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都市環境デザイン会議関西ブロック
2012年度第4回都市環境デザインセミナー記録
バルセロナ旧市街の再生
−個別・小規模な環境整備から拡がるまちづくり−
阿部大輔
趣旨
バルセロナでは、過密街区に穴をあけ、公共空間を創り出す「多孔質化」により、疲弊した界隈に再び人が集まり留まり始めています。従来のようにマスタープランを描くのではなく、個別的で小規模な広場や道路整備、建物の修復や建替えを起点に、地区全体の再生へとつなげていく手法は、成長の時代が終わった日本でも、大いに参考になるのではないでしょうか。
今回は『バルセロナ旧市街の再生戦略』で2009年度不動産協会賞を受賞された阿部大輔さんにおいでいただき、主に、稠密な市街地を多孔質化し界隈の多様性を維持したラバル地区を事例に、成長型の都市再生や都市計画とは一線を画す、行政主導のまちづくり、新たな居住環境整備の未来を語って頂きました。
前田 裕資終了しました→岩切さんのレポート
記録
バルセロナ旧市街の再生〜個別・小規模な環境整備から広がるまちづくり〜 阿部大輔質疑応答
- 「都市再生」時代の再生戦略
- バルセロナの概要
- 実現しなかったバルセロナ改造計画
- 密集市街地を多孔質にする 都市計画道路と旧市街の再生
- オリンピックの都市整備とその後
- 計画住宅市街地の再整備 パティオを回復する
- 消費の対象となる公共空間:都市プロモーションの狭間で
- 受け皿住宅の権利関係、補償、受益者負担について
- 計画の連続性について
- 誰のための再生事業だったか 地価が上がるとなかなか旧住民は残れない
- バルセロナ再生事業を日本の中心市街地に落とす時、何がポイントになるか
- 多孔質化が効果あるのは、石造の密集というヨーロッパ的な問題だったからかも
- 多孔質化事業の仕組みについて
- 旧市街の経験は郊外でも活かされているのか
- 周辺コミュニティとの関係
- バルセロナとカタルーニャの微妙な関係
- 都市計画への信頼は戻ったか
- まとめ
日時・場所
・2012年5月17日(木曜日)
・6時15分開場 6時30分開演 8時30分頃まで
CITE(大阪市都市工学情報センター)会議室
阿部大輔さん略歴
龍谷大学政策学部准教授
1975年米国ハワイ州生まれ。早稲田大学理工学部土木工学科卒業、東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻修士課程修了、同博士課程修了。2003〜2006年カタルーニャ工科大学バルセロナ建築高等研究院(ETSAB)博士課程に留学(この間、スペイン政府給費奨学生)。博士論文提出資格(DEA)取得。博士(工学)。専攻は都市計画・都市デザイン。政策研究大学院大学研究助手、東京大学都市持続再生研究センター特任助教を経て現職。博士論文「スペインの歴史的市街地における保全再生戦略」により、2006年度日本都市計画学会論文奨励賞ならびに日本不動産学会湯浅賞(研究奨励賞)を受賞。『バルセロナ旧市街地の再生戦略』により不動産協会賞受賞。主 催
都市環境デザイン会議関西ブロック
参 加 費
都市環境デザイン会議会員500円/会員外1000円/学生500円
定員30名/申し込み先着順
終了後懇親会準備中・当日実費精算
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