~形成外科~ 唇裂口蓋裂、小耳症、皮膚腫瘍、瘢痕などの治療。 
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形成外科 Q&A

小耳症

私の子供は生まれつき、右耳が小耳症でふさがった状態です。 今年、小学校に入学するのですが、いつ頃手術するのが良いでしょうか
手術時期に関しては外科医により多少意見が違うのですが、私は就学1年前、つまり5ー6歳で初回手術を行っています。9ー10歳頃に手術する医師も多いのですが、その理由は大きい肋軟骨(耳を作る材料)が取れるということです。しかし10歳頃に手術した耳は大き過ぎで固すぎの傾向があります。 私の経験では就学前に始める方が柔らかく品のいい耳が出来ます。 手術は1回目に軟骨で耳介の骨組みを作り、皮膚の下に埋め込みます。その6ヵ月後に2回目の手術を行います。これは埋め込んだ耳介を持ち上げる手術で植皮が必要です。 この2回の手術が入院手術(入院各々7ー10日)で後は外来で少しずつ直していきます。また外耳道に似た形を作るというのも私の手術の特徴です。

 

聞こえのほうは、小耳症の側が高度難聴(60~80dbぐらい)らしいのですが、正常耳は普通に聞こえているので問題ないと言われましたが、親の私が両耳が聞こえて生活しているのに片耳で大丈夫だと言われても、今ひとつ納得がいきません
悪い方の耳の聴力を良くする手術をしても、手術直後は聴力はかなり良くなりますが、1年もするとまた元の状態に近くなってしまい、また耳だれが出るかもしれないという事で、正常側が聴力も正常だと現在は誰も手術はしません。 ”片耳でも不便な面はない”とは厳密には言えませんが日常生活に目立つ程度ではありません。悪いほうに補聴器をつけるのも一つの方法ですが恐らく使わなくなるでしょう。 両側の場合には補聴器をつけます。

 

 

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