アレルギー性鼻炎の起こるしくみ
アレルギー性鼻炎の起こる仕組みを「花粉症」を例に簡単に説明してみましょう。
- 鼻の粘膜に花粉が付くと花粉に含まれる、ある種の蛋白が解け出して体内に吸収されます。 この蛋白は我々の体には元々ない物質ですから、体にとっては異物です。
- 異物が侵入すると、ある種のリンパ球(Bリンパ球)が花粉の蛋白(抗原)に対する抗体(IgE抗体)を作ります。
- ここで作られた抗体は鼻の粘膜にある肥満細胞と結合し易いものです。 この肥満細胞は、アレルギー性鼻炎の発症に関して、最も重要な細胞で、体内に侵入した抗原に反応してヒスタミンなど化学伝達物質を多量に遊離する細胞です。
- 肥満細胞と結合した抗体に、再び体内に入ってきた花粉抗原が反応すると、肥満細胞からヒスタミンなどの化学伝達物質が細胞の外に出て、鼻の粘膜にある神経を刺激し、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を起こします。