心書は園家さんが最初に築いた芸術分野だ。
「白と黒のバランス、余白は間だ」という。最近では、これに魅せられた書道塾の生徒の中から、心書を目指そうとする人も出てきた。しかし書の世界では、まだまだ傍流でしかない。とは言うものの、少しずつ存在感を増してきているのも事実。
今年五月に、京都・東本願寺別邸の枳殻邸で開かれた「第八回芸術祭典・京 異文野交流部門展」に出品できたのは、書道団体から出展の推薦を受けたことによるもので、その評価の現れのひとつだ。書道界が「心書」を認めつつあることにほかならない。
このほかにも毎年、二、三回の個展を開催している。今までに人に渡った作品は百数十点になる。海外でも今までにニューヨークで二回、パリで一回開いている。
ニューヨークでは、モノクロ作品二十数点を展示した。「各国のアーティストが訪れ、『心書』をアートとして認めてくれた」という。
十年前からは、絵も描き始めた。紀伊半島にある三重県の海外向け観光カタログでは、表紙を描いた。
このほかにもアサヒビールやカシオなど企業のポスターも製作している。
|