間歇日記

世界Aの始末書


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2002年7月上旬

【7月10日(水)】
菊川怜“初代納豆クイーン”なるものに選ばれたという。納豆と聞いては平常心でいるわけにはいかんが、“初代納豆クイーン”って、なんじゃそりゃ? しかも菊川怜? 納豆のイメージがある女優だとでもいうのだろうか? なぜ菊川怜が納豆クイーンなのか、よくわからない。一説には、納豆を食うと頭がよくなるというから、頭のよい女優であるという連想から彼女が選ばれたのであろうか? だがそう言われても、菊川怜は東大卒であることは知っているが、頭がよいかどうかはおれは知らん。たしかにおれの知っている頭のよい人たちの中には東大出が何人かいるが、東大出だからといって頭がよいわけではないことも、これまた経験的事実ではあるのである。東大出という集合が頭のよい人という集合とかなり交わっているとは言えるが、前者は後者の部分集合ではないし、後者は前者の部分集合でもない。東大出女優は頭がよいから納豆クイーンなのだとしたら、相当むちゃな関連付けではあるまいか。
 そもそも、納豆を食えば頭がよくなるという説を、おれはあんまり信用していない。身を以て証明しているからだ。おれほど納豆を食っていれば、とっくにノーベル賞くらいもらっていても不思議はあるまい。どうだ、科学的反証だろう? なに? 納豆ばかり食っているからこそ、おまえはその程度ですんでいるのだって? う、ううむ、なかなか科学的な反論であるな。

【7月8日(月)】
▼なかなかリアルタイムの日付に追いつかない――と、おそらく三か月後には思っているにちがいないので、本日より、初期のこの日記のように“間歇モード”に戻すことにする。まあ、タイトルがそうなんだから、いいじゃないか。よって、とくにネタのない日は飛ばして行こう。といっても、この日記、「とくにネタのない日」ばかりのような気もしないではないのだった。
《ご恵贈御礼》まことにありがとうございます。

『玩具修理者』
(監督:はくぶん、主演:田中麗奈、原作:小林泰三、発売・販売元:バンダイビジュアル)
「Treva」で撮影

 DVDをご恵贈いただいたのは、この日記はじまって以来のことである。ありがたやありがたや。そうかそうかそれほどまでにとくに名を秘す原作の人は田中麗奈とのツーショットを見せびらかしたいのかと一瞬思わないでもなかったが(メイキングにとくに名を秘す原作者の人が出てくると聞いていたのだ)、このような高価なものをもらっておいてそんな下司の勘繰りをしてはいかん、文学的表現がいかに映像化されているかを見てもらいたい作家や書評家のひとりに原作者がおれを選んでくれたのだ、はなはだ光栄なことである――と、とくに名を秘す原作の人からの年賀状をちらっと思い出しながら素直に狂喜する。
 素直に狂喜したところで、はたと気がつく。おれはDVDの再生環境を持っていないではないか。うちのパソコンなんぞ、外付けですらDVDの滑らかな再生に耐えるスペックではないし、かといって、独立したDVDプレーヤーも持っていない。パソコンを買い替えるのは痛すぎるから、この際、DVDプレーヤーを買うことにしよう。ところで、DVDプレーヤーっていくらくらいするものだろうと調べてみると、なんじゃ、再生だけなら一万円代からあるではないか。なんだかDVDというのはとんでもなく上等なものだという印象があり、まだまだわが家に導入するには分不相応なものだと思い込んでいてまるで興味がなかったのだが、この程度ならすぐ買おう。でも、ソフトのほうはハードと不釣り合いに高いよなあ。

【7月6日(土)】
『ウルトラマンコスモス』(TBS系)再開の話が出ているというのに、今日の十八時からは臨時差し替え番組『ウルトラマンネオス』。おれは初めて観るので、まあどっちでもいいかという感じ。ウルトラマンのデザインはシンプルでいいんだが、全体的になんだかチープである。とくに音楽がチープ。こういうのは、音楽ひとつでかなりちがう。それにしても、地球側の防衛組織(なんてのだか忘れた)の隊長が嶋田久作ってのは、むちゃくちゃ不気味。この人ほど、なんとか隊の隊長役が似合わない人があろうか。やっぱり、電信柱の上に立って不敵な笑みを浮かべる魔人みたいなのがぴったりだよなあ。

【7月5日(金)】
▼ありゃりゃ、『ウルトラマンコスモス』(TBS系)再開の話が出てますな。でも、もうラストは知ってるしなあ。スタッフはなんのために総集編を突貫工事で作ったんだか。まったくお気の毒なことである。こういうケースでは、大阪府警に損害賠償の請求はできないのだろうか?

【7月4日(木)】
▼またまた懲りもせず、コンビニで見つけた食玩『ザ・ライダーマシン4』バンダイ)を一個買う。クウガやらアギトやら龍騎やらもあるのだが、おれはどうも最近のゴテゴテした仮面ライダーがさほどかっこいいとは思えないため、おじさんらしくV3ハリケーンを選ぶ。いやしかし、このシリーズはさすがバンダイというか、ほんとによくできている。精巧な人形はマシンと別成型なのにぴったりマシンに嵌まるわ、ハンドルは動くわ、サドルやらなにやらゴムでできているべきところはちゃんとゴムだわ、よく三百円で利益が出るものだ。
 やはりハリケーンはいい。龍騎のライドシューターってマシンは、ありゃなんだ? いかにも機動性が悪そうである。まあ、最近の子は、ああいうのをかっこいいと思うのかもしれんけどねえ。おれなんか、初めてテレビで観たとき、ピザ屋かと思ったぞ。

【7月3日(水)】
例のロシア人アニメおたく少女、Itsuki ちゃんが、日本の有志の招待でほんとうに来日していたのでたまげた。いやあ、オタクは国境を超えますなあ。いつの日か、イラクやらリビアやら北朝鮮やらの萌え萌えオタク少女が、こんなふうに民間外交で日本に招待されればいいなあとちょっと思った。はなはだおれらしくないまともな感想だが、ほんとうにそう思うよ。
▼逮捕されてしまった「ウルトラマンコスモス」(TBS系)の主演男優だが、なにやら冤罪だという話が出てきているらしい。どうなっておるのだ? 大阪の警察もそんなにいいかげんなのか? 神奈川じゃあるまいし。

【7月2日(火)】
おけいはん最近のポスター、なかなかいい。京都の夏だねえ。水野麗奈って、よく見ると、なかなかカエル顔で可愛いよね。
「四年間は民営化の議論はしない」などという条件を、郵政族が最後っ屁のように小泉首相に持ちかけたというのだが、バカとしか言いようがない。小泉首相が独裁者だとしたら、こういうことを言っておる郵政族は反民主主義者じゃ。要するに、目くそ鼻くそじゃ。自由な議論を封じようとするなどとは、それこそ自由な議論の守護者・野中広務大センセーがお怒りになるぞ。

【7月1日(月)】
▼テレビはまだサッカーの報道ばっかり。さて、いつまで続くことか。なかなか面白かったけど、おれはもういいわ。飽きた。


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