都市環境デザイン会議関西ブロック

 

2010年度第9回都市環境デザインセミナー記録

生物多様性とまちづくり

――ニュージーランドの環境緑化――

兵庫県立大学/淡路景観園芸学校 林まゆみ

2010.10.15


趣旨

 まちづくりと生物多様性、一見かけ離れているようですが、身近なまちの中にも生きものを取り込む様々な工夫ができるのです。太平洋に浮かぶ島ニュージーランドは、地球の箱庭と呼ばれる大自然と貴重な原生生物の宝庫です。しかしヨーロッパからの入植者が持ち込んだ生物が島の生態系を破壊したため、活発な自然保護活動が展開されてきました。
 今回は、そんなニュージーランドの「エコロジカルなコミュニティづくり」「ガーデンシティの新しいランドスケープデザイン」をテーマに、先進的な環境保全型まちづくりの一端を紹介します。
 ガーデンシティの美しい街中を彩る植栽も色鮮やかな草花からシダなどの自生種を用いた植栽に様変わりし、住宅地には野生そのもののビオトープが出現し、ランドスケープデザイナーたちも土地の歴史や生態系を考慮したデザインコンセプトを駆使するようになりました。
 人間の活動は環境とどのように折り合いをつけられるか、都市環境デザインはその課題にどのように応えるのか、発想の転換のきっかけとなるヒントをニュージーランドの環境緑化の取り組みから探りたいと思います。
 林 まゆみ



林まゆみ氏 略歴

兵庫県立大学緑環境景観マネジメント研究科准教授。淡路景観園芸学校主任景観園芸専門員。農学博士。
1953年生まれ。京都大学農学部農学研究科博士課程満期退学。女性設計集団(株)アルプラン参画。丹波の森研究所、林まゆみ環境研究所設立を経て現職。2002年日本造園学会賞(研究論文部門)受賞。
 著書に『生物多様性をめざすまちづくり』(学芸出版社、2010)、『みどりのコミュニティデザイン』(共著、学芸出版社、2002)、『環境デザイン学』(共著、朝倉書店、2007)、『成熟型ランドスケープの創出』(共著、ソフトサイエンス社、2009)など。


記録目次

上三角 ニュージーランドの生物多様性をめざすまちづくり 上三角 質疑応答

日時/場所

2010年10月15日(金曜日) 18:15開場  18:30開演  20:30頃まで
 CITE(大阪市都市工学情報センター)会議室

主  催

  都市環境デザイン会議関西ブロック

参 加 費

  都市環境デザイン会議会員500円/会員外1000円/学生500円

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