e-mail 版
三月書房販売速報(仮題) 旧号合冊 第9冊[81〜90号] |
通巻081号 | 2005.07.20発行 | 通巻086号 | 2006.04.18発行 |
通巻082号 | 2005.09.20発行 | 通巻087号 | 2006.06.22発行 |
通巻083号 | 2005.11.15発行 | 通巻088号 | 2006.08.06発行 |
通巻084号 | 2005.12.31発行 | 通巻089号 | 2006.09.28発行 |
通巻085号 | 2006.02.21発行 | 通巻090号 | 2006.11.28発行 |
※各号の最終版を一部修正して掲載しました ※非営利目的の転送は歓迎します |
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三月書房販売速報[087] &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&& 2006/06/22[08-03-87] (c)SISIDO,Tatuo e-mail版 三月書房 販売速報(仮題) 087号 ※いちおう出版業界向けに制作してます※ &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&& [#00] まだあまり本気ではありませんが、やっとブログを始めてみました 三月記(仮題) 「ブログは世界を変える」とか言われても、いまのところややおお げさとしか思えませんが、もはや、無視していたらそのうちに廃れ てしまうということもなさそうなので、とりあえずいいかげんなの を始めてみました。 手を出す前にちょっと調べてみてわかったことは、いわゆる“ホー ムページ”よりも、作成やアップロードが簡単らしいこと、頁が増 えても管理が楽らしいこと、グーグルが拾ってくれる確率がやや有 利らしいこと、くらいのものでした。とりあえず無料で制約の少な いところを探してオープンしてみましたが、まだあくまでも練習と いったところで、今後どういう方向へ行くかは未定です。インター ネット関係は、とりあえずは大きな期待をせず、ごく気軽に見切り 発車して、あとはテキトーに成り行きにまかせるのがよいようです。 よそのブログを見てみると、画像の入ってないブログはややとっつ きにくくて読みにくいようです。キーワードでヒットした部分を読 むだけならそれで問題ありませんが、多くの頁を読もうとすると、 1画面に1枚くらいは画像がないとメリハリがないように思えます。 というわけで、うちのにはどの回にも画像を貼ろうとしているため、 なかなかはかどりません。こんなことではいけないので、字ばかり の頁もこしらえたほうがよさそうですが、日記スタイルは気が向か ないので考慮中です。 一月近くかけてやっと10件を超えたところですが、まだ扱い方がよ くわからないので、コメントもトラックバックも検閲してから掲示 する設定にしてあります。グーグルのページランクはまだ0ですが (ページランクは何ヶ月か毎に改訂されるとのうわさなので、次回 の改訂に期待)、各記事のタイトルに含まれる語をキーにグーグル で検索すると、早くも1頁目の上の方に出てくるのが多いので、そ れなりに順調に進みつつあるような気がしています。 ちかごろグーグル関係の本がいろいろ出ていますが、ちらと読んだ 限りでは、ちくま新書の「ウェブ進化論」が最高で、文春新書の 「グーグル:既存のビジネスを破壊する」もなかなかでした。以前 からうちのサイトはグーグルと妙に相性がよいような気がしてまし たが、これらの本でその理由がよくわかりました。これらの本にも あるように、グーグルが全世界で一人勝ちしてしまえば、全能の神 のごとき支配者になってしまう可能性もあるわけですが、われわれ れのような超零細業者は、さしあたっては気にせずに、利用できる サービスは積極的に利用すべきでしょう。せっかくですからアドセ ンスも貼ってみようかと研究中です。 [#01] 最近売れてるような気がする本(順不同) ◆「Yaso#耽美」ステュディオ・パラボリカ 復刊夜想もこれで3冊目、ほぼ年刊ペースですが、売れ行きはあい かわらず通販を中心にたいへん順調で、最初の1月で50冊を超え、 その後も順調に売れてます。 ◆「作田啓一 欲動を考える」SURE 「那須耕介 ある女性の生き方:茅辺かのうをめぐって」SURE “セミナーシリーズ 鶴見俊輔と囲んで”の第2回と第3回配本。 本来はさほど売れそうな著者でもテーマでもないのに、意外とよく 売れてます。定価が安いこと、グーグルするとうちのサイトがSURE の次に出てくるあたりがその理由でしょう。 ◆「老いの超え方」吉本隆明 朝日新聞社 ◆「還りのことば」吉本隆明ほか 雲母書房 ◆「叔父の思想:吉本隆明論」太田修 修羅出版 吉本氏本人の本は40〜50冊と、ごくふつうの売れ行きですが、太田 氏の本は数日で30冊通販しました。地べたで売れるのはこれからで すから、少なくとも50冊までは行くでしょう。〈吉本〉本の新刊案 内のメルマガは200名ほどに送信してますが、このように他店では ほとんど売ってない本だと、時々大当たりがあります。 ◆「原点 10年たって彼らはまた何故ここにいるのか…」 福満しげゆき 幻堂出版 この本は地方小出版流通センター扱いで全国流通しているはずです が、限定500部の買切本なので、他店ではあまり見かけないのでしょ う。幻堂出版をグーグルすると、うちの店のサイトがここでも2番 目に出てきますから通販も少なくありません。 ◆「アナーキスト群像回想記」宮本三郎 あ・うん ◆「ころころ にゃーん」長新太・作 福音館 この2冊については写真入りでブログに載せましたから、そちらを 見てください。 [#02] これから売れそうな気がする本(順不同) ◆「山田稔:何も起こらない小説」SURE※入荷済み ◆「目白雑録2」金井美恵子 朝日新聞社 ※入荷済み ◆「自閉症:これまでの見解に異議あり!」村瀬学 筑摩書房 ◆「(歌集)匿名の森」林和清 砂子屋書房 [#03] <天に唾する>京都の書店のうわさ(その49) ○前々回にて、「ここ30年くらいの、河原町通の三条〜四条界隈の書 店地図の総集編を増刊号として発行する予定」と書きましたが、現 状をレポートするには写真があったほうがよさそうなので、ブログ 「三月記(仮題)」のほうに掲載することにしました。というか、 そもそもこの別冊のスタイルを思いついたので、ブログを始めたよ うなものです。記事のカテゴリは「<天に唾する>京都の書店のう わさ 別冊」としました。現在アップ済みはまだ5件ですが、消え た書店の遺跡3件と、ご健在書店の現状が2件です。とりあえずは この河原町通りの三条〜四条間の書店の過去現在を、写真付きの記 事(たぶん20回分ほど)にしたいのですが、あまりにも様変わりが 激しくて、記憶だけがたよりだとかなり限界を感じています。図書 館に住宅地図のバックナンバーとか「ぴあマップ」のバックナンバー があるといいのですが、たぶん揃っていないような気がします。そ れに京都市の貧弱な中央図書館は、うちの店と同じ火曜定休なので、 調べに行く機会がなかなかありません。 ○6月17日付けの京都新聞によりますと、阪急電鉄が河原町四条の北 東角に商業ビルの建設を発表したそうです。現在、南東角には阪急 百貨店、西南角には高島屋があり、北西角にはビジョンメガネとみ づほ銀行があります。北東角はここ50年ほど、ごちゃごちゃとした 小店数店が、入れ替わり立ち替わり開店しては長続きせず、ティッ シュ配りやキャッチセールスばかりが目立つさえない場所でした。 それでもいちおういまでもたぶん京都一の交差点の一角ですから、 本来は商売に不向きではないはずです。敷地面積約400平米の土地 に地上8階地下1階のビルを建て、1階から6階が合計2000平米の 売場になるとのこと、来年9月の完工予定です。この交差点の地下 は阪急電鉄河原町駅ですから、このビルの地下1階はそこへ直結の 地下道が設けられるでしょう。 書店などの物販と飲食関連のテナントを誘致予定とありますから、 ほぼ間違いなく阪急直系の「ブックファースト」の入店は決定済み と思われます。全館すべてを書店にしてしまえばよさそうに思えま すが、1000平米以上の店舗はないと書いてありますから、最大でも 3階分の300坪強程度のものでしょう。それでも1階が書店になれ ば、河原町通りの三条〜四条間では唯一の路面店として、通行人に はたいへん重宝されるでしょう。 余談ながら、阪神電車は京阪電車と合併した方がよかったのではと、 うちの店の周辺の人はたいてい言ってます。 ○「出版ニュース 6月中旬号」に載ってたのですが、日書連の組合員 数は、1986年の12953店から2006年4月現在6683店とほぼ半減してい るそうです。うちの店は50年以上前に脱退したままなので内情は知 りませんが、ネットで中京支部の名簿を見てみると32店並んでいま す。しかしその顔ぶれを見ると、ジュンク堂、喜久屋、紀伊國屋、 ブックファースト、大垣、ふたば等の大手の支店、大書堂、其中堂、 文栄堂、平安堂、洛風書房、文華堂などの古書店系、JEUGIA(音楽)、 大龍堂(建築)、高文社(法律)、檜書店(能楽)などの専門書店 が大半を占めています。他にも検定教科書の販売権を保有している 老舗書店が何軒かありますから、ごくふつうの独立系書店はもはや 半分あるかどうかというところでしょう。中京区の例だけで断定は できませんが、全国の加盟店6683店のうち、独立系のふつうの書店 はいいとこ6割程度ではないでしょうか。なお、先の記事には見あ たりませんでしたが、書店組合の組織率は5割程度と言われること が多いようです。 [#04] 雑、雑、雑、… ○Amazonジャパンは新しいサービスとして、インディーズのCDや本 の委託販売「e託販売サービス」を始めました。[#01]のよく売れて る本に登場したSUREや修羅出版なども、いずれは参加されるかもし れません。現在は必須であるISBNがついてませんが、これは簡単に 取得できます(というか、もともとは申請しなくてもISBNを勝手に 押しつける、出版物背番号制のようなことも計画にはあったはずで す)。したがって、「e託販売サービス」が順調に発展すれば、う ちの店の数少ない売れ筋である、非流通本も売れ行きがおちること でしょう。 ちかごろうちのネット通販は完全に頭打ちになってますが、他店で ほとんど売ってない本はあいかわらずよく売れてます。結局のとこ ろ、初期に少しは売れていた、ふつうの流通本がほとんど売れなく なったということのようです。そういうものはAmazonにお任せして、 うちはアフリエイトでささやかなおこぼれに預かりたいと思ってる ですが、まだ、あまり露骨なことはしたくないし、効率のよい方法 も思いつかないのでほとんど稼げてません。 それに、一番の売れ筋である特価本も、Amazonの特価本コーナーと AMPにかなり食われてるような気がします。特価本の売れ行きは、 タイトルが大幅に増えているので、トータルでは伸びてはいますが、 個々の伸びは鈍化しています。もっとも食われっぱなしではなくて、 うちもAMPに少し参加して取り返してますが、これも値下げ競争 が激しくて、1年前に比べると低調です。 ○駐車違反取り締まりの民間委託がはじまりました。うちの店の前の 寺町通りも重点地域に指定されています。近所の人やお客とこの件 について話をすると、すべての人が「ひどい世の中になった」と同 じことを言われるのが印象的でした。イラク戦争でも、テポドンで も、年金崩壊でも、ここまで見事に意見が揃うことはないでしょう。 それはともかく、6月1日からはうそのように駐車違反がなくなり ました。関係ない人が駐車しなくなったのは、じつに気分のよいも のですが、自分や来客が停めにくくなったのはたいへんにむかつく、 とういうのがごく一般的な気分でしょう。ただ、いまのところ例の 「21世紀の岡っ引き」が、うちのあたりにあらわれることはめった にありません。もっと能率よくカモがみつかるであろう、地下鉄駅 前あたりに集中してくれてるのならいいのですが、そのあたりはも う少し様子をみないとわかりません。しかし、駐車違反が見つかっ ても、違反シールが発行されて、フロントガラスに貼付され、デジ タル写真を撮り終わるまでに5分ほどかかるようですから、その途 中で気づいて発車してしまえば何の問題もありません。本物の警察 官と違って免許証を見せろとか職務質問をしたりして、時間稼ぎを することはできませんから。というわけで、お客さんも店の真ん前 に停めて、1分おきくらいに様子を伺ってれば、いまのところはま ず大丈夫そうです。以前は違反車両が多くて、かなり遠い場所にや むなく駐車されて違反切符を切られたお客もままありましたから、 その点は好転したというべきでしょう。(河野裕子さんの歌集「日 付のある歌」に、三月書房から出たら赤いファミリアがレッカー移 動されていたという歌が載ってます。)しかし、入札によって縄張 りを購入している会社も商売ですから、あまり売上げが増えないよ うなら、徐々に手の込んだ隠し撮りとか、遠いところから双眼鏡で ナンバーを読みとって、シールを発行してからクルマのそばに近づ くというような陰険な手を使うようになるのではないでしょうか。 そうなったら、店の前に停車したお客はクルマから降りずに、そこ からケータイであれこれ注文していただいて、お釣りも用意してそ こまで届けるという、ドライブスルーまがいのことをしなくてはな らなくなるかもしれません。 ====[受贈本 勝手に御礼広告]=============================================== 季刊 謄写技法 別輯1 「ガリ版刷春本編」謄写版研究 ※詳しくはブログ「三月記(仮題)」をご覧ください =================================================================== ------------------------------------------------------------------ この「販売速報(仮題)」はe-mailの性質上,簡単に改訂することができ ますが、その度に全読者に送信するのは、お互いに煩わしいので、最終版 をおよそ1ヶ月後にHPに掲載します。 ◆1998/11/27 創刊準備号(通巻01号)発刊 ◆「バックナンバー(01〜87号)」はHPにて公開中です。 ※新規購読のお申し込みはこちらから (c)SISIDO,Tatuo 三月書房 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