疾患情報
※疾患の解説を見るにはは右の単語をクリックしてください.⇒ 癌,高血圧症,糖尿病,脂質異常症(高脂血症),メタボリックシンドローム,消化管疾患 ,肝臓・膵臓・胆のう疾患
◆長生きするためには
日本人の死亡原因上位を占めるのは,癌,脳血管障害(脳梗塞や脳出血などのいわゆる脳卒中)と虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)です.長生きするためには,これらの疾患にならないことが必要です.
まず癌についてです.癌に効くとうたった健康食品の広告をしばしば目にしますが,これらの多くは,確かな科学的根拠がありません.お薦めするのは,緑黄色野菜です.一日三食しっかり食べたいものです.緑黄色野菜には,癌を予防するという科学的な裏付けがあります.逆に,癌になる確率を上げるのは喫煙です.なるべく早く禁煙しましょう.
予防と同様に大切なのは,癌の早期発見です.積極的に健診を受けること,心配な症状のある場合は,早めに医師に相談することが大切です.
脳血管障害と虚血性心疾患のいずれもも高血圧症,糖尿病,脂質異常症(高脂血症)といった生活習慣病が主な原因です.生活習慣病の予防のためには,カロリー控えめのバランスの取れた食事と,少なくとも2日に1回以上の運動が肝要です.
生活習慣病は初期には自覚症状が出ません.やはり健診を受けることが大切です.
内臓脂肪蓄積が原因と考えられているメタボリック・シンドロームも,虚血性心疾患になる可能性が高いことが分かっています.腹囲(へその高さで測定してください)が男性85cm以上,女性90cm以上の方は,メタボリック・シンドロームの可能性がありますので,医師に相談して下さい.
◆元気に歳を重ねるには
寝たきりの原因となる主な疾患は,脳血管障害(脳梗塞や脳出血などのいわゆる脳卒中)と骨粗しょう症に起因する骨折です.
脳血管障害は遺伝的な素因もありますが,前述のように高血圧,糖尿病,脂質異常症(高脂血症)といった生活習慣病が主な原因です.食生活と運動に気をつけましょう.
骨密度が一定以下になり,骨折し易くなった状態を骨粗しょう症といいます.骨密度は,30歳ぐらいをピークに確実に減少します.進行してからでは治療が困難です.一度,骨密度測定を受けられることをお薦めいたします.
◆毎日おいしく食べるには
食べることは人間の最も大きな楽しみの一つです.食を楽しむためには消化器疾患(胃腸などの消化管疾患と,肝臓・胆嚢・膵臓疾患)のない,あるいは疾患のコントロールされた体である必要があります.もちろん,バランスの取れた食事を,規則正しく,腹八分目に食べることは大切です.このような食事を”体にいい”と自己暗示をかけながら食べれば,不思議とだんだんおいしくなってきます.