サイマ(マナーズサウンドセラピー)とは

サイマで用いる音には1000種類以上のメニューがあります。
一つ一つの音は、5個の周波数でできています。(少し例外もあります。)
サイマの原理について説明するときに大事なキーワードが2つあります。

倍音

私たちがふだん耳にする音には、心地よい音と不快な音、雑音と音楽的な音がありますが、私たちはその判断を瞬時に行っています。
その直感的に感じる音の違いはどこにあるのでしょうか。
それは、調和的な周波数、すなわち倍音を含んでいるかどうかです。
倍音の含まれ方によって美しい響きになり音楽的にもなります。

ギターのような弦を一本、イメージしてください。
弦全体が振動する音を基音とすると、弦の中央を固定して振動した時に生まれる音が第2倍音、弦を三分割して出る音が第3倍音、以下、第4倍音、第5倍音・・・と同様に続きます。
弦を区切るので、第2倍音の波長は基音の半分、第3倍音の波長は基音の1/3となります。
倍音の説明図

聞こえる音はどう変わるのでしょう。
ピアノの音で説明しましょう。
基音を「ド」に割り当てると、 第2倍音は1オクターブ上の「ド」、 第3倍音はさらにその「ド」から5つ上の「ソ」、 第4倍音はその「ソ」から4つ上の「ド」、すなわち基音の2オクターブ上です。
第5倍音はさらにその「ド」から3つ上の「ミ」です。
(音が上がる間隔は小さくなっていきますね。)
倍音の説明(音符)

周波数はどうでしょうか。
周波数は2倍、3倍、4倍・・・と整数倍になっていきます。

弦楽器や管楽器の音を分解すると、基音の他にその倍音が多数(理論的には無限個)含まれていることが分かります。
ただし、現実の音源の倍音は必ずしも正確な整数倍ではなく、倍音ごとにやや高めだったり低めだったりします。

電子楽器のように完全に整数倍の成分だけの音は人工的な響きに感じられ、長時間聴くと疲れやすいともいわれます。
一方、人の声には必ず複数の倍音が含まれています。
私たちの口・喉・副鼻腔・気管・肺はどれも共鳴腔であり、小さな声帯のふるえを大きく響かせ倍音を生み出します。
声は一人ずつ違い、またその時の心と体の状態を如実に表現します。
体の余分な力が抜けリラックスした時の声は倍音を多く含み、周囲の人にも心地よく聞こえるでしょう。

モンゴルのホーミーは、舌で同じ容積に区切った口腔内の空間に共鳴を起こして、ひときわ強く高い倍音を作り出す歌唱法です。
お寺の鐘も倍音が多く作り出されよく響くような構造になっています。お仏壇の前に置くおりんも、倍音の心地よい響きによって、周囲の空気が変わるように感じられます。
声明やグレゴリオ聖歌・・・、宗教儀式は歴史的に倍音と深いつながりがあるようです。

最近では倍音が持つ心と体への作用により、シンギングボウルや音叉がヒーリングに用いられます。

マナーズサウンドセラピーでは、一つの音は5種類の周波数で構成されていますが、それらの倍音と複合音が理論的には数百万~無限に重なり合い、心にも体にも心地よい調和的な響きとなっています。

倍音は1636年に数学者のマラン・メルセンヌによって発見されました。

共鳴(同調)現象

正確にチューニングした2つのギターを、数cm離して向かい合わせに置き、片方の弦を1本はじいてすぐに押さえます。
すると触れてもいないもう一方のギターの弦から音が出ているのに気がつくでしょう。

また、2台並んだ同じ長さ・大きさのブランコの一つを揺らします。
しばらくするともう片方のブランコも揺れ始め、徐々に同じリズムの揺れになってきます。

このように、それぞれの振動の周波数(固有振動数)が近いとき、互いに影響を与えて同じリズムで振動しはじめる現象を「同調化」といいます。

意気投合して話している二人の脳波を測定すると同調しているといわれます。
人となんとなく気が合う、というとき「波長が合う」ともいいますね。
講演会で話を聞いている人の脳波も、盛り上がっているときや聞き手が感動しているときには話し手の脳波と同調しています。
これも一種の共鳴現象といえるでしょう。
共鳴現象は、私たちの日常のいたるところにみられます。

統合医学の第一人者、アンドルー・ワイルは、
「同調化によって、呼吸や心拍数や脳波といったさまざまなプロセスは、我々に聞こえる音の周波数に対して同調する。 例えば、海岸の散歩は深いリラックスをもたらす。これは、生体リズムが海の波の凪ぐ音に同調するからである。」
と述べています。

同調現象は、「エントレインメント」(entrainment=同乗作用)とよばれる強化効果を生み出し、物質の構造化と機能に影響を与えます。

倍音と共鳴現象は、音や音楽を癒しに用いる際の根拠とされます。
それのみならず、「倍音と共鳴こそが、私たちの音や音楽とのあらゆる文化的なかかわりにおける根本原理」といえるのではないでしょうか。