P.sinensin, P.mollis
  • P.malacoides,
  • P.sieboldi
2~5月に多く発生する rose wood extract と交差
20 Urushiol
0.002% pet. 植物 ウルシ科植物(ウルシ、ヤマウルシ、ヌルデ、ハゼノキ、ツタウルシ)、漆器 マンゴー、ギンナン、カシュナッツなどと交差する
21 Thimerosal
0.1% pet. 防腐剤 水銀系皮膚消毒剤
ワクチン、点眼液
ピロキシカム薬疹の感作原となる
22 Ammoniated murcuric chloride
1% pet. 防腐剤 水銀、体温計 水銀アレルギーの検出によい
23 Formaldehyde
1% aq. 防腐剤 衣料仕上げ剤、合板家具、壁紙、家具のコーティング、皮革なめし、接着剤などの防腐剤
24 Kathon CG
0.01% aq. 防腐剤 トイレタリー製品用防腐剤、化粧品(リンスオフ製品) 工業用殺菌防腐剤として同じ組成の製品が用いられている
25 Gold sodium thiosulfate
0.5% pet. 金属 歯科金属、ピアス、装身具、リウマチ治療薬

*1 : kei.がダメなアレルゲンのセットと、アレルゲンの頭文字には独自にマークと大文字化をしました、原典にはこれらはありません。なお、大文字化は CSS によって行われています、CSS が無効の場合は小文字のままです。

*2 : このハイフンはミックスの各アレルゲンごとに項目内容が違う場合で、リスト項目の空欄がある場合に挿入しました。

スタンダードだけでもこれだけの種類があるのです、また、これにはありませんが≪皮膚疾患をおこす科学物質・金属類≫ pp.24-25.には、メントール(menthol)も載っています、そこには、含有している製品、歯磨き、湿布薬、鎮痒外用薬、菓子類、チューインガム、タバコ.が挙げられ、NOTE、のど飴で舌に接触蕁麻疹を起こした例が挙げられています。

このように、特殊なものから、何処にでも有るものまで、多種多様なものがアレルゲンになるのです、ですから少しでもおかしいと感じたら検査をして、原因を突き止めることが大事だと思います。なにしろ、それが避け易かろうが、避けるのが困難であろうが、知らなければどうにもならないのですから。

謝辞 -----今回お世話になった全ての人々-----

京都○○医学センターの方々 -いつも喘息でお世話になってます-

kei.の主治医 --- K 医師 --- 今回京大への紹介状を書いてくださいました。もちろん普段から大変お世話になっています。

看護婦さん・職員さんの皆さん --- いつも何かとありがとう。

看護婦さん --- K さん --- いつも点滴ありがとう。

Obsolete

看護婦さん --- Y さん --- ありがとうございました。

看護婦さん --- M さん --- ありがとうございました。

京大病院の方々

M 教授 --- アトピーについてご説明下さいました、とても参考になりました。ありがとうございます。(たくさん本を書いてられる、有名人だったんですね)

N 医師 --- 検査前、検査当日を含めて、とてもお世話になりました、ありがとうございます。

M 医師 --- この度は本当に色々お世話になりました、ありがとうございます。

O 医師 --- 同じく、この度は本当に色々お世話になりました、ありがとうございます。また外来で時々お世話になります、よろしくお願いします。

X 医師 --- 検査中よりその後2日間の判定まで、色々お世話になりました、ありがとうございます。

K さん(看護婦さん) --- どうも色々お世話になりました、ありがとう。退院の朝に貼ってくれた絆創膏は翌日までしっかり貼れてました。

京大病院皮膚科病棟の看護婦さんの皆さん --- たった、2日(事実上24時間)でしたが、色々お世話になりました、ありがとう。わがままでご迷惑をおかけしたと思います。

京大病院皮膚科外来の看護婦さんの皆さん --- 今後ともよろしくお願いします。

その他

My mother --- 背中の写真を撮ってくれました。

My father --- 色々何かとお世話様。

And Myself ……………………………………………………………………………… ヨカッタネ!

チウラムによる接触皮膚炎 --- 主な症状 ---

kei.は職場でゴムシートを使うことがかなりあります。このゴムシートでは確実に指先などに接触皮膚炎を起こします。症状としては小さな(直径約1mm)の水泡が多数生じ、痒くなります。ほっておくとこの水疱はいくつかが繋がって少し大きな水疱になります。

[写真6]

指にできた接触皮膚炎による水泡の例。

アレルゲンに接触してから約6~48時間でこのような水泡が生じます、この段階で非常に痒いです。この写真のためにわざとアレルゲンに接触し、2日間治療せずにいました。この後、ステロイド剤(Drenison tape)で治療しましたが、3日以上痒くて困りました。

[写真7]

このような水泡が最低8個ぐらい確認できる。

しかし、このように原因がはっきりしている場合は容易に忌避できます、使用時には手袋をすればいいですし、もし直接触ってしまっても、すぐにしっかり手を洗えばほとんど反応は起こりません。

また、この反応が起こりやすい場所はほぼ決まってます、他の場所でも反応は起こしますが、これらの場所ではより強い反応が起こります。

[写真8]

腰の部分にみみずばれ状の接触皮膚炎ができている。

上記のほかに、いわゆる「ゴムひも」による接触皮膚炎が起こります。たとえば下着のゴムなどが原因でおこりますが、これらは直接皮膚に接触しているわけではありません。ではどうして接触皮膚炎が起こるか、と言うと、汗が作用しているのです。夏に汗をかくとどうしても下着のゴムの部分に汗が溜まりやすくなり、それにアレルゲンが溶け出して接触皮膚炎を起こすようです。

治療について

ちなみに、今辞書を見ていたら、cure(治療)という単語には(ゴムの)加硫化、(プラスティックの)硬化;硬度。という意味があるらしい。まあそれはさておき。

治療については、要するに原因物質を避けること。これ以外にはありません。もちろん、症状が出ている部分にはステロイド外用薬などで治療し、抗ヒスタミン剤などの服用も必要ですが、結局のところ原因物質を避けることに尽きます。

しかしこれは思ったほど簡単ではありません。身近には非常に多くの、そして不可避のゴム製品が溢れています。先にも挙げたように、下着などのゴムひもや、靴下のふくらはぎの部分にも細いゴムが何本も入っています、クッション材にも使われています。

水道水の水質検査項目

つい最近(2001/05/17)飲料水の水質検査に係わる機会があり、その検査項目を見てびっくり、 なんと46検査項目内に「チウラム」が入っています。水道水に「チウラム」が含まれている可能性がある!? 「水道水」も危ないのか?

早速、検査機関の方に訊いてみると、農薬に含まれている「チウラム」が稀に水道水の原水から検出される事が有るとの事。もっとも、仮に含まれていても微量で、しかも原水の時点での話なので、蛇口から出てくる水道水は大丈夫なようでした。

「ひとまず安心」しましたが、危険だぞ「農薬」! 撒くな「農薬」!

と言う訳で、突然ですが「農薬反対」

もちろん「農薬反対」と言うのは半分以上冗談である。「少しでも危険な要素があるものは全て反対」と言うこの手の論理は多くの環境屋がよくやる手法であるが、すべての物質は量によって毒に成り得るのだから、この理論は成立しない。酸素は猛毒の物質である。

この手の話は市民のための環境学ガイド

さらに専門的に詳しくお知りになりたい方は次のサイトへどうぞ。

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ハウスダスト

どんなものか

ハウスダスト(House Dust 以下:HD)「家のほこり」とは、家ダニの死骸と糞が主な成分となるアレルゲンのことです。HDアレルギーの人はかなり多いんじゃないでしょうか、他のアレルギーと併発していることも多いらしいです。

HD によるアレルギー疾患としては、気管支喘息、鼻炎、結膜炎などで、これらのアレルギー疾患の70~80%がHDによるものだそうです。また、アトピー性皮膚炎の原因としてもHD アレルギーであれば十分その可能性があります(詳しくは、かゆいかゆい(アトピー性皮膚炎)へ)。

アレルギー疾患は、そのアレルゲンが判明すれば、それを避けることで発症を防げるのですが、HD のようにあまりに身近にある物質の場合、それを完全に忌避することは非常に難しいです。どんなにきれいにしていても、必ずダニは居るそうです。また、まめに掃除をすればいいのですが、それにも限度があります。

kei.は掃除が嫌いです、でも勝手に掃除されるのは困ります。部屋は本の山で、埃はいっぱいあります。それでも何とか生きてます。

話は少し逸れましたが、とにかく、ダニの発生を極力抑え、埃を溜めないようにした上で、治療をしないといけません。

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かゆいかゆい(アトピー性皮膚炎)

まずはじめに、アトピー性皮膚炎(以下、アトピー)は必ずしもアレルギーによるものとは限らないらしい、と言うことです。

敏感肌や、ドライスキンによる刺激がきっかけになって起こる事もあるので、とにかく専門医に診てもらう必要があります。そしてもし、アレルギーの疑いがあるなら、そのアレルゲンが何かを徹底的に調べたほうが良いでしょう、避けることが容易なものならちょっと注意するだけでアレルゲンに接触せずにすむ筈です。

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鼻がズルズル(鼻炎)

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目がしょぼしょぼ(結膜炎)

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