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 松風ニュース 誌 1998年4月号掲載記事
モノクロームの美しい世界
 園家さんは、文字のイメージを膨らませて一気に筆を運ぶ。書の筆法を生かしながらも、筆順を変えたり、画の長さを極端に延ばしたり、縮めたりしながら、文字から受ける印象と潜在意識の融合によって、独自の世界をつくりあげていく。
文字はどんどんデフォルメされていく。しかし、文字からは決して離れることはない。イメージする書を求めて、書くことを繰り返す。彼女は次から次へと何枚も書いて最上の一枚を選ぶという。その日の気温と湿気、筆や墨、そして紙質の選択によっても濃淡や滲みは微妙に変化する。心書としてカタチになるのは、偶然性も手伝って二度と同じものは生まれない。さらに書いた瞬間と乾いた時では文字の表情が変わるため、あくまでも最終を予測して筆を運ばなければならない。
その結果、たった一点のみが作品となる。だからこそ、ぬくもりのある書が生まれるのだろう。

「桜の書も、季節や見る人のイメージによっては葉桜に映ることもあります。でも見て面白いといってくださるのが、いちばん嬉しいですね。絵のように色がありませんが、墨の色は日本人の心に響くみたいです。風土や歴史、習慣からくる国民性なのでしょうか」。

作者がイメージした想いと、見る人が連想するイメージが異なることがあるのは心書ならではの面白さだと思う。また昔から、墨に五彩ありといわれるように墨はあらゆる色の凝縮なのだろう。彼女の腕にかかると墨の濃淡が何色にも見えるから不思議でならない。

「書く文字のイメージは、自分の体験からくる原風景にあると思います。生き方、感じ方、考え方などがベースみたいです」。そんな彼女でも、今までに幾度かは壁にぶちあたったことも。だが、気がつけば筆を握っている自分がいたという。目の前に並べられた作品は、展覧会のものだけでなく、企業や行政のイメージポスターやパンフレットに使用されたものや校歌のレリーフや街のモニュメントなど多種多様におよぶ。
最近では、ある企業のホームページに作品が掲載されているそうだ。彼女自身もインターネットまで使いこなすなんて、やはり好奇心の固まりそのもののように思える。最後に歯のことを聞くと、あんまり自身ないんですと照れくさそうに笑った顔が印象的だった。

発行所:株式会社 松風
(チョット歯拝見:京のおんなシリーズ)
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